エロ本とおっちゃん
エロ本とおっちゃん
夜に「チョット、ジュース買ってくる。」と言って1km程の道のりを自転車で爆走。
息を切らして無人販売機に辿り着くと、ヤ○ザっぽいおっちゃんが補充してた。
厨房丸出しの風体の俺に、おっちゃんは「ボウズは買うたらアカンぞ!」と一喝。
怖いわ、恥ずかしいわでショボーンとなって帰ろうとするところにおっちゃんが、
重そうな紙袋をドサッと自転車カゴに放り込んできた。
「親からもろた大事なカネは、勉強のために使え。」と言ってまた作業に戻って行った。
恐る恐る紙袋の中を覗くと、10冊近いエロ本が入ってた。
俺はおっちゃんの背中に深々とお辞儀をすると、自転車を駆り家路を急いだ。
あの時ほど自宅までの坂道が軽く感じた事はない。