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得体の知れない

得体の知れない

はじまりは今年の初めに修学旅行があったことからはじまります。

もともと私立なので修学旅行が豪華なのですが新型インフルエンザのせいで国内の京都と大阪になになったため今年は秋にも泊まりがけの旅行にいきました
このときの話なんです。

まあ、もともと年のはじめに修学旅行などのお金をわたします。
しかし、うちの校長は頭が固く、返金をいやがり二回いくことにしました
それは担任にすれば迷惑な話なんですけど逆らうわけにもいかず結局いくことになりました。

経費もほとんどつかえないため山のぼり一泊二日になったまではいいのですが
なによりお金がないためホテルというよりボロ旅館に泊まることになりました。

これがこの話の始まりです。

行ってみれば空気が綺麗ということ以外は、特に良い所もなく、
持ってきたゲームをやっていました。
これは初日が雨だったのでやくにたちました。

問題はこの日の夜怪談会をやったことで
やることがないので晩御飯を食べた後にクラス単位でやろうと言うことになりました。

中でも怖かった話が一つありました。

ある登山家がこの山を独自のルートで行こうとして失敗し、その人は数日後に何とか生きて帰ってきました。
登山家の話を聞いてみると『あるもの』に襲われて逃げたら遭難したそうです。
その『あるもの』が何かはわかりません。
しかし、この話は次の日わかりました。

順をおって話すとまず班行動になり、5人一組でジョギングコースをのぼって行くという、まあよくある、ことなんですけど、この時、2つの班が行方不明になりました。

その一つが僕の班でした。
先生ももしもの時のために班にGPSをもたせておいたので幸いすぐ発見されました。

この時、偶然か昨日あんなことを聞かされたからかわかりませんが、ある場所につきました。
そこは雑木林の開けている丸い広場みたいなところで、
先生がくるまでここで待とうと言う話になり待つ事にしました。
しばらくすると「おーいおーい」という声が聞こえました。
最初は、先生が探しに来てくれたんだと思っていたのですが、どうも声が違います。
しかもドンドン近づいてきているようでした。
声が近づいてくるにつれ、心臓が止まるかと思うほど鼓動がうるさく感じました。
恐怖に震えながらじっとしていると、ついにそれが現れました。

それは、もう一つの班の人たちでした。
しかし、びっくりしたのはそれではなく、その体についた泥でした。
雨もふっていなかったのに、顔や服のいたるところについていて
はじめ見たときは何かのバケモノかと思いました。

事情を聞くとここより上の方からみた時に人が見えたので
合流しようとしてまた道に迷い何分も歩いて。やっと合流できたそうです。
でもこれおかしいんです。
ここにきたのがついさっきなんです。
でも人をみたのは事実だというんです。
それから30分ぐらいたって先生たちがきてくれました
この時、山登りのインストラクターの清水さんが妙なことをいったんです。

ここはちょうど遭難した人たちが発見されたとこなんだよと。

いくつかわからないとこがあるんですけどこれで話自体は終わりです。
あの他の班の見たものは、いったい何なんでしょうか。
それは何か得体の知れない物なのか。
それとも山の守り神なのか。
それと、何故そんな距離がない位置から降りてきてあんなにどろだらけになったのかまったくわかないんです。

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