「 月別アーカイブ:2013年12月 」 一覧
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団地の配達
17、18年前の話。
中学生の分際で朝刊を配る新聞配達のバイトしてたんだけど、その時に配達を任されてた場所が、大きな団地1棟とその周りだけだった。
その大きな団地で起きた体験なんだけど・・・
その大きい団地は、その頃の建物にしては階層が高くて地域でもかなり目立つ建物だった。
その高さのせいか、その団地で何度か飛び降り自殺があってね。
そんな事が有ったから、その団地にはお約束の様に色々噂が有ったんで、その団地の担当になった時は本当に嫌で仕方がなかった。
怖さに慣れるのに1ヶ月以上掛かったけど、何とか慣れてきたときの事。
その団地の配達をする時は、まずエレベーターで一気に最上階まで行って、そのフロアーを配り終えたら階段で1階づつ下っていく、と言う方法で配っていて、その日もそれで配り終えた後に一つ仕事を忘れているのに気付いた。
その日は、たまたま新聞と一緒に封筒を入れなければ成らない家があって、その事を忘れていて(映画のチケットだったかな・・・預かってた)また戻るハメになった。
その家が11階だったんでエレベーターを使い、その家に封筒を入れてエレベーターの所まで戻って来た時には、エレベーターは最上階で止まっていた。
普段は下りで乗る事は無いけど、その時はもちろんエレベーターを使おうと少し上の最上階から降りてくるの待ってたら、1つ上の階でエレベーターが止まった。
エレベーターのスグ横に階段があるので、誰かが上に居たら気配や音でスグわかる様な状態なのに、そのどちらも全く無かった。
エレベーターに乗り込む気配も音も、もちろんしない。
自分は霊感とかは全く無いけど、その時はもの凄く嫌な感じがしたのは覚えている。
その後、何と言うか固まってしまったと言うか、情け無いがビビりきったとでも言うのか・・・
そのエレベーターが、自分が居る11階に来るまで手足に鳥肌を立たせながら動けないでいた。
そして自分の居る階でエレベーターが止まり扉が開いた。
中が見える前に髪の毛が総毛立つ様に思えたのは、あの時が初めてだと思う。
中には二人乗っていた。
オレンジ色?のレインコートの様な感じの物を来た小太りの女の人と、その子供らしき、同じくレインコート(ピンク色)を着ている女の子が、手を繋いでこちらに背を向けて立って居た。
扉が開いて閉まるまでの間、10~20秒程度だったと思うけど、自分には永遠の時間の様に長く感じた・・・
その間二人は全くこちらを見ないし、ピクリとも動かなかった。
それが生きてた人で有ろうと無かろうと、もう自分には関係無かった。
(怖かったけど階段で降りて)戻って即効ヤメる事を告げて、制止も聞かずに家に帰ってしまった。
後で他の配達員に聞いたら、自分と同じ体験をした人は居なかった様だけど、変な者、変な声を聞いたとかでヤメて行った人は結構居たみたい。
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仏壇の内側
姉に話したら、ナニソレ怖いって言われた話。
自分はちょっと記憶力?がいいらしく、母親の胎内から生まれてきた時の記憶らしきものがある。
それは結構ある話で、なんとか記憶っていうらしいけど、それとは別の話。
姉がじーちゃんの家で仏壇に線香あげてる時に『なんで墓に骨はあるのに仏壇に参るんだろうね?』という事を言った。
で、自分、仏壇は窓なんだよと教えてあげた。
タマシイというのだろうか、前世の記憶なのかは知らないし、自分の前世が何者だったのかもわからないけれど、仏壇の向こう側…向こうから見たこちらの世界の記憶がある。
自分はいつも誰かにくっついてた(見守ってる感じ)んだけど、いつもその人の背後にいる。
背後霊?だったのかも。
で、その人の行くとこについてまわってて、その人がとても大切なんだけど、背後にいるから顔が見えない。
それが残念。
けど、その人が仏壇の前に来てくれた時は、自分は仏壇の内側からその人の顔が見える。
それが嬉しいという記憶。
だから仏壇には参らなきゃと、姉に言ったら気味悪がられた。
ちなみに窓は仏壇だけでなく、墓もそう。
前世?の自分が男か女かもわかんないし、自分が憑いていたのが若い女性だったのはわかるけど、いつその仏壇の向こうの世界?が終わったかとかは、やっぱりわからない。
けど、寿命で迎える死は怖くないという感覚はある。
わかりにくい話でごめんね。
読み返すとそんなに怖くもないよねw
仏壇はいわば『巣』みたいなもの。
いつもそこにいるんだけど、人が来ても線香あげたらすぐどっか行っちゃうから、顔が見れるのはわずかな時間。
悲しくて寂しくて退屈で、その大事な人にくっついてくことにした。
後ろ頭ばっかしだけどまあ近くにいれたから、気を抜くと仏壇の中なんだけど、行こうかなと思ったら彼女の後ろに行った。
その彼女がなんかの報告かな?
仏壇の前で位牌を見たのか顔をあげてしばらくじーっとこっちを見たことがあって、顔がよく見えてすごく嬉しかったって感覚があるんだよ。
あぁ、嬉しいなって思った記憶が強烈で、その人の顔の特徴とかはわからないw
たぶん前世?での娘じゃないかなーと思う。
天国も神様も記憶には全く無いんだけどね。
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混線
外回りで無線を使う仕事をしてる。
無線で仲間とやり取りをしていたら、自分のだけ何故か混線する。
余りにも酷いので、チャンネルを変えたがザーザーと音が入る。
その場所から移動出来なかったので、長く混線が続く事に苛々しはじめた。
ふと、ノイズが切れ、次の瞬間に無線から悲鳴と子供が叫ぶ声が入ってきた。
「お母さーん!お母さん!熱いよ、苦しいよ!火事だよっ、気づいてよ!」
最初は近所のテレビが聞こえてきたかと思った。
昼間から目茶苦茶ハードなドラマやってるなぁと。
でも10分くらい続いてる。
無線からか、と音量を絞ったが変化なし。
近所の子供の悪戯にしても、いい加減飽きるだろう。
しかも平日昼間。
無線で遊ぶ小学生は、かなりの確率でいないはず。
少し離れた所にいた仲間に子供の叫び声がするか?と聞いたら、聞こえないと言われた。
じゃあこれはなんだろう……と幻聴かと焦ったが、近付いてきた仲間にも子供の悲鳴が自分の無線から響いているのが聞こえたらしい。
仲間の無線は反応なし。
スイッチを切ったが、何故か無線から15分近く子供の泣きわめく……
段々と力無く掠れた声にぞっとしながら過ごす事になった。
気になって、近所で火事など無かったのも調べた。
その七日後、その混線があった近くのアパートで子供が火事で……。
本当に怖かった。
あれから、事故の時の誰かを呼ぶような声が四回、火事らしき悲鳴が一回、混線して聞こえたりする。
未来ではなく、一回目以降は過去のばかりだが、どうも自分の無線にだけ誰か割り込んでくるらしく、怖い。
幻聴ならいいが、第三者も側にいれば無線からの声に気づく。
霊の声とは違うかも知れないが、今日は「誰か警察を呼んでください!刺された人が」と言うのを仲間と聞いてしまい、怯えている。
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黒い影
営業で住宅地を回る事が多いんだが、昼休みは適当な店に入って食事を取る。
その日は大きめな交差点の見える喫茶店でのんびりしていた。
ふっと交差点を見ると、黒い影が交差点を歩いていた。
それに対になる人はいない。
人影だけなんだけど、形は非常口の人影にそっくり。
何だろ……と見守っていたら、人影はくるっと方向を変えて猛スピードで居なくなった。
霊……にしちゃ変だなぁと思って暫くすると、消防車が大量に人影の向かった方に走って行った。
それから四回、人影に遭遇する度に消防車や救急車が人影と同じ方角へ向かった。
ある時、電車に乗っていたが、窓の外を人影が並走していたのを同僚が気づいて教えてくれた。
あ、と思った次の瞬間、人影は電車を追い抜いて行った。
驚いたのはその後だった。
線路の側で燃え始めている家が見えた。
その家の屋根の上で、人影が踊っていた。
黒かった姿は、炎を纏っているようで燃えているような、喜んでるような感じ。
ずっと火事を追い掛けてたのか……と怖くなった。
それから、三回人影を見かけるけど、また火事。
普通の火事もあるけど放火魔もいる地域で、こいつが原因じゃないといいなと本気で思ってる。
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回送電車
お母さんの迎えで帰ってた途中の話なんだけど。
塾終わりの時間だから、10時過ぎ頃だったかな。
駅近くの踏切で引っかかって電車待ってたんだよね。
で、そんな時間だから通ってきた電車は回送だったんだ。
よくある事だし、塾の疲れもあって俺は電車が通るのをぼけぇ~っと眺めてたわけ。
でも電車が最後尾に差し掛かった時に不気味なものを見てしまった。
回送なのに真っ暗な車内に人影が見えたんだよ。
それも1人じゃない。
座席に沿ってズラァ~っと。
暗かったから奥の座席にもいたのかは定かじゃないけど、満員電車みたいな感じじゃなくてそれぞれ座席に座ってた。
その時は怖いっていうより哀しさが勝ってたな。
皆俯いていたような気がして。
後から鳥肌たったけどね。
電車に飛び込んで死んだら、俺もあの人たちの仲間入りするのかな。
以上、俺の人生で唯一の霊(?)体験でした。