怖っ!怖っ?怖い話

いろんな怖い話を集めています。

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「 月別アーカイブ:2013年09月 」 一覧

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前世での恋人

去年から飲み友達になったMの話。

Mはその日、いつものようにチャリでバイト先の居酒屋へ向かっていた。

すると突然チャリ(後ろの荷台の部分)をひっぱられ、あわてて振り向くと、髪の長い痩せた女が必死に掴まってたんだと。

夜道なだけにすごく恐ろしくて固まってしまい、逃げる事も声を上げる事もできずにいると、女は、

「あぁ、あなたも感じているんですね。会いたかった」

たどたどしい日本語でそんな事を言われ、何がなんだか…

そして女は抱きつこうとしていたらしいのだが、Mには首を絞めようとしている様に見え、女を振り払い、ペダルを踏み、そのまま振り切った。

バイト中、もしかしてこの居酒屋に来るのでは!?とプルプル したが、バイトは無事終了。

そして家に帰ろうと裏口を出た所に、さっきの女が立ってる…

居酒屋へ逃げようとするM。

カバンを掴まれるM。

女は泣きながら、

「私はあなたに会いに台湾かた来ました。話だけでも聞いてください」

女が普通の人間だとわかり強気なり、これ以上付きまとわれても嫌なので話だけ聞いてやった。

女は台湾人の23歳で、スナックで仕送りをしながら暮らしている。

台湾の大地震で頭を打ち3日間意識不明になり、その間、彼女は夢の中で前世の自分を見たそうだ。

女は中世の貴族の娘で……なんかロミジュリみたいな感じ。

女はその夢を見た後、占い師に

「運命の人を探しに行け、きっとこの辺にいるよ」

と、地図を指して言ったらしい。(アバウトな占い師だ!)

それを鵜呑みにした女は、わざわざ日本まで来て運命の人を捜していた。

そして、それがMなんだってさ。

大変ベッタベタな話でまったく信じれないんだけど、妙なことにMの事を言い当てたりした。

たとえば右膝が悪いとか、背中に細長いアザがあること、子供の頃に弟が死んじゃったこと、犬がダメなことなど…当たっているのでした。

とりあえず連絡先を交換してその日は終わったが、それからが恐ろしい。

Mと台湾女の戦いが始まった。

アパートの鍵を隠してある場所がバレ、かってにスペアキーを作られ、怒り狂ったマサオは女に油を投げかけ、火をつけたライターを持って追いかけ回し、アパートから追い出した。

Mがいない間に部屋に侵入。(いると殴られるから)

料理を作ったり、部屋に自分の物を置いたり、歯ブラシが増えていたので、すべて捨ててやったら、Mの歯ブラシをこっそり使った形跡が…。

ブチギレしたMは、ダーツを女に投げて刺した。

奇声を上げながら走り回る男と女。

近所に通報されるが、当時ストーカー法が無かったため痴話げんか止まり。

さらに…玄関を開けると、モジモジしながら裸で立っている女。

そのまま巴投げで追い出すM。(元柔道部、かなり強い)

暑くて窓を開けて寝ていると窓から入って来て(2F)、気づけば添い寝をしている女。

髪をひっつかんで窓から背負い投げした。(この辺からノイローゼぎみ)

そのまま走り去ったらしい…

そして何故か侵入するたび陰毛を大量に落としていく女。

笑うとき台湾語なのか女の癖なのか、

「イイイイイイイイ」

って笑うそうだ。

次に会ったらビール瓶で殴ろうと思っていた頃、強制送還されたのかパタリと来なくなったとさ。

【乙女】

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物件の調査

先日の話。

うちは競売にかけられた不動産の調査を請け負ってる会社なんだけど、こないだ前任者が急に会社に来なくなったとかなんだかで、やりかけの物件が俺に廻ってきた。

まぁ正直うちの会社は、とある筋の人から頼まれた『訳あり物件』を取り扱うようなダーティなとこなもんで、こういうことはしょっちゅうだからたいして気にもとめず、前任者が途中まで作った調査資料(きたねーメモ書き)持って、遠路はるばるクソ田舎までやって来たわけですよ。

その物件はかなり古い建物らしく、壁とか床とかボロボロであちこちにヒビが入ってたり、湿っぽい匂いがしたりで、相当テンション下がってたんだけど、まぁとにかく仕事だからってことで気合入れ直してせっせと調査を始めたわけですわ。

1時間くらい経った頃かな。

ふと窓から外を見ると一人の子供が向こうを向いてしゃがみこんでなにやら遊んでるのに気づいた。

よそ様の庭で何勝手に遊んでんの?って注意しようかと思ったんだけど、ぶっちゃけ気味が悪かったんだよね、その子。

なんか覇気がないというか微動だにしないというか、一見すると人形っぽいんだけど、しゃがんでる人形なんてありえないし。

でも、とにかく人って感じがしなかった。

クソ田舎だけあって辺りはありえない位に静まり返ってるし、正直少し怖くなったってのもある。

建物の老朽化具合からみて3年はほったらかしになってる感じだったので、そりゃ子供の遊び場にもなるわなと思い直し、

「今日は遊んでも良し!」

と勝手に判断してあげた。

ひとんちだけど。

んでしばらくは何事もなく仕事を続けてたんだけど、前任者のメモの隅の方に『台所がおかしい』って書いてあった。

調査資料はその書き込みのほとんどが数字(部屋の寸法等)なので、そういう文章が書いてあることにかなり違和感を感じた。

で気になって台所の方へ行ってみると、床が湿ってる以外は特におかしそうなところはなかった。

でも向こうの部屋の奥にある姿見っていうの?

全身映る大きな鏡に子供の体が少しだけ映ってた。

暗くて良くわかんなかったけど間違いない、さっきの子供だ。

そうか、入ってきちゃったんだな、とぼんやり考えてたけど、ほんと気味悪いんだよねそいつ。

物音1つたてないし、辺りは静かすぎるし、おまけに古い家の独特の匂いとかにやられちゃってなんか気持ち悪くなってきた。

座敷童子とか思い出したりしちゃって。

もうその子を見に行く勇気とかもなくて、とりあえず隣にある風呂場の調査をしよう…というかそこへ逃げ込んだというか、まぁ逃げたんだけど。

風呂場は風呂場でまたひどかった。

多分カビのせいだろうけど、きな臭い匂いとむせ返るような息苦しさがあった。

こりゃ長居はできんなと思ってメモを見ると、風呂場は一通り計測されてて安心した。

ただその下に、『風呂場やばい』って書いてあった。

普段なら

「なにそれ(笑)」

ってな感じだったんだろうけど、その時の俺は明らかに動揺していた。

メモの筆跡が書き始めの頃と比べて、どんどんひどくなってきてたから。

震えるように波打っちゃってて、もうすでにほとんど読めない。

えーっと前任者はなんで会社に来なくなったんだっけ?

病欠だったっけ?

必死に思い出そうとしてふと周りを見ると、閉めた記憶もないのに風呂場の扉が閉まってるし、扉のすりガラスのところに人影が立ってるのが見えた。

さっきの子供だろうか?

色々考えてたら、そのうちすりガラスの人影がものすごい勢いで動き始めた。

なんていうか踊り狂ってる感じ?

頭を上下左右に振ったり手足をバタバタさせたり、くねくね動いたり。

でも床を踏みしめる音は一切なし。

めちゃ静か。

人影だけがすごい勢いでうごめいてる。

もう足がすくんでうまく歩けないんだよね。

手がぶるぶる震えるの。

だって尋常じゃないんだから、その動きが。

人間の動きじゃない。

とは言え、このままここでじっとしてる訳にもいかない。

かといって扉を開ける勇気もなかったので、そこにあった小さな窓から逃げようとじっと窓を見てた。

レバーを引くと手前に傾く感じで開く窓だったので、開放部分が狭く、はたして大人の体が通るかどうか。

しばらく悩んでたんだけど、ひょっとしてと思ってメモを見てみた。

なんか対策が書いてあるかもと期待してたんだけど、やっぱりほとんど読めないし、かろうじて読めた1行が

『顔がない』

だった。

誰の?

そのときその窓にうっすらと子供の姿が映った…気がした。

多分真後ろに立ってる。

いつの間に入ったんだよ。

相変わらずなんの音も立てないんだな、この子は。

もう逃げられない。

意を決して俺は後ろを振り返る。

そこには…なぜか誰もいなかった。

会社に帰った後に気づいたんだけど、そのメモの日付が3年前だった。

この物件を俺に振ってきた上司にそのことを言うと、

「あれおかしいな、もう終わったやつだよこれ」

って言って、そのまま向こうへ行こうとしたんで、すぐに腕をつかんで詳細を聞いた。

なんでも顔がぐしゃぐしゃに潰れた子供の霊が出るというヘビーな物件で、当時の担当者がそのことを提出資料に書いたもんだからクライアントが「そんな資料はいらん」と言ってつき返してきたといういわくつきの物件だそうだ。

清書された書類を見ると確かに「顔がない」とか「風呂場やばい」とか書いてあったw

まぁこういった幽霊物件は時々あるらしく、出ることがわかった場合は備考欄にさりげなくそのことを書くのが通例になってるそうだ。

他の幽霊物件の書類も見せてもらったが、なるほどきちんと明記してあった。

なんで今頃こんなものが出てきたんでしょうかね?と、上司に聞いたら、

「んー、まだ取り憑かれてるんじゃないかな。当時の担当者って俺だし」

【でじほん!】

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侵入者

友人の彼女の話。

彼女(A子)は、S県にあるマンションに1人暮らししていたのですが、その時の話です。

A子が異変に気付いたのは、会社の忘年会で遅くなって帰宅した時の事でした。

最上階の9階に住んでいたA子はエレベーターに乗ろうとしたのですが、利用者が居なくなる時間帯は1階に停止している事が多いエレベーターが9階に止まっていたのです。

やって来たエレベーターには誰も乗っていませんでした。

以来、深夜に帰宅すると2回に一度くらいは、エレベーターが9階に止まっているのにぶつかりました。

そんな事があってからの事。

帰宅してシャワーを浴びようとしたA子は

「うん??」

と思いました。

浴槽に何か落ちているのです。

「下着を落としたのかな?」

と思って拾い上げると、それは男物のブリーフで、酷く汚らしく汚れた物だったのです。

真っ青になったA子はすぐに110番通報しました。

駆けつけた警官に事情を説明したA子に、警官は

『誰か男の知人にカギを渡していませんか?』

などと失礼な質問もしてきたのですが、その様な事実はないと告げると部屋を調べ始めたそうです。

『何か無くなっている物とか有りますか?』

と訊ねられました。

がA子には心当りは有りませんでした。

A子の立会いで洋服タンスの引出しの中を調べていた警官は

『おや?これは何ですか』

と聞きます。

そこは主に夏物の衣類をしまってあった引出しでしたが、Tシャツの間に一枚の紙切れが有ったのです。

A子の健康診断書でした。

会社名、会社住所が印刷され、A子の住所も記入されていましたが、何とその全てに赤インクで丸印が書かれていたのです。

程なくやって来た鑑識係が言うには、ベランダから入った形跡があり、窓の鍵に侵入した時の傷がある。

又、恐ろしい事にそのカギの傷は、複数回の物らしいとの事だったのです。

『お嬢さん。これだけ複数の侵入をして何も盗まないという事は本人を狙った可能性もあるんですよ』

複数の侵入で、今回初めてこの様な行為に出たからは、次回の侵入で行為がエスカレートする可能性が高い。

最悪の場合、犯人が侵入中に帰宅して出くわす事も有る。

帰りがけに年配の責任者らしい警官が言ったそうです。

その警官は、こんな事は公式には言い難いし、あくまでも私個人の意見という事にして聞いて欲しいのですが、と前置きしてから

『引越した方が良いです』

A子は即日実家に引っ越したそうです。

会社までは辞めませんでしたが、上司に異動願いを出したそうです。

【でじほん!】

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ホームの子供

妖精を見た・・・気がする。

大学行くときに電車を待っていて、ホームの椅子に座っていたらexerciseみたいな動きをする子供(小学生位)が突然俺の前に現れた。

何時視界に入ったかわからないが、チョコマカと手やら足やら一生懸命動かしてる。

電車と人が接触しないようにするための黄色い線があって、その子供は明らかに線を越えてホームの端ギリギリのラインでテンヤワンヤしていた。

駅員さんも近くにいたけど注意する様子も無く、とうとう電車が来てしまった。

子供は夢中で踊って(?)いた。

子供の手が電車に接触した。

ボーっと見る事しか出来なかった。

そして、飲んでいたCoffeeを吹いた。

電車の外装から手が抜け出してきたり、めり込んだりしてたからだ。

所謂、人間が立体映像に指で触れようとする、これの逆バージョン。

ここで初めてその子供は人間では無いという考えが生まれた。

これが妖精さんなんだろうか?

その次の電車は俺が乗らないといけない電車なので、ちょっと興味本位で子供の近くに近づいてみた。

頭の中で「どんな子だろう」と、思いながらその子を見ると頭の中に子供の声で『どんな子だろう』って響いてきた。

「えっ?」と思った次の瞬間、また頭の中で『えっ!』と響いた。

「エコー?」

そう思ったが今度は何も返ってこない。

驚きはしたが取り乱す程でもなかったのでもう少し詳しく見てることにした。

「たまたま返ってこなかったのか?」思う。

『たまたま返ってこなかったのか!』しっかり響いた。

また「エコー?」思う。

・・・・・・・・・返ってこない。

「返せない[音]が在るんだな」と思った。

『返せない[音]が在るんだな』少し悲しそうな声が響いた。

どこかの国のお伽話(?)に登場するエコーの事を思い出した。

「俺のイメージではもっと小さいんだけどな」

『俺のイメージではもっと小さいんだけどな!』

「少し怒った?」

『少し怒った!』

ちょっと楽しくなってきた。

けど電車がもう見えている。

俺は少し淋しい気がしたが子供に別れを告げる、言葉で。

後ろに中年のおばちゃんが数人並んでいたがそんなの無視だ。

「もう行かないといけないんだ。今度こそ幸せになれるといいね。それじゃgood-bye」

電車が来た。

子供がどんな顔をしているかはわからない。

電車に乗った。

少し恥ずかしそうな声で『ありがとう』と言われた気がする。

電車がホームを出る。

子供は改札口の方へと消えていった。

【でじほん!】

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心霊スポット

これは、俺の友達が経験した実話。

そいつのことを仮にSとするけど、Sは肝試しとか好きで、よく地元のツレとかと一緒に心霊スポットに行ってたらしい。

ある秋の夜、いつものノリでツレ二人と、R寺というスポットにSの車で赴いたんだ。

R寺は県内でもそこそこ有名な場所で、特にその寺に続く下り坂がヤバいらしいんだが、S達がその坂にさしかかって車を停めたんだが、何ともない。

雰囲気も普通で、全開にした窓から秋の涼しい風が吹き込んできて心地いいくらい。

あまりにも期待外れだったので、Sは車のエンジンを切り、ライトも消してツレと談笑しはじめた。

数分後、後部座席に座っていたやつが、急に寒くなったと言い出した。

まぁ秋も深まる季節だし不自然ではなかったし、Sは大して不振には思わずに

「脅かすなら上手くやれよw」

とか言っていた。

だが、後部座席のやつが寒い寒いとあまりに言うものだから、切り上げて帰るかということになった。

そして、車を発車しようとキーを回す。

が、セルが回る音がするだけでエンジンがかからない。

何度も何度も試すがかからない。

さすがに肝を冷やしたが、Sは冷静に考えてバッテリーがあがってるか確認しようとドアレバーを引く。

しかし、ロックは解除されているにも関わらずドアが開かない。

慌ててガチャガチャやっている間に車内の体感温度がどんどん下がってくる。

もう車内はパニック状態で、後部座席のやつなんかは失神しそうな勢いだった。

そしてSが、ヤバい!!と思った瞬間、後ろから強烈な光に照らされた。

次の瞬間、エンジンがかかったんだが、後ろから照らしてきたタクシーの運転手が降りて、慌てて駆け寄ってくる。

そして運転手はしきりに

「大丈夫か?なんともないか?」

と聞いてきた。

タクシーの運転手の慌て様があまりにもすごかったのでSは

「な、何が大丈夫なんですか?」

とか聞いちゃったらしい。

すると運転手が神妙な顔でこう言った。

「今、あんたらの車の後部座席の窓から、車内に入ろうとしてる女がいた…」と……

もう一目散に逃げ帰って、心霊スポット探索は自重したそうな。

【ブレイク】