「 月別アーカイブ:2013年11月 」 一覧
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白い何か
俺が毎日通勤に使ってる道。
田舎だから交通量は大したことないし、歩行者なんて一人もいない。
でも道幅だけは無駄に広い田舎にありがちなバイパス。
高校時代から現在(27歳)まで毎日といっていいほど使っている道だから、その日も特になにも考えず車で通勤。
このときは何事もなかった。
問題は帰り道。
その日は急な仕事で少し帰りが遅くなった(23時頃)
街灯もロクになく、時間も時間なので車もほとんど走ってない。
もちろん歩行者なんて一人もいない…と思ってたら一人の背の高い人が横断歩道の手前で立ち止まっていた。
こんな時間にこんな暗い道を散歩か~物好きやな~なんて考えながら、俺は車内で信号が青になるのを待っていた。
…が、よく考えるとおかしい。
俺が自動車用の信号に引っ掛かって止まっているんだから、歩行者信号は青のはず。
何故渡らないんだ?
暗いので目を凝らしてその人を見ると、全身真っ白。
白い服を着ているとかそういうことじゃなく、ただひたすら白い。
次の瞬間俺はゾッとした。
こいつ両腕がねぇ!
しかも身長が高いという次元じゃない。
細長すぎる。
後から思い出すと顔まで真っ白で、のっぺらぼう状態だった気がする。
不気味で仕方ない。
信号が青になった瞬間、俺はアクセルをベタ踏みして急発進。
あんなものを見たのは初めてだったので、一刻も早くその場を離れたかった。
サイドミラーに映る白い奴がどんどん小さくなっていく。
ベタな怪談話のように追っかけてくる気配もない。
俺はホッとしたが体の震えが止まらない。
温かい飲み物でも買おうと、バイパス沿いにあるセブンイレブンに車を停めた。
車から降りると、すぐ近くのバス停にあいつがいた。
こちらを見ているのかどうかはさっぱりわからないが、コンビニの光のせいで先程より鮮明に奴の姿が見えた。
やっぱり両腕がない。
そして上半身だけ左右にゆらゆら揺れている。
ヤバイ。
直感的にそう思った俺は、降りたばかりの車に飛び乗り家まで直帰した。
自宅に逃げるように駆け込むと居間に母が座っていた。
母が振り向き俺に言った。
あんたどぎゃんした?鼻血垂れ流しとーがね。
鼻血が出たのなんて産まれて初めてだった。
これがあいつのせいなのか、恐怖のあまり鼻血が出たのか、それともただの偶然かはわからない。
しかしいずれにしても、あの道は二度と使わない。
よく考えると、あいつを最初に見た交差点の少し奥には階段があって、その先には草が生い茂り、手入れなど全くされていない神社がある。
あいつはあの神社関係の何かだったのかもしれない。
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銭湯の鏡
貧乏なアパート暮らしの女です。
風呂が無いので銭湯に行ってる。
いつもの店が休みだったから、ちょっと遠くの銭湯に行った。
浴室には数人のオバちゃんがいて、楽しそうに話し合ってた。
洗髪してると視線を感じる。
洗髪を終えてから顔を上げたら、自分の前の鏡に知らないお婆さんの横顔が映ってた。
横目で、こっちを見てた。(洗髪台の正面が鏡になってる。普通なら自分の正面顔が映るはず)
死ぬほどビックリした。
ビックリしすぎると悲鳴も出せないと初めて知った。
思わず後ろを振り向いたら、誰もいなかった。
というか浴室に誰もいなかった。
さっきまで喋りまくってたオバちゃんたちは、みんな更衣室に移動してた。
もう1度鏡を見たらちゃんと自分の顔が映ったけど、絶対に見間違えなんかじゃないよ。
体格もポーズも違うし、白髪だったし、目が合ったし。
あわてて私も浴室から出た。
洗えたのは頭だけで体は洗えなかったけど、それどころじゃない。
怖いよ。
あのお婆さん誰?
もう二度と、あの銭湯には行かない。
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異世界
幼稚園ぐらいのとき、当時小学生だった姉の学校へ母親と迎えに行った。
親は姉が来るまで、他の子の親としゃべっていたので退屈していたら同じくらいの子がいて仲良くなって、ちょこっと学園内を探検しに行く事にした。
ちょっと歩いてたら(その時の感覚ではそんなに親から離れて無いとは思うけど)急に別世界のような場所に来た。
鮮明に覚えてるんだけど、古ーいヨーロッパの町みたいな感じ。
そのときは身体も小さいのもあるだろうけど、そこにある何もかも巨大だった。
それで、レンガ作りの家?があって、でっかい木造りの扉もあるから入ってみようとした。
その時は身体も小さく力も無いはずなのに、でっかいドアを身体で押すような感じで開ける事が出来た。
そんで内部を見ると、薄暗いまさにヨーロッパ調の高級な部屋で、巨大なソファーと巨大な暖炉があった。
暖炉の火がパチパチと音を立てて燃えていたのは鮮明に覚えてる。
で、なんか怖くなってそこから逃げたら母親の元に戻った。
ちなみにその同じくらいの子は誰だったのかは覚えてない。
実はそんな子いなかったとかそういう類いのものではないと思う。
その学校というか、学園は家から近くて今でも行くんだけど、もちろんそんな場所は無い。
ここと見間違えたのかな?と推測するような事はするけど、当時の記憶からしても絶対に違う。
思い返すとすごいファンタジーな体験。
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友達からの電話
たしか小5か6のときの話で、もう10年ちょい前の話。
俺には2個離れた姉がいる。
ある日の夜、姉あてに、リカ(たしかそんな名前だった気がする)って女の子から電話がきた。
電話の向こうではクラブっぽい賑やかな音がしてたのを覚えている。
で、俺は姉の仲いい人は全員と言っていいほど知ってたから、リカなんていう友達いたっけ?と思いながら、姉に電話を代わった。
今考えれば、あのとき姉は中1ぐらいだからタメの友達でクラブにいるなんておかしい。
そんで案の定、姉はリカなんて友達は居ないし、あなたのことも知らない、かけ間違いじゃないですか?て喋ってた。
でも、リカてやつは姉の名前(Kとする)を知ってて、電話を代わったとき、名前を呼んできたらしい。
そこで考えられるのは、姉の幼稚園のときの友達だった。
うちは姉が小学生一年生になると同時に引っ越したから、幼稚園時代の友達の名前を忘れてる可能性があった。
でも姉が、あなたなんて人知りませんて言った後、リカってやつは、でもKちゃんは○○めぐみちゃん(姉の親友)の親友でしょ?って言ってきたそうだ。
もうその時点で、幼稚園時代の友人の可能性は無くなった。
リカはさらに続けて、小学生のころよく三人で遊んだじゃん!今度2人で遊ぼうよって言ってきたそうだ。
もうここで、姉はテンパり始めちゃって、様子に気付いた両親も電話の近くに寄ってきた。
母親に、誰から電話きたの?て聞かれたので、リカって女の子からって答えた。
母親も、ん?誰?みたいな顔をしてた気がする。
で、姉があたふたしていると、リカって人はまた電話するね!って一方的にしゃべって電話を切ったらしい。
その日は家族四人で、夜20時にそんな騒がしい所にいるリカっていう中学生は誰なのか、話し合った。
姉と母親は少々ビビってたけど、一応イタズラ電話てことで、また電話来てもすぐに切るようにってことで話はついた。
でも、イタズラにしては、姉の親友の名前を出してきてるし、なんだか気持ちが悪かった。
それから3週間ぐらい経って、そんな電話のことを忘れていたころに、またリカって人から電話が来た。
そのときも俺が出たんだが、姉がちょうど居なかったので、冷静に対処して切る。
その後も忘れたころに電話が来るようになって、3ヶ月くらい経ったときに、不思議な?ことが起こった。
その日、買い物?か外食?をしてから家に帰ると、たしか3件ぐらいの留守電が入っていた。
1、2件目は、なにかの勧誘?だったらしく、留守電入ってすぐに切れてた。
そんで、3件目…
リカからだった。
その日もテンション高いまま、
「買い物行って服買ったの!こんど遊ぶときに着ていこうと思ってね!」
的なメッセージだった。
そのあとも何か言ってたけど忘れた。
で、怖かったのが最後の言葉。
「じゃあまた電話するね!リカでした!ばいばーい」
リカでした!までは普通に女子中学生の甲高い声。
その次の「ばいばーい」これが、なんかとてつもなく怖い声。
よくテレビでスローモーションのシーンで、声が低く太くなるじゃん?
あの声で録音されてたの。
でも、「ばいばーい」て単語がスローで入ってたわけじゃなくて、普通の速度で入ってたんだ。
あの声だけは未だに脳裏に焼き付いてる。
家族もスゴイ気味悪がって、すぐ消した。
その後、リカからは一切電話来なくなった。
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分岐
マイナーなゲームなんだけど、
『BLOOD+双翼の輪舞曲』
これは主人公の小夜が、いろんな場面で選択を迫られ、答えによってストーリーが変わるゲームなんだけど、中古で買って始めてプレイした時、飛び降り事件の後、学校の屋上でアリアって女が
「私と友達になって。私を助けて。」
というようなセリフを言ったんだ。
アリアはいじめっ子設定だったから、NOを選択したら
「そう、そうよね。」
と、悲しそうなしぐさと会話で終わった。
その後クリアしたんだけど、あのときYESと選択してたらどうなってたんだろうと気になって、最初からやり直したんだ。
でもその場面が出ない。
どうやっても出ない。
もしかしたらセーブデータが残ってるからかと思って、セーブデータ消してもそのシチュエーションが出ない。
攻略サイト見てもそんな分岐ないし、すごい気になってる。
勘違いだったらごめん。
もし詳細知ってる人いたら教えてほしい。