怖っ!怖っ?怖い話

いろんな怖い話を集めています。

*

「 異次元 」 一覧

no image

路地

路地

中学生だったときの話。

夜の8時ぐらいに塾からの帰り道を歩いてたんだけど、なんか様子がおかしい。

見知った住宅街なんだけど、見覚えのない路地があるんだよ。

知らない家と家の隙間で、幅は1mぐらい。

昨日までは、ただのブロック塀で壁になってたはず。

まあ近所だし、迷うこともないだろと思った俺は、好奇心にかられてその狭い路地に入ってみたんだよ。

で、10歩ぐらい進んでから気づいたんだけど、やっぱり何かがおかしい。

夏のゴミ捨て場のような異臭が漂ってくる。

それで、前の方からは

「・・・・・ァ・・・・・・ケ・・・・・・」

と、人の声のようなものが微かに聞こえてきた。

明かりもなくて真っ暗だし、しだいに怖くなってきたんだけど、まだ好奇心が勝っててそのままゆっくり歩き続けた。

それからまた20歩ほど進んだあたりで、俺はあることに気づいた。

というのも、それだけ歩いたら家を挟んで向こう側の道に出るはずなんだよな。

でも左右のブロック塀は途切れることなく続いている。

前方に目を凝らしてみても、出口のようなものは見えない。

さすがにこれは何かヤバイと思って、引き返そうと思って後ろに振り返った。

そしたら、5歩ぐらい離れたところに人影があったんだよ。

2mぐらいのでかい男。

薄汚いコートを着てて、頭にはフードを被ってるから鼻より上が見えない。

手にはナタみたいなのを持ってる。

そいつが棒立ちで俺を見てた。

俺はあまりの恐怖に動けず、唖然としたまま突っ立ってた。

さっきから漂ってた悪臭もそいつが発生源みたいで、鼻が歪みそうだった。

で、ふと見るとそいつ口動かしてんのね。

ボソボソと何か喋ってる。

「・・・・・ァ・・・・・・ケ・・・・・・」

内容が聞き取れないので、耳を凝らしてみると、

「・・アァァ・マ・・クケェアエ・・・・・・」

「マ・・ァア・・アファフヘケラエェヘ・・」

意味不明の言葉を喋ってた。

それも、外国語って感じじゃなくて、ランダムに並べたカタカナを読み上げてる様な感じ。

もう余りにも怖くて、俺は泣き叫びながら全力で走って逃げた。

そしたらそいつ俺を追ってくんの。

右手のナタを頭上に掲げながら走ってくる。

「アァアェ!ケヘフラフェアウェ!クヘフェアァエア!」

ボソボソ声はいつの間にか金切り声に変わってた。

追いつかれたら殺される!って思いながら、涙と鼻水と涎で顔ぐちゃぐちゃにしながら無我夢中で走ったよ。

何とか追いつかれずに、100mは走ったかな。

前の方に路地の出口らしき隙間が見えた。

路地が100mも続いてるとか今思うとありえないんだけど、そんなことは気にせず、とにかく俺は出口に向かって走った。

必死の思いで出口に辿りつくと、そこは知ってる道だった。

たしかに、路地の入口から100~150mぐらい先の住宅街。

位置のつじつまだけは合ってる。

振り返ってみると、路地の先は真っ暗。

そいつもいなくなっていた。

呆然としながらも、周囲を警戒しながら家に帰った。

家に着いた俺は汗だくで、顔もぐちゃぐちゃだった。

母親が何事かと問いただしてきたので、起こったことをありのままに話したよ。

まあ当然信じてもらえなかったし、この辺りに2mの大男なんて住んでないとか言ってた。

それ以来、そのでかい男は見かけてない。

その路地があった道は絶対に通らないようにしている。

ちなみに、この体験がトラウマになって、俺は身長の高い男がものすごく苦手になった。

怖いサイト.com

no image

時空の歪み

時空の歪み

485 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/02/26 12:51
えっと、友人Tの話。
彼はとにかく不思議なヤツだった。
まず、身体が異常に柔らかい。酢を毎日飲んでいた。
そして奇妙な拳法をやっていた。
後にそれがジークンドーって、ブルースリーの開祖の拳法だと分かるのだが。
Tは弓矢を作ってハトを仕留めたり、おじいちゃんは犬を軍用犬の用に訓練したり。
ある日遊びに行ったら、弟はトンファーを持ち、Tはヌンチャクで戦っていた。
まあ練習なんだろうけど、なじみの無い俺からすると変な光景でした。

ここまでは良くある普通の変なヤツだと思うが。

486 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/02/26 13:00
Tは陰が薄いヤツだった。
といっても、目立たないとか暗いとかじゃなくて、気配を完全に無くなる事が良くあった。
拳法の成果なのかどうかは謎だが。
たとえば、よくある友達と一緒に歩いていて、
今まで右にいた友達に話しかけるといなくなってて、左にきていたって事、誰でもあると思うのだけど、
Tの場合は、これが一日一緒にいると十数回ある。
これはTの友人なら誰でも知ってる事であって、たまに話題にも上がる。ヤツは気配を完全に消せると。

そして、T自身が言う調子が良いとき、彼はテレポートするのだ。
本人は意識してかしてないかはっきりしないが、俺が見た例は3ッつ。
一緒に道を歩いていた。右にいたと思ったTが、柵の向こうの学校に戻っていくのが見えた。
Tは校舎に入っていった。唖然として、ショウガナイカラそのまま下校したら、Tは家にいた。
途中で抜かされてもいない。

自転車で坂道を下っていて、Tが先に角を右に曲がった20Mほど先だろうか、
曲がって見えなくなった瞬間、後ろにシャーーーって自転車の音が。
まさかと思って振り返ると、そこに自転車にのったTがいた。

そして一番びっくりしたのは、修学旅行の時。
寝ていたTが、急にドサッっと空中から落ちたのだ。
上手く表現出来ないが、寝ている場所から1M上にサッっとそのままの体勢で移動して、そのまま落ちる。
落ちた後は、気づく様子も無く寝ている。結構痛そうなんだけど。

487 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/02/26 13:03
んで、これらの事を本人に問いただしても、
「うん、そうなんだよ。右に今曲がったよなあ。俺、おかしいなあ。なんでここいるんだろ。
 でも良くあるんだよこれ」と言っていた。

Tと数年来の友人なら、誰でも一度は見たことがあり、
Tはテレポートするんだってのが、その友人関係の間では当たり前の認識になっていた。
奇妙な話なんだけど、中学生だしそんなもんだと思ってた。
Tの弟と話す機会があったときに話してみると、
買い物とか家族で行ったときに、電車の外にドアしまってから移動しちゃって大変だったそうだ。
家族も今では、いなくなってもほっとくらしい。あーどうせまた移動しちゃったんだろって。

488 :あなたのうしろに名無しさんが・・・:03/02/26 13:09
そして、数年間連絡を取っていなかったTに電話したときのこと。
こっちも大人になってるので、どうしても気になったので、テレポートの事を聞いてみた。
そしたら、最近はめっきり少なくなったんだけど、
彼女と同棲してるときにやっちまって、彼女が気持ち悪がって別れたそうだ。
困ってるんだよなーと言っていたが、どうしようも無い。
とにかく奇妙だなって思うのは、
友人も家族も俺も含めて、Tのテレポートが当たり前の認識になってるってことだ。

ここのスレ読んでて、テレポートしちゃった人の話とか聞いて、
あーTみたいなやつって結構いるんだと思ってしまった。

no image

エレベーターの向こう側

建築法だか何だかで、5階(6階かも)以上の建物にはエレベーターを設置しないといかんらしい。

だから、俺が前住んでいた高速沿いのマンションにも、当然ながらエレベーターが一つあった。

六階に住んでいた俺が階段を使うことは全くといっていいほどなかった。

まあ、多分誰もがそうだろう。

来る日も来る日もエレベーターのお世話になった。

階段は下りるならともかく、昇るのはなかなかにツライ。

だが、ツライのは分かっていても、今の俺は専ら階段しか使わない。

大学の講義がない平日の昼頃、俺はコンビニでメシを買ってこようと部屋を出た。

1階に下りるのには当然エレベーターを使う。

エレベーターは最上階の8階に止まっていて、今まさに誰かが乗るか降りるかしているところのようだった。

俺は階下のボタンを押し、エレベーターが下りてくるのを待った。

開いたエレベーターのドアの向こうには、中年のおばさんが一人いた。

ちょくちょく見かける人だったから、多分8階の住人だったんだろう。

軽く会釈してエレベーターに乗り込む。

1階のボタンは既に押されている。

4階で一度エレベーターが止まり、運送屋の兄ちゃんが乗ってきた。

3人とも仲良く目的の階は1階だ。

だが。

エレベーターは唐突に、3階と2階の間で止まってしまう。

一瞬軽いGが体を押さえつけてきた。

俺を含めた室内の3人は、3人とも顔を見合わせた。

何だ。

故障だろうか。

停電ではないようだ。

エレベーター内の明かりには異常がない。

「どう……したんすかね」

俺がぼそりと呟く。

おばさんも運送屋も首を傾げる。

暫く待っても動く気配がない。

と、運送屋が真っ先に行動した。

彼は内線ボタンを押した。

応答がない。

嘆息する運送屋。

「一体どうなってんでしょう」

運送屋の疑問は俺の疑問でもあった。

多分数字にしてみれば、大した時間じゃなかった筈だ。

沈黙は3分にも満たないくらいだったろう。

それでも、漠然とした不安と焦りを掻き立てるには十分な時間だった。

何となくみんなそわそわし始めた頃、エレベーターが急に稼動を再開した。

おばさんが短く

「わっ」

と声を上げる。

俺も突然なんでちょっと驚いた。

しかし、だ。

押しているのは1階のボタンだけだというのに、どういうわけか下には向かわない。

エレベーターは上に進行していた。

すぅっと4階を抜け、5階、6階……7階で止まり、がらッとドアが開いた。

俺は訝しげに開いたドアを見る。

全く、何なんだ。

一体なんだっていうんだこれは。

「なんか不安定みたいだから」

おばさんがエレベーターを降りながら言った。

「なんか不安定みたいだから、階段で降りる方がいいと思いますよ。また何が起こるか分からないし」

「そりゃそうですね」

と、運送屋もエレベーターを降りた。

当然だ。

全く持っておばさんの言うとおりだ。

今は運良く外へ出られる状態だが、次は缶詰にされるかもしれない。

下手をすれば、動作不良が原因で怪我をする可能性もある。

そんなのはごめんだ。

俺もこの信用できないエレベーターを使う気などはなく、二人と一緒に降りようと思っていた。

いや、待て。

何かがおかしい気がする。

エレベーターの向こうに見える風景は、確かにマンションの七階のそれである。

だが……やけに暗い。

電気が一つも点いていない。

明かりがないのだ。

通路の奥が視認できるかできないか、というくらい暗い。

やはり停電か?

そう思って振り返ってみると、エレベーターの中だけは場違いなように明かりが灯っている。

そうだ。

動作に異常があるとはいえ、エレベーターは一応は稼動している。

停電なわけはない。

どうも何か変だ。

違和感を抱きつつ、俺はふと七階から覗ける外の光景に目をやってみた。

なんだこれは。

空が赤い。

朝焼けか、夕焼けか?

だが今はそんな時刻ではない。

太陽も雲も何もない空だった。

なんだかぞくりとするくらい鮮烈な赤。

今度は視線を地に下ろしてみる。

真っ暗、いや、真っ黒だった。

高速やビルの輪郭を示すシルエット。

それだけしか見えない。

マンションと同じく一切明かりがない。

しかも普段は嫌というほど耳にする、高速を通る車の走行音が全くしない。

無音だ。

何も聞こえない。

それに動くものが見当たらない。

上手くいえないが、『生きている』匂いが、眼前の風景から全くしなかった。

ただ空だけがやけに赤い。

赤と黒の世界。

今一度振り返る。

そんな中、やはりエレベーターだけは相変わらず明るく灯っていた。

わずかな時間考え込んでいたら、エレベーターのドアが閉まりそうになった。

待て。

どうする。

降りるべきか。

それとも留まるべきか。

今度は特に不審な動作もなく、エレベーターは大人しく1階まで直行した。

開いたドアの向こうはいつもの1階だった。

人が歩き、車が走る。

生活の音。

外は昼間。

見慣れた日常。

安堵した。

もう大丈夫だ。

俺は直感的にそう思って、エレベーターを降りた。

気持ちを落ち着けた後、あの二人のことが気になった。

俺は階段の前で二人が降りてくるのを待った。

しかし、待てども待てども誰も降りてこない。

15分ほど経っても誰も降りてこなかった。

階段を下りる程度で、ここまで時間が掛かるのはおかしい。

俺はめちゃくちゃに怖くなった。

外へ出た。

何となくその場にいたくなかった。

その日以来、俺はエレベーターに乗りたくても乗れない体質になった。

今は別のマンションに引越し、昇降には何処に行っても階段を使っている。

階段なら『地続き』だから、あっちの世界に行ってしまう心配はない。

だが、エレベーターは違う。

あれは異界への扉なんだ。

少なくとも俺はそう思っている。

もうエレベーターなんかには絶対に乗りたくない。

【お持ち帰り】

no image

異世界

幼稚園ぐらいのとき、当時小学生だった姉の学校へ母親と迎えに行った。

親は姉が来るまで、他の子の親としゃべっていたので退屈していたら同じくらいの子がいて仲良くなって、ちょこっと学園内を探検しに行く事にした。

ちょっと歩いてたら(その時の感覚ではそんなに親から離れて無いとは思うけど)急に別世界のような場所に来た。

鮮明に覚えてるんだけど、古ーいヨーロッパの町みたいな感じ。

そのときは身体も小さいのもあるだろうけど、そこにある何もかも巨大だった。

それで、レンガ作りの家?があって、でっかい木造りの扉もあるから入ってみようとした。

その時は身体も小さく力も無いはずなのに、でっかいドアを身体で押すような感じで開ける事が出来た。

そんで内部を見ると、薄暗いまさにヨーロッパ調の高級な部屋で、巨大なソファーと巨大な暖炉があった。

暖炉の火がパチパチと音を立てて燃えていたのは鮮明に覚えてる。

で、なんか怖くなってそこから逃げたら母親の元に戻った。

ちなみにその同じくらいの子は誰だったのかは覚えてない。

実はそんな子いなかったとかそういう類いのものではないと思う。

その学校というか、学園は家から近くて今でも行くんだけど、もちろんそんな場所は無い。

ここと見間違えたのかな?と推測するような事はするけど、当時の記憶からしても絶対に違う。

思い返すとすごいファンタジーな体験。

【乙女】

no image

飛行機接触事故

1960年末に発行された『アメリカ連邦航空局年鑑』には、実に奇妙な報告が記されているので紹介する。

その年の1月25日、アメリカのオハイオ州上空をジョン・ウォールが『セスナー82型』に乗って飛行していた。

しばらく順調な飛行を楽しんでいたが、そのうち目の前に見たこともない淡いピンク色の雲が現れたのだ。

すでにベテランの域にあったウォールは、コースを変える必要を感じることなく、そのままのコースで雲の中に入っていった。

そのとき思わね事件が起きた。

雲に入った瞬間、急に目の前に木製の複葉機が現れたのである。

驚いたウォールは、急いで機体を旋回させたが、正面衝突は避けられたものの、翼の先を相手の複葉機の胴体に接触させてしまった。

にもかかわらず、雲の中にいた複葉機はそのままどこかへ消え去ってしまったのである。

飛行場に降りたウォールは、セスナ機をチェックして、片翼の先がわずかに凹み、塗装が削り落とされているのを確認した。

その後、ニアミスと接触事故の報告をアメリカ連邦航空局に提出した。

その報告を受けてアメリカ連邦航空局は、相手側の複葉機の当て逃げ同然の行為を、航空法から悪質と見て調査を開始することになった。

そして、接触事故が発生した3ヵ月後、ようやく相手の複葉機を発見したのである。

調査委員たちが、オハイオ州の牧場の中に建てられた古い倉庫の中で発見された複葉機の翼の一部からウォールのセスナ機と同じ塗装痕を発見したことで、事件は解決したかに思えた。

しかし、とんでもない展開がそのあとに待ち受けていた。

その複葉機は、長年誰も飛ばしていない状態で放置されていたのである。

驚くべきは、複葉機の中で発見された1932年の飛行記録の中に『見たこともない金属製の飛行機と、空中で接触事故を起こした』と記されてあったことだ。

つまり、ウォールのセスナ機と木製の複葉機は、時間を超えた未知の空域で実際に接触事故を起こしたことになる。

あまりの異様さに、調査委員たちは飛行記録を押収し、そこに使われたインクの成分分析をFBIに依頼。

その結果、時間経過を測る化学テストから、間違いなく30年代に書かれたインク跡という報告が届いた。

この事件は、アメリカではタイム・スリップ事件として有名だが、ウォールが過去に行って事故を起こしたか、複葉機が現在(当時)に来て事故を起こしたかで見解が分かれている。