母方の人間が皆見る夢があります。
何時代だか判然とはしないのだが、貴族が着るような服(戦国無双の今川が着ているような服)を身に纏った男女が小さい橋の上で抱き合い泣いている夢。
悲痛な嗚咽を漏らしていて抱き合ってるだけ。
母の弟三人がこの夢を見ています。
近所に住む叔父が酒の席で漏らしたんだが、その女性が枕元に立っていたそうです。
それは叔父がまだ元気で、働き盛りの二十代前半の話し。
夏が終わりかけている時期、暑いのか涼しいのか中途半端な時期の夜に、その女は現れたらしいです。
夜中にふと目が覚めた叔父は、異様な空気に驚き、起きようと思ったが体が動かない。
虫の声も聞こえず、全くの無音。
生暖かく、ねっとりとしてずうんと重い空気。
目だけは動かせたので、嫌な汗をかきながらも、冷静に状況を把握しようと辺りを見渡した。
右 何も無い。
左 何も無い。
下 何も無い。
上 足があった。
この着物、見覚えが有るな…。
あぁ、夢で見た泣いてる男女の女の方が着ていた服だ…貴族?
ズル ズル ズルっと音を立て、着物の裾を引きずりながら、その女がゆっくりとした動作で動き出し、叔父を通り過ぎると同時に闇に消えて行き、叔父は金縛りから解放された。
女に遭遇した叔父は翌年ベーチェット病(だったかな?)にかかり、仕事も恋人も無くし、国から金を貰って生活をするようになってしまいました。
叔父の下、次男は事故を起こし逃亡中。
三男は最近腎臓だか膵臓だかに奇形が見付かり、痛みのため働けなくなりました。
で、うちのオカン。
やはり病弱で、月の半分は寝込んでます。
オカンのオカン、俺の祖母は真冬の新潟でパートの帰りに豪雪の中倒れ、死にました。
この泣いてる男女は何なんですか?
何か関係あるんですか?