角座と言えば、怪談ライブで松竹芸能中堅芸人から聞いた話を思い出したので書いてみます。
今から22年前、まだ道頓堀に角座があった頃の話。
角座のその日の興行が終わり、若手芸人数人が居残って夕方から打ち合わせや稽古をしていた。
しばらくしたら、大御所ベテラン芸人専用の楽屋から三味線の音が聞こえてきた。
他の先輩芸人はすでに帰り、角座には自分達しかいないはずなのに?と不思議に思い、二人ぐらいで恐々その楽屋を覗いてみた。
だが、三味線はあるけど誰もいない。
でも、確かに皆が三味線の音を聞いた。
皆でおかしいな~と言いつつ、その夜は解散した。
翌日、朝刊を見たら、松竹芸能の某女性音曲漫才三人組のリーダー(三味線担当)が琵琶湖で入水自殺して死亡した記事が。
実は、楽屋にあった三味線は自殺したリーダーが使っていた物だった。
そして、死亡推定時刻が昨夜楽屋から三味線の音が聞こえた時刻とほぼ同じだった。