怖っ!怖っ?怖い話

いろんな怖い話を集めています。

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「 人形 」 一覧

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アンティークドール

アンティークドール

子供の頃、夏休みに泊まったホテルの地下(レストランの入り口)に、すごい綺麗なアンティークドールあった。

あまりに綺麗で、ヒマあれば見に行って、しまいには夜中に目が覚めた時に部屋を抜け出して見に行った。

夜中にアンティークドールの入ってるケースに張りついてて、警備員さんにみつかり、フロントのおにいさんに部屋まで連れていかれた。

「人形に呼ばれても、来たらあかんで」

って言われた。

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人形と遊んでいる子

うちの人形達は知らないうちに、向きが変わっていたり、立ち位置が入れ替わっていたりする事が時々ある。

他にはこれといった実害も無いし、一人暮らしな人形者の俺は、てっきり「中に何か霊的なものが宿ってるラッキー」と思っていた。

ある夜、人形の居る部屋で寝ていたら、複数の話し声がする。

半分寝てるような、うつらうつらした状態でそちらのほうをぼんやりと見ると、就寝用の豆電球のほのかな明かりの中、黒っぽい和服に赤帯のまったく知らない女の子が人形達を手にとって撫でたりして遊んでいた。

人形達もその子と楽しそうに話してた。

そのときはぼんやりしながらそのまま、再び寝ちゃったんだが、朝、起きて確認してみたらやっぱり何体かの人形達の立ち位置が変わってた。

実に不思議な体験だった。

人形達が楽しそうにしていたから、あの子は悪い存在だとは思って無いんだが今でも時々、人形の向きや立ち位置が変わる事があるが、あの子はいったい何者なんだろう?

【乙女】

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オコナイ様

東北の人形イベントで会った友人の話。

友人は街中に住んでいるが、引越しのため、かさばる人形は実家に置いておくことにした。

地震のとき、実家は壁にひびが入ったものの倒壊をまぬがれたそうだ。

地震の前日に、離れの部屋において居た人形の箱が倒れ人形が転がり出たのを、おばあさんがかわいそうに思い居間に飾っておいたらしい。

地震のとき人形のある居間はガラスも割れずに無事だった。

その後、おばあさんが人形に

「家の修復が困ったねぇ」

「娘は連絡つかないけど無事かねぇ」

と、何の気なしに話しかけてると保険で家の修繕費が下りたり、連絡のつかなかったおばさんと連絡がついたりという出来事が重なったそうだ。

「これはひょっとしてオコナイ様(神様)かもしれない」

と考えたおばあさんは、人形を神棚に置いて、いよいよ人形を大切に扱うことに。

友人は自分が遊んできた人形だけに否定的。

「神棚に置くのやめてよ!あれは大量生産品だって。偶然がかさなっただけだよ」

「偶然も重なるとね・・・それに実際にご利益があったし・・・」

「え、母さん何かあったの?」

「ネックレス無くしたのを見つかるようにお願いしたら次の日に見つかったのよ。しかも何度探してもなかったケースの中に」

「それこそ偶然だと思うけど」

それからも、父の海外転勤予定が人形へのお願いで急に本社勤務に変更になることなどがあり

(これも会社の部品生産の地震被害が少なかったという偶然らしいが・・・)

それからは、家族が人形趣味に理解を示すようになったり、おばあさんが人形用にと小遣いをくれるらしい。

(おばあさんは、大きな畑の地主とのこと)

そのことはご利益があったと言えるのだろうけど・・・

「でもね、私が人形に”彼氏ができますように”って言っても何もおきないのよね」

知人は今でも人形のご利益に否定的らしい。

【乙女】

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呪い

私は仕事がら転勤が多く、各地を転々としていました。

時にはアパート、時には貸家。

私が山口の萩というところに転勤になったときの話です。

安く家を貸してもらえるというので、しばらくの間、家を借りることになりました。

ただ問題だったのが、かなりの山奥で、大きい家なのですが、かなり古いものだということでした。

住み始めてから1ヶ月がたとうとするある日。

私の娘が庭で妙な箱を見つけてきました。

家の中も庭も、家に住み始めてから最初の連休のときにくまなく見て回ったはずでしたが、庭に箱などありませんでした。

そう思ったのは、何よりその箱が特徴がある箱で、見て判りそうな目立つ物だったからです。

私には霊感はほとんどないのですが、その箱は異常に不吉な感じがしました。

この時、私の選択が正しければ、恐怖を体験しなかったと思います。

私はこの不吉な箱を燃やしてしまったのです。

ただ一般人的な考えからは、必要無いものは燃やすか捨てるか、そういう選択しかなかったのです。

その当時は・・・

数日して悲惨なことが起こりました。

私の友人の一人が車で事故を起こしました。

車は炎上。

友人が病院に運ばれたときは全身火傷で、すでに息がなかったということでした。

その数日後。

またも私の友人が、家で焚き火をしている際に火が服に移り、右腕と右顔半分を火傷する大怪我を負いました。

病院に入院した友人に会い、事情を聞きました。

友人の話では『事故が起きる数日前、体が焼かれる夢を見た』とのことでした。

私は迷信など信じない性格でしたが、このとき『ひょっとしたら・・・』と思いました。

それから家に帰り、すぐ庭を調べました。

ごみを焼却するごみ穴を調べました。

あの箱は焼け残っていました。

箱を調べようと手を伸ばしたとき、ものすごい寒気が体を襲ったのを覚えています。

箱の中からは人形が出てきました。

全部で3体。

そのうち一体は丸焦げ、一体は半分が焼けた状態でした。

一体はまったく焼けていません。

人形はごく普通の日本人形で、着物を着た女の人形です。

焦げかけた人形を手に取ったとき、焦げた人形の和服がぼろぼろと落ちました。

その人形の裏を見たとき、恐怖のあまり腰を抜かしてしまいました。

そこには友人の名前が書いてあるのです。

クロ焦げの人形の方は名前が見えませんでしたが、大体判りました。

焼けなかった人形に、私の名前が書いてあったからです。

何もかもが不思議でした。

誰がなぜこんな事を。

私と友人もこれといって共通点はありません。

他にも友人はいるのですから。

誰かに恨まれる覚えはありません。

なぜこの家にそんなものがあるのか・・・

家に私を恨んでいた誰かが住んでいたのか・・・

私の知っている人間には山口に住む人はいません。

何もかもが不思議でした。

私はそれからすぐにその家を出ました。

あの人形は寺に預けました。

お寺の人の言葉が今でも心に残っています。

「供養しようと思った。でも供養できるものではない。この人形についた怨念は、人間のものではない」

【お持ち帰り】

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市松人形

俺が小学生の頃の話。

5年生だったから、もう想像と現実の区別はできているのに、絶対に現実とは思えないのに、どうにも頭から離れないある映像が気がかりでならなかった。

どうも、自分は小さい頃に人を殺したことがあるらしい。

幼稚園にも入る前で、相手は同じ年頃の小さな女の子であるらしい。

近所にそんな小さなうちに死んだ子はいないのだが、なぜかそんな気がしていた。

その子の骨が埋まっている場所の映像の記憶。

それが頭から離れない。

田舎なもんで、林を切り開いて建てられた俺の家は庭が結構広かった。

当時は周りの家もみなそうで、林と畑の間にぽつぽつと家が点在している集落。

所々に点在する古井戸や廃屋などが、子供たちの格好の肝試しスポットになっていた。

そんな土地だ。

俺の家の庭の隅の方にある、使っていない古い物置小屋の裏側の陽が当たらない場所、その向こうは深い森になっている。

じめじめとした薄暗い狭い空地。

そこの落ち葉に覆われた柔らかい土の下にその女の子の骨が埋まっている。

その場所が恐ろしい。

そういう夢を何度も何度も見た。

それが、小学5年生だった俺の頭に刷り込まれていた映像だ。

その狭い空地は子供には薄気味悪い場所なので、そんな所で遊んだことなどほとんどなかったのだが。

想像と現実の境目ははっきりしているから、俺はその映像がただの夢であることを確かめようと思った。

そして俺はひとりで、その薄暗い狭い空き地に立った。

誰もおらず、昼間ながら周囲はしんと静まりかえっている。

樹木の並び方、しょぼしょぼと力無く生えている日陰の雑草、俺の記憶と違いはない。

秋でまだ寒くはなかったが、俺は鳥肌が立った。

記憶の目印である小さな常緑樹(榊の木だった)はすぐに見つかった。

夢の記憶の通りに、そこにはかすかに陽が当たり、湿った枯れ葉が積もっていて、踏んだら柔らかくて足が沈み込んで、ぎくりとした。

元々窪んでいた所に、落ち葉や枯れ草が積もったらしい。

そこにはほとんど草も生えていなかった。

俺は、用意していたスコップでそこを慎重に掘り始めた。

するとまもなく、スコップはかちりと何か硬いものに当たった。

枯れ葉と湿った土の隙間から、白いものと布と髪の毛の束ようなものが覗いていた。

俺は全身から血の気が引き、気が遠くなるのを感じたが、やはり、という妙に透き通った夢の中のような感覚も同時にあった。

恐怖が麻痺したような夢見心地の中で、俺は淡々と土や枯れ葉を除け、そのものを掘り出した。

半ば腐り崩れかかった着物を着た市松人形だった。

俺は掘り出したそれを母に見せた。母は、

「けっこう立派な作りだし、人の形をしたものだから、これはちゃんと供養しないといけないね」

と言い、すぐ近くのお寺に持って行ってくれた。

ここから後は、母がお寺の老住職さんから聞いてきた話になる。

この市松さんは40年以上前に亡くなった、以前近所に住んでいた一家の女の子のものに間違いなかろう。

その子がとても気に入っていたものだったから、あのときお棺に一緒に入れて送ってあげようとしたのに見つからなかったものだよ。

その女の子が亡くなったのは事故でね。

小さな子供たちだけであの辺りで遊んでいたとき、ある男の子が振り回していた火箸かなにかがすっぽ抜けて、その女の子の頭に刺さってしまったらしい。

(目に刺さったんじゃないかしらね:母)

子供たちが「大変だ」とぐったりした女の子をお寺に連れてきたものだから、大騒ぎになったよ。

結局その子はその傷が元で亡くなり、男の子の方は少し後で風邪をこじらせた肺炎で亡くなった。

あの頃はこの辺りに医者がいなくて、当時は贅沢品だった自動車なんぞ持っている家があるはずもなく、手当てがどうしても遅れがちだったんで二人とも可哀想だったな。

女の子の家も怪我をさせてしまった男の子の家も居づらくなって、遠くへ引っ越してしまったので、今ではここらで憶えている人も少なかろう。

そのとき俺の祖父母が生きていれば、人形を見た瞬間にはっと気づいたかもしれない。

その女の子は、たまたま市松人形を持って遊びに出て事故に遭い、人形を落としたのがあまり人が近寄らない場所だったのと、子供たちがその子をあの場所からお寺に連れて行ってしまったのとで、そのままになってしまったのに違いない。

それから俺は、あの場所に骨が埋まっている夢を見ることがなくなった。

俺はオカルトは信じない方だが、女の子に人形を返してあげることができたという安堵の気持ちを打ち消すつもりはない。

もともと仲良しだった二人の子供たちが大好きだった市松さんを俺に託して取り戻したかったのだろうと思うことにした。

【愛テク】