痛い思い出 | 怖っ!怖っ?怖い話 | 怖っ!怖っ?怖い話
TOP >  後味の悪い話 > 痛い思い出

痛い思い出

中学、高校の頃の痛い思い出。

俺の先輩は札付きの悪で、その親父が地元で有名なヤクザの一番偉い人。

先輩の母親は薬物中毒で他界という、痛い家の悪い先輩がいた。

中学から付き合ってた彼女カナ(仮名)は、普通のちょっとだけ裕福な程度の家の次女。

頭は学校で一番優秀で、容姿も激カワイイで俺の自慢だった。

若い頃は俺も結構悪い事をしたもので、その先輩と授業抜け出しては遊びまくった。

中学のあるとき、先輩の家で先輩の彼女と、俺と俺の彼女と、先輩の友達と先輩の5人でプチ宴会みたいなのをやる事になった。

行ってみたら凄いデカイ和風の家で、黒塗りの高そうな車もいっぱいあった。

ガラの悪い明らかに堅気とは思えない人たちが出入りしていた。

5人の予定が、何故か先輩の彼女はこないので4人で遊ぶ事になった。

不良といってもまだ子供で、普通にプレステしたりして遊んでいた。

「負けたヤツは浣腸な」

なんて言って罰ゲームで遊んでたけど、当然俺の彼女もいたので彼女が負けたときは

「先輩、女はちょっと・・・」

と俺は必死に止めようとした。

すると急に不機嫌になって、微妙な雰囲気になってきたんだ。

先輩「じゃ、コーマンみせろや」

俺「・・・それもちょっと、一応、俺の彼女だし」

彼女「あははは・・(苦笑い)」

何話したかはよく覚えてないが、ますます気まずい雰囲気になったので俺は帰りたくなってきた。

そのとき隣の部屋から、先輩の親父さん(ヤクザ)が見にきたんで挨拶した。

先輩の友達はびびってしまったのか、すっかり無口になって途中で用事とか言って帰っていった。

そろそろ暗くなったので、俺も帰ろうとしたとき。

俺「そんじゃあ 失礼しました また明日っす」

先輩「おう」

俺「カナ、帰るべ」

先輩「この子は泊まっていくって、な?」

なんでそうなるんだ?いきなり。

俺は冗談じゃないと思った。

でも先輩には逆らえないし、逆らうと何をされるかわかったもんじゃない。

俺は、ほんの十秒くらいだったが、まるで何時間も考えるように葛藤した。

結果的に彼女を連れて帰ることはできなかった。

そして次の日から彼女は学校にこなくなった。

正確には行方不明になった。

彼女の親が捜索願いを出していたんだ。

俺は事実を知っていたけど言わなかった。

いや言えなかった。

結局、俺が最後に彼女に会ったのを知ってる友人の発言で、俺が警察に呼ばれて全てを話した。

ヤクザの家に置いてきたと・・。

それから半年くらいたったが、彼女は以前行方不明。

ありえないことだが、警察も地元のヤクザの一番強い組の親分には手を出しにくいのだろう。

噂じゃ芸能界や政治にも先輩の親は手を出していると聞いていた。

彼女の両親も、実の娘がヤクザの家に囚われているというのに、びびって何もできないのか。

いや、普通の人間ならそうだろうなと半分あきらめた。

それからさらに半年、俺は高校生になっていた。

悪友の先輩との付き合いもまだあった。

それから、先輩の家に行く事もなんどかあったが、彼女は見なかった。

俺は勇気を出して聞いた。

俺「あの先輩、カナってどうなったんすかね?いやね、あの女とかどうでもよかったんすけどね、一応きになったんすよ(ホントはまだカナが好きだった)」

すると驚くべき回答が帰ってきた。

なんとカナは先輩の親父の女になっているという。

それだけじゃなく、夜の相手もよくしていてヤクザ親父のお気に入りらしい。

今は離れた場所のマンションに住まわされているらしい。

それだけではなく、中学のころから年齢を偽って、マイナーなAVや、ソープやキャバクラで働かせられ、金を稼がされているらしかった。

俺は怒りがこみ上げてきたが、あまりに無力で何もできなかった。

俺はあの夜のこともきいた。

俺がカナを置いてきた夜だ。

実はあのパーティは仕組まれていて、女を先輩のヤクザ親父に差し出すためのオーディションみたいなものだったらしい。

先輩が自分の彼女をドタキャンさせるはずだ。

それでヤクザ親父の目にとまり、俺が帰った後すぐに寝室につれていかれ、次の日の朝までヤクザ親父に抱かれたらしい。

しかも今までヤクザ親父の子を妊娠して中絶させられたのが数回あったらしい。

そのとき中学から高校に入ったばかりで、俺は壮絶なショックを受けた。

でもヤクザの世界では珍しいことではなく、むしろ普通らしく、もしかしたらAV女優やキャバクラ嬢ってそういう子が多いのかもしれない。

俺は彼女の住んでいるマンションに行った。

どうしても見たかった。

会いたかった。

行ってみてびっくりした。

すごく高級なマンションに住んでいたのだ。

俺は何時間も張って、彼女の出てくるのを待った。

出てきた彼女を見て驚いた。

あの真面目そうなカナが、髪を茶髪というか金髪に染めて化粧をしまくって、ド派手な白い毛皮のコートを着ていたのだ。

クビには悪趣味な金のネックレスがしてあった。

ヤクザ親父の趣味でつけさせたらしかった。

ヤクザ親父が通っているらしく、俺はずっと夜中まで張っていた。

先輩の父親、ヤクザ親父がきてすぐに扉の前で濃厚なディープキス。

その後、カナとヤクザは朝まで出てくることはなかった。

俺はむなしさや悲しさより怒りがこみ上げてきた。

あれだけ清純そうな女が、あんな穢れた事を平気でするなんて。

あれだけ俺を好きだといったのに、簡単にヤクザの女になるなんて。

なったらなったで俺には電話一つなしかよ。

一夜で女って心変わりする生き物なんだな。

俺は失望した。

信じていたのに、あんな親父に抱かれるくらいなら舌を噛んで死んで欲しかった。

自分の親を裏切り、俺を裏切ってのうのうと生きてやがって。

第一しばらく暮らしてからならまだしも、最初から毎晩中田氏で抱かれまくっていたのが信じられない。

青春の痛い思い出でした。

【体験談】

© 2024 怖っ!怖っ?怖い話