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深夜の不審者

深夜の不審者

学生時代に、女の友人のアパート(1階部分)に泊まった時の話。

午前3時頃、女同士の長いおしゃべりに疲れてコタツでザコ寝していたら、外からガタンガタンという音がした。

隣の家の物音だと思い無視していたが、音は止まない。

その部屋は1ルームの部屋で、外に面して大きな出入り出来るような窓がある。

大きな窓だったのでちょうど良いサイズのカーテンが見つからず、下の部分が20cmくらい空いていた。

暗闇の中、目が慣れてきて窓の所を見ると、誰かが必死で窓を外から開けようとしているのが見えた。

怖すぎて声が出なかったが、ずっと必死に窓をこじ開けようとしているズボン部分が見える。

開かないのがわかると、カーテンが足りない部分の窓から部屋の中を覗き込んだ。

その覗いた人物は、ミッキーマウスのお面をかぶっていた。

寝ている私の目の高さと、ミッキーマウスのお面の中の目が会った時に思いっきり叫んだ。

友人をたたき起こし警察に電話した。

あれ以来、ミッキーマウスがトラウマになってます。

その後、貧乏な友人は引っ越す事が出来ず、どうにか不審者を撃退しようと、ベランダ部分に外から見えるように、大きな白い紙に赤い筆文字で、

『不審者に告ぐ、覗けばお前を末代まで呪う。』

と書いて貼ってました。

実話っす。

その頃『ザザンボ』とか『バリゾーゴン』とかいう、変な日本の怖い映画のポスターを街で見かける事が多く、近所の小学生にその友人宅は、『ザザンボ屋敷』と呼ばれてました。

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