怖っ!怖っ?怖い話

いろんな怖い話を集めています。

*

no image

空き家の女

小学校低学年の頃。

両親の用事で、俺は知り合いのおばちゃんちに一晩預けられた。

そこの家は柴犬飼ってて、俺は一日目の暇つぶしにそいつを連れて散歩に出かけた。

土地感のないところをやたらめったら歩き回ったんで、迷子になってしまった。

シャイボーイだった俺は、他人に話し掛けることもできないし、連れてる犬は役に立たないしで、ウロウロしてるうちに夕暮れ近くになってしまった。

しかも、ある場所を通りかかったとき、急に犬が足を踏ん張って動かなくなってしまい、俺はそいつ抱えて歩き出したんだけど、異様にクソ重たい犬だったような気がする。

そうやって立ち往生してた場所の右手に、2軒つながりのような形の空家があった。

当時、昆虫集めに凝ってた俺は、いい虫(カマキリとか)でもいないかと、犬をひきずってそこんちの草ぼーぼーの庭に入り込んだ。

んで、しばらく草をかき分けてるうちにいいかげん暗くなってきて、こりゃやばいと顔を上げた。

空家のほとんどの窓は雨戸閉まってたんだけど、俺と玄関をはさんで向こう側の窓の雨戸だけが少しだけ開いてて、そこから女の人が顔を突き出してるのが見えた。

顔つきとか覚えてないけど、確か女で、両目閉じたまま顔を左右に振ってたと思う。

とにかくキショイ動きだった。

俺は「ギョエェェェーー!!」と、思ったわりに声も出ないまま腰ぬかしたけど、一目散に空家から飛び出した。

それからどうやっておばちゃんちまでたどり着いたのか忘れたけど、おばちゃんに半泣きで空家の女のこと言ったら、おばちゃん怒り出して、なんでか分からんけど、すぐさま頭をバリカンで丸坊主にされた。

その後、知らないおっちゃん連れてきて、呪文みたいなの聴かされた。

それに、出かけてたはずの両親も急遽呼び出されたり、結構大事になった。

以来、おばちゃんちには一度も行ってないけど、犬は結局帰ってこなかったと思う。

すんません、おばちゃん。

つか、これ最近思い出したことなんだけど、あれは一体なんだったんだろう。

【ブレイク】

no image

小窓から見えるもの

前に住んでたマンションの話なんだけど、俺は2階の角部屋に住んでた。

そこは3DKのマンションで、学生の俺には広すぎる状態ではあった。

でも、都内ではないから家賃は80000円。

バイトもしてたし、仕送りもあるし、5万くらいで1ルームに住むより全然いいわってことで、そのマンションに住んでたんだけど、住んでから気付いた。(しかも3ヵ月後くらいにwwwww)

道路挟んではす向かいがセレモニーホールだって事に。

その時はマジで「うわぁ・・・。」って思った。

しかも、リビングに小さな小さな出窓がついてて、そこからセレモニーホールが丸見え。

だから夜通し明かりがついてる時なんかは、あぁ、今ここに死体あるのか・・・とか、何かちょっと怖い想像もしてしまったりしてた。

まぁ一応カーテンつけてるし、別に害はないしってことで、逆に、その小さな出窓を開けて外を眺めながらタバコを吸うってのが俺の日課みたいになってたんだよね。

そんなある夜。

いつもの様に部屋の電気を落として、出窓開けてタバコ吸ってたんだ。

そしたら、ふと視界の隅で何かが動いてるのを捉えた。

何の気なしにそっちを見ると、セレモニーホールの屋上を誰かが歩いてる。

ちょうどその時、セレモニーホールは色の塗り替えをやってたから建物の横に足場もあったし、作業員かな?と思ったんだよね。

その時は不思議と怖いとかはまったく思わなかった。

でも、夜中も3時近いのに塗り替えやらないよな・・・と思って、メガネを取ってきてもう一度よく見てみた。

その瞬間、めちゃめちゃ怖くなった。

屋上を歩いてると思ったのはまず間違いで、どう考えても屋上のフェンスを乗り越えてフェンスの外を歩いてるんだ。

そこにどれ程のスペースがあるか知らないけど、普通の精神のヤツだったらそんなとこ歩くわけない。

次に、それはワンピースというか、白衣というか・・・何か青白っぽいスカートの様な服を着た女だった。

俺はマジでその瞬間、こいつ精神病患者で自殺する気だ!!って本気で思った。

その女は、両手を上に上げたり、横に広げたりしながらその屋上のスペースを右へ左へ行ったり来たりしてた。

横にスペースなんてないんだろうから、この時点でおかしかったんだろうけど全然気付かなかった。

俺は通報しなきゃ…って考えはまったく浮かばずに、何故かその光景に見入っちゃったんだよね。

ボケーっと。。。

そして、タバコの2本目を付けて、もう一度そっちを見た時に女が止まってて、明らかにこっちを見てるのに気付いた。

げぇっ!バレた最悪…って思うと同時くらいに女が両手を前へならえの感じで、俺の方にゆっくり下から上へ上げるように突き出して地面と平行に上がりきるくらいのところで、前のめりに倒れて行った。

マジで声も出なかった。

超ゆっくり女が倒れていくのが見えてた。

…と思ったのもつかの間。

女がこっちに向かって両手を伸ばしたまま、大きな口を開けてぶわ~って飛んで来た。

この時の俺のとっさの行動は今思っても奇跡。

すごい速さで出窓ガラスを閉めて、カーテンを引いた。

んで、後からカーテンの上からカギをかけた。

その行動が終わって、2秒後くらいだったと思う。

息をつく間もなく、その窓が、ドンドンドン!!!!!!!って三回叩かれた。

しかも、音の大きさや激しさからするに両手で。

マジで半分くらい腰を抜かしながら、手探りでリモコンスイッチで電気つけて神経ピリピリさせながらしばらく震えてた。

絶対にあの女入ってくる!って思って。

でも、結局、10分経っても20分経っても何もなくて気分的に落ち着いてきたから、今のは何だった??って思いだしてもう一度見てみようかな…って事になった。

それで何もなければ、何か安心して眠れるって思ったんだよね。

でも、カーテンを開けちゃうのは怖かったら、代わりにカーテンの隙間を片側押さえつつ、ほんのちょっとだけ親指分くらい開いてみた。

そしたら、そこに窓に思い切りギューッってされて、白くなってる指の一部が見えた。

後はもう、そのまま一睡もしないで朝を迎えたよ。

次の朝は思い切ってその窓を開けたけど、別に窓に何か手形が残ってるとかはなかった。

でも、俺はその時以来、一年以上、夜にそのカーテンは開けなかったし、出掛ける時もそのカーテンとリビングのメインのカーテンだけは閉めて出掛ける様になった。

夜に帰った時にそいつが張り付いてたりしたら怖かったから。

結局、その後は家では一度もそういう事に出くわした事はなかったけど、あの時のあの女が何なのか、何の目的で窓にへばりついていたのかは永遠の謎だろうね。

【裏ワザ】

no image

不動産の査定

つい先日の出来事なんだけど聞いてくれ。

先日、父が亡くなって家を一軒相続したんだが、立地は悪くないものの大分ガタが来てるし無駄に広すぎるんで、妻と相談した結果売り払うことにしたんだ。

幸い、遺品の整理をしてる最中にも、度々不動産屋の広告やら名刺が入ってたんで、そこに電話し、結局4社で委託及び買取の査定をして貰う事になった。

で、そのうちの3社目。

結構今風の感じの、垢抜けた30代前半位の青年が査定にやって来た。

ハキハキと喋るし、感じも悪くない。

しかも査定額が前2社に比べると、1千万近く高い。

俺も妻もほぼここに決めかけてて、その旨を告げると各室内の写真を撮らせて欲しいと言ってきたんで快諾し、俺が付き添って改めて各部屋を案内して廻った。

で、仏間の隣にある8畳程の小部屋の扉を開け、中に青年を入れた瞬間、扉に手を掛けたままの状態で突然の金縛り。

金縛り自体は何度も経験があったんだが、こんなに唐突に、しかも立ったまんまっていうのは初めてだったんで、一瞬何か重篤な病気でも出たんじゃ無いかと思ってパニクってると、すぐ耳元で女の声がした。

くぐもった感じで、大きさの割に凄く聞き取り辛いんだが、

「苦しい」

とか何とか言ってる様に聞こえる。

どうやら眼球だけはかろうじで動かせそうだったんだが、声のする方を見たらヤヴァいと判断し、視線を逸らして室内を見ると、こっちに背を向け、何やらメモに描き込んでいる青年の背中に、茶色っぽいソバージュの髪と、妙にゴテゴテした感じの黒っぽい服を着た女が張付いていた。

それだけでも十分怖かったんだが、その女は異様に首が長く(40cm位はあった)背中を向けてるのに顔だけはこっちを向いてて、目玉がカメレオンみたいにギョロギョロとせわしなく動き回ってた。

あまりに現実感が無くて、怖いというより呆然とそいつを見てたんだが、青年がこっちを向いた瞬間に見えなくなって、ほぼ同時に金縛りも解けた。

当然査定どころではなく、

「少し体調が優れないので…」

と苦しい言い訳をしてお引き取り願った。

その後、思うところがあって、その青年の務めている会社の事を調べてみると、出るわ出るわ悪評だらけ。

当然今朝一で、丁寧に断りの電話を入れた。

青年がこっちを振り向いた瞬間、はっきりと

「苦しめ」

って声が聞こえたんだ。

多分あの青年、もしくは会社ぐるみで色々やらかしてたんだと思う。

そう思いつつも、結局今の今まで一睡も出来なかったんで、これ投下したら眠剤飲んで寝る。

【お持ち帰り】

no image

天狗の夢

親戚の叔母さんからよく聞いた話。

今は70過ぎた叔母さんが10代の頃、仲のいい職場の友達とバス旅行に行く予定だったそうです。

ところが出発の前の晩、真っ赤な顔の天狗さんが山の上で仁王立ちになってる夢を見たそうです。

そして、いざ出発の日。

どういうわけか前日に用意した荷物がなくなり、どんなに探しても出てこなかったらしいです。

友達が誘いに来ましたが、事情を話しキャンセルし、また今度と見送ったんだそうです。

それから数時間後、友達の親が血相をかえて家に来ました。

バスが崖から転落したと駐在から連絡があったんだそうです。

友達の一人は亡くなったらしいです。

【乙女】

no image

連れて行く

知り合いから聞いた話です。

彼女の弟は霊感が強いらしく、小さい頃からよく

「そこで男の人が見てる」

と泣き出すようなことがあったそうです。

そんな話を聞いた叔父さんが、

「そんな奴、叔父さんがみーんな連れていっちゃうから安心しろ!」

と笑いながら言いました。

叔父さんが帰るとき、弟は窓から帰っていく叔父さんをずっと見ていたそうです。

そして後から

「何か見えてたの?」

と聞くと、

「叔父さんが歩いてる先に髪の長い女が立っていて、髪をクシでとかしながらずっと叔父さんを笑いながら見てた。叔父さんがその女の横を通り過ぎても、女は叔父さんの後姿をずっと見てたよ。それと…」

そこで言葉を切って

「叔父さんの後ろにはズラーって行列ができてて、本当にみんな叔父さんの後ろについていってた。」

その叔父さんは、それからすぐに身体を壊し入院したそうです。

その知らせの電話がかかってきた時、弟はうつむいてすぐ部屋に行ってしまい、それから弟はもう自分が見えることを家族にも話さなくなったと言っていました。