怖っ!怖っ?怖い話

いろんな怖い話を集めています。

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「 事件 」 一覧

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前の住人

俺が大学3年になる頃の話。

それまで大学のすぐ近くに住んでたんだけど、バイクを買って通学時間が短縮できるようになったのと、部屋が荷物で手狭になってきたこともあって、引っ越そうと思ってあれこれ部屋を探してたんだ。

そしたら隣町の不動産屋で、少し大学から離れるけれど、家賃はそのままでそれまでの倍ぐらいの広さの部屋を見つけた。

4階建てのマンションの4階で、屋根がちょっとカマボコ型のドームみたいになってロフトのついてる物件で、すごくお得だった。

家賃がすごく安いから、下見の時に不動産屋の人に

「自殺でもあったんじゃないんですか?」

って冗談めかして聞いてみたんだけど

「自殺があったらもっと安くしてますよ。それに前もお兄さんと同じ大学の学生さんに住んでもらってたんですよ」

って言われて特に怪しい感じでもなさそうし、とにかく安くていい物件だったから信用してそこに決めたのね。

で、あっという間に引越しの日になって、友達に手伝ってもらって荷物運び込んであれやこれや作業して、落ち着いたときにはすっかり夜中だった。

ホントは友達と新居で酒飲む話になってたんだけど、前日から徹夜で片づけしててあまりに疲れたので、その日は帰ってもらってぶっ倒れるように寝込んじゃった。

次の日も休みだったから、そのままとことん寝てやるつもりだったんだけど、3~4時間してに急に目が覚めた。

最初、自分がなんで目覚めたのかもわからずに「?」って感じで明け方の薄明るい部屋の中でぼさっとしてたんだけど、ちょっと目が冴えて来ると同時に、なにか屋根の上でごそごそ音がしてるのに気付いた。

さっきも書いたけどロフトがあって屋根裏みたいな空間になってるから、ちょっと音が響くわけよ。

ちょうどベランダの窓の上のあたりから、ごそごそ、かさかさ、ごそごそ、かさかさ、って聞こえてくる。

何の音か分からなくて気持ち悪かったんだけど、眠たい所邪魔されて少しイラッと来たのもあったから、思い切って窓開けてベランダに出てみた。

そしたらその瞬間、バサバサバサっ!って、でっかいカラスが2.3匹飛んでいった。

「なんだ鳥か」って思ってその時はまたすぐ寝ちゃったの。

で、そのまま何事も無く3日ほど過ごしてたんだけど、毎朝鳥が来てガサガサやるのは続いてた。

正直ウザかったけど、「家賃が安いしこういうのもしょうがないかな」って思って慣れるまで我慢することにした。

そして次の日に引越し手伝ってくれた友達と、あと何人か呼んで部屋で飲み会やったんだ。

いろいろ持ち寄ってワイワイやって、気がついたら明け方。

最後までいた2人もそろそろ帰るって事になって、俺が最寄り駅まで送っていったのね。

まだ誰もいない明け方の道をてくてく歩いて駅まで行って、またてくてく歩いてマンションの前まで帰ってきた。

中に入ろうとしたその時、ハッと上を向いて気付いたんだけど、うちのマンションの上だけカラスが10匹くらいいるんだよ。

それもほとんどが俺の部屋の真上。

それ見てすごく気味が悪くなった。

しかも、普通カラスってアンテナの上とかにいるじゃない?

でも、うちのマンションもアンテナの上にも2匹ほどいるんだけど、それ以外が全部俺の部屋の上にいるのね。

それでなんかガサガサやってんの。

ほろ酔い気分も一気に醒めて、速攻で家に帰って、部屋の中から物干し竿で天井ガンガンガンガン!って突いてやった。

そしたらまたバサバサバサって飛んでいったんだけど、やっぱりどうも気分が悪い。

で、朝になるのを待って、ちょっとキレ気味で不動産屋に電話した。

「天井にやたらカラスが来てうるさくて寝れない。なんとかならないか」って。

そしたら

「わかりました、一度業者を伺わせます」

って言って、結構あっさりそういう話になった。

2日後にヘルメットと作業着のオッサンが2人ウチにやってきた。

事情を話すと

「巣でもあるんでしょうかね?」

って言って、若い方のオッサンがベランダにロープと脚立出して、俺ともう一人が見守る中手際よく屋根に上って行ったのね。

上ってすぐだったと思う。

その若い方が嫌な顔して戻ってきてこう言うんだ。

「骨がある。良く分からないけど、多分人間の」って。

俺ももう一人のベテランの方のオッサンも「ハァ?」って感じで、今度はベテランの方が代わりに上ったのよ。

そしたらやっぱりすぐ戻ってきて、

「ありゃ子供の骨だわ、スイマセンちょっと会社に連絡します」って。

俺は最初、2人して俺が学生だからおちょくってるのか?とか思ってたんだけど、オッサンらの姿を見るとどう見てもマジなの。

で、結局不動産屋が来て、警察も来て、オッサンと俺とあれこれ聞かれて、俺はそのまま言われるままに警察署まで行った。

警察が言うには、詳しいことは鑑定してからだが、おそらく嬰児の白骨死体だと。

死後かなり時間が経ってるはずだから、最近引っ越してきたばかりの君を疑うつもりはないが、一応いろいろ聞かせてほしい、と。

そこまで聞いて、やっと自分の住んでた部屋の真上に人間の死体があったってことを脳が理解できた。

吐き気がしたよ。

結局その日、そのまま夜まで拘束されて、フラフラになって友達の家に泊めてもらった。

警察からの帰り際、警官はもう全員俺の家から引き上げたって聞いてたが、もちろん家に帰るなんて気持ち悪くて出来なかった。

次の日、朝一番で不動産屋に行って即時解約を申し込んだ。

契約では2ヶ月前に解約通知しないとダメってなってたけど、事情が事情だけに向こうも何も言わなかった。

敷金や手数料や当月の家賃など、一切の金を返却することも了承させた。

今回の引越し代と、次の引越し代も負担してもらえる事になった。

ただ不動産屋が言うには、騙して契約させたわけじゃないことだけは分かって欲しいとのことだった。

自分達もまさかそんな物が屋根の上にあるとは思わなかったし、鳥が多いのも把握してはいたけど、近くに食肉処理場があるから特に不自然には思わなかったとのこと。

まあ俺は金銭面で全面的に主張が通ったので、それ以上何かを言うつもりは無かった。

もちろんいい気分ではなかったけどね。

そんで早速家を出ることになって、当然そんなにすぐに新しい部屋の都合がつかないから、当面友達の家に居候することになった。

小さな荷物だけはそこに持っていって、大きい荷物はレンタル倉庫に預けることにした。

幸い何個かのダンボールは荷解きせずにそのままだったし、他のものも結構すぐ片付いたから、解約申し込んだ3日後には部屋の荷物を全部運び出し終えてた。

で、部屋がカラになったから、段取りどおり不動産屋を呼んで部屋の引渡し前の確認をしてもらった。

確認も終わって不動産屋と俺と順に部屋を出て鍵をかけて、さあ行きましょうという段になって、俺は玄関の表札をまだはがしてないのに気付いたんだ。

折りたたんだルーズリーフにサインペンで名前書いただけのお粗末な表札を表札入れから抜き取った時、もう一枚裏に紙が入ってるのに気付いた。

全く見覚えのないその紙はひっくり返すと、一面サインペンで塗りつぶしたようになっていた。

日に当てて透かして見ると「○○祐子」か「○○佑子」と書いてあったように見えたが、はっきりとは見えなかった。

不動産屋は

「前の人の書き損じですかね、多分表札の紙が薄いから、書き損じを裏に重ねて入れてたのを置き忘れていったんでしょう」

と言っていた。

俺は、自分の前に住んでいたのは「学生」と聞いていたので何となく男だと思い込んでたから、少し面食らったんだけど、

「そうですか」

とだけ言って、そのまま不動産屋と別れてバイクで友達の家に帰った。

「女が住んでいた」ってわかって、何となく嫌な気分はあった。

俺が家について友達に真っ先に尋ねたのは、1年ぐらい前に起こった暴行事件のこと。

実は、うちの大学の女子学生が帰宅途中に暴漢に襲われる事件があって、それ以来注意を喚起するビラが毎日のように配られてたのよ。

その学生は、結局事件のショックが尾を引いて大学をやめちゃったって噂で聞いたんだけど、事件が起きたのが確か、俺のマンションの最寄り駅の近くだった。

それことについて友達に尋ねてみると、

「確かにあの駅って書いてあった覚えがあるなあ」

って言っていた。

予想通りの返事を聞いて俺には思うところがあったけれど、その時は敢えてそれは口に出さなかった。

それからはマンションで起きたことについてほとんど話す機会もなかった。

周りの人も気を遣ってくれてたのかも知れないが。

ただ一つ不気味だったのは、この件に関してテレビでも、地元の新聞ですら、全く触れられていなかったこと。

大学の図書館に行って、あの期間の新聞をありったけ調べたが、何一つ記事が載っていなかった。

何らかの見えざる力が働いたのか、それ以上のことは調べる術もないわけだが、俺は8割か9割ぐらいで、多分、前の住人が我が子を屋根に遺していったんだと思っている。

確信はないんだけど。

【裏ワザ】

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心中現場

焼き鳥屋のオヤジから聞いた話。

オレは居合わせた事はないんだけど、近くに警察の寮が有るらしく、若い警察官が結構連れ立って飲みに来るそうで、そんな客の警察官が
話してくれたそうだ。

自殺とかの第一報が入ると、真っ先に制服の警官が駆けつけるらしいのだが、その警官が見たのは男女の首吊り心中の現場だった。

覚悟の上での首吊りだったらしく、二人とも後ろに両手を廻して縛ってあって、並んで首をくくったらしいのだ。

で、グロイ話だけど首吊り死体って時間が経つと首が伸びてしまって、両足がつくまでずっと伸びたままになるらしい。

その男女の死体もそういう状況になっていた。

処刑とかの場合は、高所から落とすので首の骨が折れて即死状態になるそうなんだけど、単に首を吊っただけだとやはり長く苦しむのだそうだ。

で、両足が畳まれて、まるで座っている様な状態になるまで首が伸び切った壮絶な死体だったのだが、奇妙な事に気が付いたんだって。

覚悟の上とは言え、苦しさのあまり縛ってあった手を本能的に解こうと何かに捕まろうとしたらしく、紐の所は血まみれだった。

これは頷ける。

奇妙なのは、男の伸び切った首に噛み付かれた様な歯型が2箇所有った事。

鑑識が来て調べていった後、こう聞かされたそうだ。

男女は同時に首を吊った。

で、女のロープが少し緩んで男の胸の辺りまで沈んだ。

その頃は二人とも(少なくとも女は)苦しんでいても未だ死んではおらず、本能的に体を持ち上げようと両手を動かすが、紐は解けない。

そして女は口を使って相手の男に噛付き、必死で体を持ち上げようとした。

「こういう事もあるんだねぇ。だけどね」

と警官はオヤジに言ったそうだ。

「目の前の男の首に必死で噛付いて助かろうとした。それだけでも想像を絶する事だよね。だが男の首には噛み痕が二箇所有った。という事は、目の前で恋人の首が伸びていくまで女は生きていた。愛する男の首が伸びていくのを見ながら最後は何を思って噛み付いていたんだろうねぇ」

【でじほん!】

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侵入者

友人の彼女の話。

彼女(A子)は、S県にあるマンションに1人暮らししていたのですが、その時の話です。

A子が異変に気付いたのは、会社の忘年会で遅くなって帰宅した時の事でした。

最上階の9階に住んでいたA子はエレベーターに乗ろうとしたのですが、利用者が居なくなる時間帯は1階に停止している事が多いエレベーターが9階に止まっていたのです。

やって来たエレベーターには誰も乗っていませんでした。

以来、深夜に帰宅すると2回に一度くらいは、エレベーターが9階に止まっているのにぶつかりました。

そんな事があってからの事。

帰宅してシャワーを浴びようとしたA子は

「うん??」

と思いました。

浴槽に何か落ちているのです。

「下着を落としたのかな?」

と思って拾い上げると、それは男物のブリーフで、酷く汚らしく汚れた物だったのです。

真っ青になったA子はすぐに110番通報しました。

駆けつけた警官に事情を説明したA子に、警官は

『誰か男の知人にカギを渡していませんか?』

などと失礼な質問もしてきたのですが、その様な事実はないと告げると部屋を調べ始めたそうです。

『何か無くなっている物とか有りますか?』

と訊ねられました。

がA子には心当りは有りませんでした。

A子の立会いで洋服タンスの引出しの中を調べていた警官は

『おや?これは何ですか』

と聞きます。

そこは主に夏物の衣類をしまってあった引出しでしたが、Tシャツの間に一枚の紙切れが有ったのです。

A子の健康診断書でした。

会社名、会社住所が印刷され、A子の住所も記入されていましたが、何とその全てに赤インクで丸印が書かれていたのです。

程なくやって来た鑑識係が言うには、ベランダから入った形跡があり、窓の鍵に侵入した時の傷がある。

又、恐ろしい事にそのカギの傷は、複数回の物らしいとの事だったのです。

『お嬢さん。これだけ複数の侵入をして何も盗まないという事は本人を狙った可能性もあるんですよ』

複数の侵入で、今回初めてこの様な行為に出たからは、次回の侵入で行為がエスカレートする可能性が高い。

最悪の場合、犯人が侵入中に帰宅して出くわす事も有る。

帰りがけに年配の責任者らしい警官が言ったそうです。

その警官は、こんな事は公式には言い難いし、あくまでも私個人の意見という事にして聞いて欲しいのですが、と前置きしてから

『引越した方が良いです』

A子は即日実家に引っ越したそうです。

会社までは辞めませんでしたが、上司に異動願いを出したそうです。

【でじほん!】

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新聞にも載らなかった話。

とあるマンション(市内では自殺の名所で知られてる)で、女性の死体が見つかりました。

仰向けに寝かされた状態。

年齢は20~30後半くらい。

革のミニスカ-トにストレッチブ-ツ。

上は何故か、分厚い灰色か黒のセ-タ-の上に、鮮やかな朱色の薄手のカ-ディガンを着ており、ストッキングを履いていたそうです。

ブ-ツの片方が脱げかけの様な中途半端な状態で、死後数時間というところだったそうです。

第一発見者が救急車を先に呼んでしまったために、遺体が搬送されてしまったので、警察を呼んだときにはもう既に遅しでした。

遺体の状況を警察は発見者の方達から聞くしか術がなく、警察も

「ここは自殺が多いから自殺者でしょう」

と一言。

しかし、周りには多くの木が植えてあり、自殺である場合はその木々らが必ず折れたりしますし、遺体を見た感じでは外傷がなく、あまりにも綺麗すぎて、周りに血が飛び散った跡も無く、住人や発見者の目から見ても、『自殺者』では無い事は明らかだったそうです。

後日、新聞などチェックしましたが、まったく報道されずでした。

現在も報道されずです。

後日、警察から聞いた話では、

「外傷がないのに、全身の骨がすべて折れている状態」

とだけ聞きました。

被害者の女性がマンションで見つかった時刻は、朝の11時過ぎ。

しかし、朝10時からこの遺体発見までの間に目撃者はなく、発見される10分前にいたっても、幾人かは

「死体は無かった」

と証言しています。

問題は、このよく分からない事件が、警察で止まってしまっている事です。

報道されれば、少しは身元の情報も得られるかもしれないのに。

自殺も迷惑ですが、遺体遺棄はもっと迷惑ですし、被害者の方も浮かばれません。

怖いのは、こういう運命にある事件もあるということかな。

【ブレイク】

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コンビニコピー

先客が終わり、自分のをコピーしようとフタを開けたら忘れ物が。

忘れた先客はまだレジにいたので、忘れ物が見えるよう頭の上にかかげて、

「そこのレジから3番目の方ー、忘れ物ですよー」

と叫んだ。

レジにいた全員がギョッとした顔で、私の頭の上を見つめていた。

すっごい嫌な予感とともに自分が持っていた紙を確認したら、全面的にモザイクが必要そうな猟奇的エロ漫画の原稿が手の中にあった。

持ち主は照れ笑いしながら原稿を受け取ってくれた。

数日後、ご飯食べながらニュースみてたら、忘れ物の人が警官を刺して捕まっていた。

【ブレイク】