「 後味の悪い話 」 一覧
-
-
引ったくり
3年ぐらい前だけど、原付にヒッタクリにあった。
5秒くらい固まったけど、免許証入っていたので「まて!」と叫び追い掛けた。
原付の人は焦ったのか、私の方を振り向いた瞬間、十字路左から来た車と衝突。
飛ばされたヒッタクリ犯は、かなりの距離を飛ばされ壁にぶつかり、ヘルメット取れた。
若い男だった。
飛ばされたヒッタクリ犯は、一度起き上がり逃げようとしたが、再び倒れて鼻と口から大量の血を吐き出し倒れた。
衝突した乗用車は逃げたらしい。
私も鞄を奪い返し、怖くなって逃げた。
夕方のニュースで、ひき逃げ死亡事件として特集されてた。
乗用車のひき逃げ犯は逮捕された。
-
-
骨と鎖
数年ほど前に遡ります。
私は父が経営する土建屋で事務をしています。
今は兄が実質の社長ですが、やはり父の威光にはかないません。
そんな父の趣味が発端と思われる出来事です…。
父は、自ら所有する山にどうやら『ログハウス』を建てたいらしく、元々、日曜大工が趣味であった父ですから、中古の重機を購入しダンプを友人の土建屋さんから借り入れ、本格的に基礎工事まで着手するようでした。
週に一度の休みを利用して、父はまめに通っていました。
着手してから、数ヵ月後。
父「○○(母の名前)~、警察よんでけれ」
母「え、え、え?なしたの?」
父「骨出てきたから、警察に電話してけれじゃ」
母「ぇえぇ、殺人事件?」
父「いいがら、はやぐ」
(父は、未だに携帯を持とうともしないので、わざわざ山から40分かけて自宅に。母は用心の為と携帯を持たせているのですが意味なしですよね。)
警官が三名やって来まして、父はその現場を案内する為、先導することに。
私も休みでしたから、興味本位で同行する事にしました。
現場に到着しますと、散乱している白骨が飴色に変色した骨が剥き出しになっていまして、足枷があり、それに鎖が繋がっているのも見えました。
素人目にも古い骨だということはすぐわかりました。
事件性の有無などの確認の為なのか、父は細かい質問を随分受けていました。
検死官もその後、到着しまして、とても古い骨であると言う事。
事件にしても、とっくに時効を迎えているであろう事から、意外なことに…。
警察官「申し訳ないですが、そちらで処分ねがいます」
私も一瞬呆気にとられましたが、父は元々豪胆で、
父「したら、こっちで坊さん呼んで供養してもらうわ」
と、果物用の木箱に骨を入れ始め、検死官と警察官も手伝ってくれました。
その日は、その骨を檀家の住職さんの所へ持ち込み、無縁仏として供養して頂くことにして貰いました。
(その枷と鎖は、まだ寺にあるはずです。)
豪胆な父は、その後また現場へ戻り作業の続きをしようとしたので心配になり、父が帰宅するまで一緒にいました。
帰宅する時に、体が異常にだるかった事を覚えています。
父母と三人で、昼間の奇妙な事件について食卓を囲みながら話し、私は体がだるかった事もあり、入浴の後、父母よりも先に寝ました。
夢を見ました…。
***夢の内容***
なぜか私は、木製のリュックというか箱を背負い石を運ばされています。
朝早くから日が沈むまでそれは続き、やっと開放されたと思えば、小さな掘立小屋のような所に押し込められ、寒さと飢えを感じながら床に着く。
そして夜中に、口を押さえ付けられ代わる代わる犯される…。
**************
朝起きると、汗びっしょりで変な経験したから、あんな夢みたのかなぁくらいに考えていました。
それからも、三日おきくらいに『同じ夢』を見ました。
一月ぐらいの間ですが。
それから三ヶ月後、生理が二回も来ないので婦人科に行くことにしました。
医師「○○さん、妊娠の可能性があります。」
私「え?どういう意味ですか?」
医師「詳しいことは、これからの検査が必要ですが。」
私は当時、彼氏も居ませんでしたし『妊娠』なんてありえませんでした。
その事を医師に伝えますと、
医師「皮様嚢胞かも知れないので、後日またいらして下さい」
夢の事が何より怖かったですし、聞いたことも無い病名でしたので不安で不安で、その日は会社でも仕事が手に付きませんでした。
その日の夜、急に子宮の辺りに激痛が走り、動くこともままならなかったので、母に救急車を呼んでもらい、昼間受診した病院へ向かいました。
ストレッチャーの乗せられ、車内で唸りながら病院に着くのを待ち、意識が遠くなりそうになった時…
こう、子宮が蠢くような感覚と共に、何が出るような気がします。
また痙攣のような感じと一緒に、私の入り口から『赤みがかった半透明なゆでたまご』のようなものが5~6個ぼろぼろと出てきました。
病院に着く頃には痛みも和らいで来ましたが、まだ意識は朦朧としていました。
その水風船のようなものは救命士の方が医師に手渡してくれたようです。
翌日のお昼近くになってから、私は意識を取り戻し、医師にあれはなんだったのかという質問をしますと、
医師「皮様嚢胞というより、胎児が分裂に失敗してあのような形になる事があります」
私「でも、本当に心当たりがありません」
医師「そう気に病まずに、嚢胞の一種かも知れませんし、後で悪性でないかどうかお知らせします」
結局、悪性ではないことがわかりましたが、どうしてこうなったか、医師に尋ねても『よくわからない』といった返答しかありませんでした。
そして、その一週間後。
またあのリアルな夢を見ます。
立て続けに三日間も。
本当に怖くて、父母に相談した後、心療内科にもいってみましたが、
「特殊な体験の後の、珍しい疾患を患った訳ですから、悪夢を見てもしょうがない」
とだけ言われ、薬の処方を薦められましたが、どうしてもそういう薬には抵抗がある為、なるべく考えないように生活を送ることにしました。
そして三ヵ月後…。
また生理が止まり、婦人科にいきますと…。
医師「前回と同じ症状ですね」
私「…。」
とにかく私は、怖くて怖くて、すぐに摘出してもらうよう頼むことにしました。
でも、前回は上手く出てきたからいいものの、普通なら手術が必要ですし、『掻爬』もリスクが大きいので薦められないとの事。
その一週間後、また前回のように痛み出し意識が朦朧とする中、『ソレ』を排出…。
気が狂いそうになりましたし、理由もわからず、なぜこんな病気に罹ったのか、今でも私はこの病気に苦しめられています。
枷と鎖があった白骨は、お寺で供養したはずなのに…。
病気の発症と、妙な出来事が重なっただけかも知れませんが、今も時折、あの『夢』を見ます。
そして、生理が今月も来ません…。
-
-
泣いてる男女
母方の人間が皆見る夢があります。
何時代だか判然とはしないのだが、貴族が着るような服(戦国無双の今川が着ているような服)を身に纏った男女が小さい橋の上で抱き合い泣いている夢。
悲痛な嗚咽を漏らしていて抱き合ってるだけ。
母の弟三人がこの夢を見ています。
近所に住む叔父が酒の席で漏らしたんだが、その女性が枕元に立っていたそうです。
それは叔父がまだ元気で、働き盛りの二十代前半の話し。
夏が終わりかけている時期、暑いのか涼しいのか中途半端な時期の夜に、その女は現れたらしいです。
夜中にふと目が覚めた叔父は、異様な空気に驚き、起きようと思ったが体が動かない。
虫の声も聞こえず、全くの無音。
生暖かく、ねっとりとしてずうんと重い空気。
目だけは動かせたので、嫌な汗をかきながらも、冷静に状況を把握しようと辺りを見渡した。
右 何も無い。
左 何も無い。
下 何も無い。
上 足があった。
この着物、見覚えが有るな…。
あぁ、夢で見た泣いてる男女の女の方が着ていた服だ…貴族?
ズル ズル ズルっと音を立て、着物の裾を引きずりながら、その女がゆっくりとした動作で動き出し、叔父を通り過ぎると同時に闇に消えて行き、叔父は金縛りから解放された。
女に遭遇した叔父は翌年ベーチェット病(だったかな?)にかかり、仕事も恋人も無くし、国から金を貰って生活をするようになってしまいました。
叔父の下、次男は事故を起こし逃亡中。
三男は最近腎臓だか膵臓だかに奇形が見付かり、痛みのため働けなくなりました。
で、うちのオカン。
やはり病弱で、月の半分は寝込んでます。
オカンのオカン、俺の祖母は真冬の新潟でパートの帰りに豪雪の中倒れ、死にました。
この泣いてる男女は何なんですか?
何か関係あるんですか?
-
-
詐欺の結末
20数年前、バブル真っ最中で銀行はどんどん回収見込みの無い所にまで貸し付けをやっていた。
銀行を真似て、マリンバンクや農協も組合員に簡単に貸していたんだ。
ある漁業系の貸し付けはめちゃくちゃ酷かった。
1000万円の評価額の土地を担保に、2年間で計3000万円を貸りたAという人がいた。
なぜ、そんな貸し付けが出来たのかと言うと、組合の会長が入院中で代理のBが決済を下してたらしい。
詳しくは知らないが、Aのように、どう考えても絶対に貸りられるはずの無い大金が数人の組合員に貸し付けられた。
で、数年後。
金を借りた人の親戚の元に督促状が何通も届くようになった。
そのほとんどが高校はおろか、中学もろくに行っていなかったような老人なんだ。
督促状には大金を借りた組合員の保証人と書いてあった。
ローンも組めない年金暮らしのお年寄りを狙って、組合員と会長代理のBらが仕掛けた詐欺だった。
田舎じゃ、玄関のカギなんか掛けないから勝手に家に入って老人の実印と印鑑証明を持ち出したんだ。
その上、土地の権利書も持ち出し、勝手に抵当に入れてたから親戚中が大騒動。
そんなのが何件も出て来たんだけど、マリンバンクは『借金は借金だからなんとかして払え』
借金をした本人は『困った親戚を助けるのは当たり前』と開き直る。
被害者は子供や孫に叱られ、ショックで死んだり、首をくくったり…。
家を取られ、住む所を無くし出ていった老人もいた。
それからすぐに、会長代理のBが突然の原因不明の病気で病死。
組合理事Cの妻が病死し、息子夫婦が破産し離婚。
組合理事Dは多額の借金を残し妻子を捨てて夜逃げ。
Aは心臓病で倒れた。
これが一月以内に立て続けに起こったんだ。
Aが倒れる前に、Aの妻が何人もの老人がAの家の周りをグルグル回っているのを目撃していた。
「こいつは…どうする?」
「こいつも騙されたクチやでなぁ」
「取らんでもいいが?」
「そやけど、こらしめんとなぁ」
「そうや、こらしめんとあかん」
後になってわかったが、Aは借入金額3000万のうち、500万をB,C,Dにピンハネされていたそうだ。
今、Aは生きてはいる。
生きてはいるが、いつも耳元で、
「年寄りから騙し取った金で飯食うとるんかぁ?」
「夜中、沖で船が止まったら、そら怖いでぇー仲間が来るでなぁー」
そんな声がしょっちゅう聞こえて夜も眠れないそうだ。
なぜ、自分がこれを知っているかと言うと、Aは自分の親戚で亡くなった老人も身内なんだ。
権利書、実印、印鑑証明などを取られたのだから訴えれば良かったと思うのだが、親が言うには身内から逮捕者を出したくないと思ったんだろうとの事だった。
霊感の強い母曰く、Aの肩には嫌な笑顔の3人の老人と、もがき苦しむBがしがみ付いているのだそうだ。
Aはニトログリセリンを首からぶら下げているのだが、その瓶を3人の老人が指で弾いて遊んでいるという。
多分、今度発作が起きたらニトロを口にすること無く苦しみながら逝くのであろう。
「Kちゃん(母の名前)、因果応報なんよ、仕方ない事よなぁ」
老人の1人が母にそう語ったそうだ。
-
-
別れた女
学生時代の後輩が、4つ上のOLと同棲してたんだけど、強引に別れて他の女と結婚したんだ。
後輩にとっては金づるだったみたいだけど、その後、その女が自殺した。
後輩は自殺したと聞いても、俺には関係ないですよとか言って笑ってたな。
ところが生まれた子供2人とも奇形で、それが原因でカミさんはノイローゼ?になって精神病院に入院。
後輩は、夜毎に自殺した女が俺の部屋に来るとか言い始めて、結局仕事止めてニート状態。
今は、親が後輩と子供の面倒見てるらしい。
まぁ、これが自殺した女の祟りなのかどうかは判らないけどな。