怖っ!怖っ?怖い話

いろんな怖い話を集めています。

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ハーメルンの笛吹き男

グリム童話にあるこの有名な話。

ネズミの被害に悩む村にどこからともなく笛吹き男がやってきて、笛の音色でネズミをあやつり村の外へ誘導することで村を救う。

しかし村民が男への報酬をしぶったことで男は怒り、今度は村の子供たちを笛で操ってどこかにつれていってしまった。

実はこれは1284年にドイツのハーメルンで実際にあった事件であり、公式に当時の事件簿に記録されている。

男が何者で目的は何だったのか、子供たちはどうなってしまったのか、現在に至るまでほとんど何もわかっていないが、有識人により様々な憶測が立てられている。

【お持ち帰り】

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裏の世界

これは裏の稼業の世界であった話。

某組の親父が病気で早死にしたんで跡目を誰にするか?って話になった。

普通、若頭が跡目に決まりなんだけど、その組は少し事情が違ったんだよ。

映画やドラマの世界では極道女がしゃしゃり出てきたりするけど、現実の世界では殆どありえない話。

しかし、この組の跡目争いでは死んだ親父の姐さんが本当に出張ってきた。

この姐さん、先代の娘で親父の妻になった人だから我が強いって言うか根っからの極道と言うか、とにかく男に負けないぐらいの女。

で、この姐さんが、跡目は若頭に譲らない、親父と自分の実子に譲るって言いだしたから問題勃発。

何故なら、実子はまだ小学六年生の小僧だったからだ。

姐さんは実子が大学を卒業するまで、組を自分があずかるとまで言いだす始末。

舎弟衆や若衆は、この組にしたら血筋豊な姫みたいな人だから、強い発言も出来ない状態。

でも、跡目は当然、自分と思ってた若頭は黙っていられないよな。

もともと、姐さんは若頭とは折り合いが悪かったらしい。

姐さんからしたら、キレ者かなんか知らないけど、自身過剰で生意気な奴。

若頭からしたら、自分よりも年下の女の癖に組の事に一々口を出す腹立たしい女って感じだったみたいだ。

姐さんは歳こそ35歳だけど、見た目も若く綺麗な女だったから、27、28ぐらいに見えた。

出るところは出てるから余計にね。

で、その黙ってられない若頭は当然動きだした。

組で扱ってる仕事に細工して死んだ親父に莫大な借金を背負わせた。

最初の内は姐さんも若い衆で何とかしなさいとか、若頭がはめたとか言っていたが、若頭の細工で裏の世界の金では無く、カタギの世界で作られた借金だけに誰も味方は出来なかった。

と言うよりも、しなかったが正解か。

この稼業のやっかいなところは、まっとうな金の借りは自己責任。

子分に助けてもらうなんて、正直いい笑い者。

結局、姐さんはキレ者の若頭に完敗。

自分ではどうにもならないし、子供も抱え、自分も働いた事もない。

莫大な借金で組にも迷惑をかけてしまった。

こうして全ては若頭の狙い通り事が運んだんだよ。

若頭が、組を壊滅の危機に陥れた責任を姐さんに取るように迫った。

形式上とは言え、組を預かると自分で言って杯も返させないで親分代理に付いたのは姐さん自身なのだから。

若頭はまず、姐さんに代紋を自分に渡す事を承知させた。

基本的に姐さんは誰からも杯を受けてないただの組長妻だが、代理として立った以上破門扱いとされた。

これで姐と子の縁を完全に切れさせたわけだ。

それから、借金は若頭が負担する代わりに、若頭の愛人になる事で罪を償うようせまった。

嫌なら将来を待たずに実子に責任を取らせる、とまで言った。

裏の世界では世間の常識が通用しない事を解っていた姐さんは、泣く泣く若頭の条件をのんだ。

前代未聞だが、業界から後ろ指刺される事もない方法で若頭と姐さんは愛人契約を結んだ。

姐さんは三代目となった若頭の家に子供と共に住み込む事になり、その妻(以後、若妻)のお手伝いにまで身分を落とされた。

若妻も三代目と同じく、お互い内心敵視しあっていたから、若妻の喜びも相当だったようだ。

最初の内は姐さんと呼んでいたのに、コイツ、オマエ呼ばわり。

姐さんも元部下の妻、しかも年下の嫌いだった女の言いなりだから、相当の屈辱だっただろうね。

まぁ、この程度の事は後の事を考えれば屈辱でもなんでもなかっただろうけど。

ある日、旅館の宴会場で現三代目体制が祝いの為に勢揃いした。

その席には姐さんや三代目体制の妻たちも。

若妻の命令で、姐さんは全員に酌をして回るように命令された。

ひとり全裸となって組員全員と妻たちに詫びをいれながら回れと。

拒否できない姐さんは涙を浮かべながら酌をして回る。

酔いも手伝ってか、高貴な人物の惨めな姿には全員笑みすら浮かべた。

三代目が恐ろしい提案をした。

全員で姐さんを輪わして結束を固めようと。

女に関しては親も子も無い、穴兄弟になろうじゃないかって言いだした。

そして三代目が姐さんの中に出すともう歯止めがきかない。

周りの妻たちもあきれ気味の態度を取るものの、内心、嫌いだった女の惨めな姿には心底喜んでいた。

一晩で二十数人に輪わさせても、女の恨みは消えないのか、若妻が姐さんをソープランドで働かせる事を提案する。

姐さんは元子分達に輪わされて肉体も精神もボロボロなのに、更に地獄に落とされた気分だろう。

ソープランドで働かされる事に抵抗しても息子の事を出されると従うしかない、可哀相な姐さん。

若妻に借金を組に少しづつでも返していけと言われ納得した。

若妻は一人客をとったら千円の小遣いをやる、と笑いながら小馬鹿にする。

しかも、客にコンドームを付けさせるな、姐さんにもピルを飲むな、と若妻は言う。

何処の誰とも判らない子供を孕み産め、と。

姐さんの力では何世代も返すのにかかる莫大な借金だから、子を産んで借金を分担しろ、と。

姐さんの子なら父親が誰だろうと、可愛い子が産まれるよ、と若妻は高笑いした。

その後の姐さんっていうと…まぁ、悲惨なもんだよ。

ソープで朝から晩まで働かされてるのに、仕事の後に組の若い衆達に輪わされるし、それも頻繁に。

若い衆達にしたら高嶺の花だった姐さんとやれるなんて夢のような事だからな、無理もない話だが。

それでも姐さんにしたら、それすらもマシだって思う事もあるんだよ。

それは、実子である小学生息子の扱い。

姐さんによく似て可愛い顔してるんだが、この業界、因果なもので、そっちの気がある奴も多い。

学校には通わせてもらっていたが、組の若い衆の餌食にもなっていたんだ。

休みの日には、裏のその手の店で客までとらされたりな。

姐さんもそれだけは我慢が出来なくて、三代目の女房に抗議したんだが…

三代目の女房は全く聞き入れない。

逆に海外に売り飛ばしたら高く売れる、と脅される始末。

姐さんからしたら、そんな目にあうぐらいなら、今は息子に我慢してもらって自分が頑張るしかないって感じで泣き寝入りだよ。

しかし、二代目の女房で誰からも羨ましがられた美貌の姐さんが、ソープ嬢にまで身を落とすなんて誰が想像したよ?

本当に三代目夫婦は恐ろしい人達だよ。

まぁ、裏の世界ってのは一度落ちると表の世界と違って二度と浮き上がれない恐ろしい世界ってのは少しは解ってもらえたかな?

【裏ワザ】

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深夜の不審者

深夜の不審者

学生時代に、女の友人のアパート(1階部分)に泊まった時の話。

午前3時頃、女同士の長いおしゃべりに疲れてコタツでザコ寝していたら、外からガタンガタンという音がした。

隣の家の物音だと思い無視していたが、音は止まない。

その部屋は1ルームの部屋で、外に面して大きな出入り出来るような窓がある。

大きな窓だったのでちょうど良いサイズのカーテンが見つからず、下の部分が20cmくらい空いていた。

暗闇の中、目が慣れてきて窓の所を見ると、誰かが必死で窓を外から開けようとしているのが見えた。

怖すぎて声が出なかったが、ずっと必死に窓をこじ開けようとしているズボン部分が見える。

開かないのがわかると、カーテンが足りない部分の窓から部屋の中を覗き込んだ。

その覗いた人物は、ミッキーマウスのお面をかぶっていた。

寝ている私の目の高さと、ミッキーマウスのお面の中の目が会った時に思いっきり叫んだ。

友人をたたき起こし警察に電話した。

あれ以来、ミッキーマウスがトラウマになってます。

その後、貧乏な友人は引っ越す事が出来ず、どうにか不審者を撃退しようと、ベランダ部分に外から見えるように、大きな白い紙に赤い筆文字で、

『不審者に告ぐ、覗けばお前を末代まで呪う。』

と書いて貼ってました。

実話っす。

その頃『ザザンボ』とか『バリゾーゴン』とかいう、変な日本の怖い映画のポスターを街で見かける事が多く、近所の小学生にその友人宅は、『ザザンボ屋敷』と呼ばれてました。

怖いサイト.com

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心霊スポット

勝浦の言わずと知れた心霊スポット、サンパーキング。

断崖絶壁の階段に霊がでるとの情報だが、実はサンパー前の公衆便所にでる。

男子便所に入り、用を済ませ、手洗っているときに小さな子供を連れた女の霊を目撃した。

その女の顔は、はっきりみえない。

高速で頭を左右に振ってた。

子供は3歳くらいの男の子。

黒目が無いのだが、こちらをひたすら睨んでいるのが分る。

10秒くらいだろうか?全く動くことができず、声もでない。

女の霊は頭を左右に振っているだけで動かない。

子供の霊は口をパクつかせ、俺を指差してた。

丁度、そのとき車がトイレ前に停まって霊は消えた。

通勤路なのだが、あれから2度とあのトイレは使用していないよ。

【裏ワザ】

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ぐにゃぐにゃおばさん

大無間から光へ。

これが一発でわかる奴は山が好き。

けど、行った事のある奴は少し変態かな。

このルートはそんな所だ。

これは2001年夏。

その山行の終盤、加々森から光へ抜ける時の話。

加々森は陰欝なピークだ。

見晴らしがきかず、暗く寂しいから、留まるような場所じゃない。

友人と二人で来てみたものの、鹿の骨が散乱する暗い深南部の森もいい加減厭きてきてたし、会社に休みを延長してもらって、明るい聖まで足を延ばそうかなぁなんて思いながら、ほとんど加々森には立ち止まらず、先へ進んだ。

起伏が連なり、ほとんど消えかけた道をしばらく進んでいると、やがて急な下りに。

先行した友人が舌打ちをして止まる。

「うわ、わりぃ。ルート間違えた。」

地図を見ると、確かにこんなに下っていない。

光岩へ右に行く所を直進してしまい、尾根をかなり下ってしまったようだった。

溜息をついて戻ろうとしたが、ぬかるんだ急斜面。

ずるずるに滑って、上るのは結構骨が折れそうだった。

「まぁ、場所はだいたいこの辺だから、少しトラバースして、上りやすいとこから、行こうや。」

なんとなく萎えた気持ちのまま、しばらくトラバースすると急に開けた場所に出た。

紫の原っぱ。

窪地いっぱいに広がるミヤマトリカブト。

素晴らしくきれいだった。

こんな場所があったのかぁ。

見回せば、この窪地から上へ小さい道が続いている。

誰か知ってて来る人もいんのかなぁ?とりあえずルートに戻れそうだ。

俺は少しほっとした。

その時、トリカブトの群落から派手な合羽のおばさんがすうっと出てきた。

「助かるわぁ。道に迷ったんです。お兄ちゃん光まで連れてって。」

友人が震えているのが不思議だった。

「まぁ、ルートはこの上だと思うんです。この道悪いかもしれんけど。」

俺たちも迷ってしまった事は棚にあげて、俺は自信満々だった。

まぁ、現在地もだいたい把握できてたからだと思う。

じゃあ行きますか?

ところが、俺が先に行こうとした途端に、友人が俺の腕をひっつかんで、絞りだすような声で呻いた。

「俺たちは後から行くから、先に歩け。」

おばさんは少しお辞儀をして、先に上る道を上がっていった。

が、遅い。

たいした坂でもないのに這いずるような格好で辛そうに歩く。

あまりに遅いペースにいらだち、先に行ってルート見てくるから、おばさん後からゆっくり来なよって言おうとした瞬間、友人が俺につぶやいた。

「こいつに後からついてこられるのは嫌だからな。絶対見える所がいい。」

なんとなく気持ち悪くなってきた。

このおばさんはどこに行くつもりだったんだ?

光より南から、こんな装備で来たはずない。

光から来たなら、こんなとこには来ない。

おばさんはなんだかぐにゃぐにゃと上っている。

「ねぇ。どっから来たんですか?」

俺の問いには一切答えずおばさんは言った。

「前。代わらない?」

「代わらない!行けよ!」

友人が怒鳴る。

「前。代わらない?」

ぐにゃぐにゃのろのろ歩くおばさんの後をしばらく上った。

四、五回同じ問答をしたと思う。

俺はいつの間にかすっかり、怯えていた。

だが、ぐいっと急斜面を上ると突然本道にでた。

「あぁ、良かった。戻ったぁ。」

と思った瞬間。

バキン!!

と音をたててオバサンの首が直角に曲がったんだ。

そんで、すぅっとさっきの道を下りていった。

俺は怖いというより、驚いて硬直したまましばらく動けなかった。

その後は、光小屋までものすごいスピードでいったよ。

友人はその晩言った。

「おまえ合羽のフードの中の顔見た?目も鼻も口の中も全部土がいっぱいに詰まってたぞ」って。

あんなのにぴったり後ろついて歩かれるのは、俺は絶対に嫌だねって。

まぁ、そんだけ。

下手な文ですまない。

俺は山は好きだけど、あれから光より南は行ってないなぁ。

【ブレイク】