「 謎 」 一覧
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分岐
マイナーなゲームなんだけど、
『BLOOD+双翼の輪舞曲』
これは主人公の小夜が、いろんな場面で選択を迫られ、答えによってストーリーが変わるゲームなんだけど、中古で買って始めてプレイした時、飛び降り事件の後、学校の屋上でアリアって女が
「私と友達になって。私を助けて。」
というようなセリフを言ったんだ。
アリアはいじめっ子設定だったから、NOを選択したら
「そう、そうよね。」
と、悲しそうなしぐさと会話で終わった。
その後クリアしたんだけど、あのときYESと選択してたらどうなってたんだろうと気になって、最初からやり直したんだ。
でもその場面が出ない。
どうやっても出ない。
もしかしたらセーブデータが残ってるからかと思って、セーブデータ消してもそのシチュエーションが出ない。
攻略サイト見てもそんな分岐ないし、すごい気になってる。
勘違いだったらごめん。
もし詳細知ってる人いたら教えてほしい。
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狐
私は、両親と兄から虐められて育ち、中卒で働きに出ていた。
ある日、大学受験を控えた兄が、私とは一緒に食事をしたくないと言い出して、両親から玄関で食べるように言われて辛くなり家出した。
自転車で湖まで走り、奥の森で首を吊る事にした。
途中で荷造り紐と、からあげくん一個を買った。
森の奥の真っ暗な中でからあげ食べていたら、小さな狐がカサカサ音を立てながらやって来た。
残りの1つをあげると狐はこっくりと頷いた。
首を吊る瞬間まで、狐がじっと私を見上げていた。
しかし気が付いたら朝で、病院にいた。
足に少し火傷をしていたが生きている。
離れて暮らす祖母が病室にきて、家が火事になったと教えてくれた。
両親と兄は亡くなったが、数ヶ所を刃物で刺されていた。
父が無理心中を計ったとされているけど、私が家を出る時、3人は楽しそうに兄が合格したらハワイ旅行に行こうと話していたから無理心中とは思えない。
確かに首を吊ったのに、私は自宅の前に倒れていたらしい。
そして、服に狐と思われる動物の毛がたくさんついていた。
今は大学に進学して祖母と二人で暮らしている。
今考えると狐にしては大きかった気がする。
でも、頷いたのは私が死ぬ事を了承するって意味じゃなかったんだろうか。
今は幸せに生活しているから、死ななくて良かったけど。
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団地で見たもの
私がまだ小さかったころ体験した話です。
好奇心旺盛だった私は、よくバカな事をして怪我して親に心配をかけるようなそそっかしい子供でした。
その当時、私と家族は10階建ての団地の8階に住んでいたのですが、その団地はいわゆるイワクつきの団地でした。
私の住んでいる県はクソ田舎で、あまり高層ビルなどはなく、10階建ての団地ですら最高峰と言っても過言ではないので、その団地が飛び降り自殺の名所になるのも必然といえば必然でした。
さらには霊が出るという噂もあり、県営団地なのに空室がたくさんあるような…とにかく寂れた古い団地でした。
当時チビだった私は、遊びに行く時など、下の階に降りる時はエレベーターを使いますが。
身長的に上の階のボタンにはまだ手が届かないので、帰る時は階段を使わないと自分の住む8階には帰れないといった状態でした。
しかし、エレベーターホールの隅にあった階段は、昼ですら薄暗く、ドアも鉄製の重くて閉塞感のあるドアで、さらに階段で幽霊を見たという噂が絶えないので、大人ですらあまり階段は使いたがらないほど不気味な階段でした。
まだ小さかった私が、どれ程の恐怖を階段に抱いていたかは想像に容易いと思います。
なので、階段を使う時は猛ダッシュで8階まで駆け抜け上がり恐怖心を紛らわせていました。
たまに遊びに夢中になり、帰るのが遅くなってしまい、すっかり暗くなった階段を上るハメになった時には、半泣き状態で大声で母親を呼びながら8階まで駆け上ったのを覚えています。
そのうち知恵を付けた私は、上の階のボタンを木の棒などで押して、一人でエレベーターにて上り下りができるようになりました。
それまで階段が怖いという理由で、必ず夕方のまだ明るい時間に帰っていた私でしたが、エレベーターを自由に使いこなせるようになってからは、ついつい暗くなるまで遊んでしまい、よく親に叱られていました。
その団地自体も同じことが言えるんですが、そのエレベーターはとても古く、すごく汚れていましたが、特にこれといった特徴もない普通のエレベーターでした。
あえて言うのなら、入って正面の壁の下の方に、ドアと呼ぶには小さな観音開きのフタがありました。
そのフタは普段鍵が掛かって開けることが出来ないのですが、団地の住人が亡くなった時などには、そのままでは棺がエレベーターに入りきらないので、その小さなフタを開け一時的に奥行きを広くして、無理やり棺桶をエレベーターに入れるための言わば棺桶専用の空間に通ずるフタでした。
まぁそのフタがなぜ存在しているかなど当時の私は知っているわけもないので、特に気にしたこともありませんでした。
ある日、私は家から少し離れた公園で時間を忘れて遊んでしまいました。
気が付くとすでに日は落ち、急いで帰る頃には辺りはすっかり暗くなっていました。
親にする言い訳なんかを考えながらエレベーターホールに飛び込み、ボタンを押すと、しばらくしてエレベーターが降りてきました。
さっそく乗り込み、棒で8階を押し、ドアを閉めます。
ゆっくりとエレベーターが上に上がっていくと共に、ゴウン…ゴウン…という単調なリズムで機械の鈍い音が室内に響きます。
その時、微かにですが、ガサッ…ザザザ…っと、後ろの壁から機械の音とは違う不規則な、例えるなら甲殻類が蠢いているような…なんとも不思議な音が聞こえました。
なんだろうと思い振り返ってみると、例のフタに1センチあるかないかぐらいの隙間が空いていました。
今思えば恐らく棺桶を運んだ後、管理人が鍵を掛け忘れたのだろうと思います。
そのフタの意味を知っていれば、気味悪がって何も聞かなかった事にすると思うのですが、当時の私はエレベーター内は聖域だと思っている節があり、恐怖心なぞ微塵も無かったので、即座にその隙間に棒を差し込み、てこの原理でこじ開けました。
フタは簡単に開きましたが、中を覗いて見ても、何もない空間がタダぽっかりと口を開けているだけで、目新しい物はありませんでした。
ちょうどその時、エレベーターが停まったので、8階に着いたんだなぁと思い振り返りました。
そこで私は見てしまいました。
ドアが開くと視界に入ってきたもの。
それは、薄暗いエレベーターホールの真ん中に立つ人。
いや、明らかに人間ではありませんでした。
人の形をした灰色の物体が中腰姿勢になり、上半身を揺らしながらゆらゆらと立っていました。
姿ははっきりと見えているはずなのに、服を着ているのかもどんな顔をしているのかもわからない、何故か中心がボヤけていて、そこに光が吸い込まれているように見えました。
私は呼吸するのも忘れて、この謎の物体を見つめることしか出来ませんでした。
どれだけの間眺めていたのか。
気が付くと私は自分の家の布団の上に横たわっていました。
周りには母と知らないお婆さんが隣に座っていました。
一瞬自分に何が起きていたのか分かりませんでしたが、母は私が目を覚ましたと父を大声で呼び、父は私に駆け寄って来て強く抱きしめてくれました。
その瞬間私は、エレベーターで見た恐ろしい光景を思い出し、家族にしがみつきながらむせ返してえずくほど大泣きしました。
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TV録画
もう10年近く前のこと。
ろくに就職活動をしないまま大学を卒業してしまった俺は、職を求めて単身関東へ引っ越した。
とりあえずバイトを見付けて何とか生活する目処が立った頃、俺はある地方局のローカル番組にハマった。
毎日の放送をVHSに録画して繰り返し見るだけでは飽きたらず、番組が視聴できない地域に住んでる友人に貸し出して布教活動をするほどのハマリっぷりだった。
その番組の放送時間は30分なのだが、月~金の平日は毎日放送。
視聴を始めて半年が経つ頃には、俺の部屋はその番組を録画したVHSが山積みになっていた。
録画視聴がすっかり習慣になってしまったある日のこと。
俺は諸々の事情で録りだめ状態になってた数日分の放送をまとめて見ていた。
何か別の作業をしつつVHSの映像を延々と垂れ流し続け、2時間ほどが経過した頃。
ふと違和感を感じてテレビへ視線を向けると、画面にはさっきまで全くなかった激しいノイズが。
よくよく見てみるとそれはノイズというよりも、受信できないチャンネルを映した時の映像に似ていた。
酷く歪んだ映像には何かが映っているようだが、それが何かまでは判別できない。
音声も流れているようではあるが、雑音が酷くて全く聞き取れない。
『うわぁ、録画するチャンネルの指定まちがえたかも?』と思いながら早送りボタン。
暫くすると画面は鮮明な映像に変わり、いつものローカル番組のオープニングが映し出された。
一日分の放送を録り損ねたことは悔やまれたが、それ以降はちゃんと録画できていたので別段気にすることもなく、数日後にはそのことすら忘れてしまっていた。
引っ越してから初めての年の瀬。
帰省する旨を実家へ連絡した際、俺にとってラッキーな情報が入ってきた。
実家暮らしの弟が自分の部屋にDVDレコーダーを導入したらしい。
それまで使っていたビデオデッキも健在とのことなので、二台を繋げばVHSからDVDへのダビング編集ができる。
俺は部屋に溜まった大量のVHSをダンボールに詰めて実家へ配送することにした。
無事実家に到着し、既に届いていた荷物を受け取った俺は、弟の部屋で早速ダビング作業を行うことに。
取説とにらめっこしながら手順を確認すると、どうやらVHSの映像を再生しながらでしかダビングはできないらしい。
つまり120分のビデオテープに録画した映像のダビングを完了するのに、丸々2時間かかることになる。
発送したVHSの中身を全てダビングするにはかなりの時間を要するが、収納スペースのことを考えれば致し方ない。
俺はダビング作業を開始した。
が、帰省してから3日が経過し正月を過ぎても、ダビング作業は遅々として進んでいなかった。
俺自身に外出の用事があったり、弟が部屋でゲームしたいとゴネたりと、いろいろな要因が重なったためである。
正月休みで実家に居られるのもあと2日、実家に送った全てのVHSのダビングはできないにしても、少しでも数をこなさなければ。
と言うわけで、その日の俺は弟が朝からパチンコに出掛けたのを機にダビング作業を開始。
1本のビデオのダビングが終わる度にテープを入れ替えるという作業を延々半日繰り返した。
夕方6時を過ぎた頃、早めに用意された夕飯をリビングで食べていると弟が帰宅。
「開店初日でめちゃめちゃ勝てた」
と自慢気に語ってニ階の自室へ向かおうとする弟に、
「ダビングしてるからデッキとかイジるなよ」
と釘をさす。
食事を再開して間も無く、ニ階から突然叫び声が。
そして、ドタドタと慌てた様子で階段を駆け降りてくる弟。
「お前、アレ何だよ!?」
「何がよ?」
「テレビに変なモン映ってんぞ!」
食事を中断して弟と共に2階へ。
夕飯食うためリビングへ降りる際に電気を消していたので、弟の部屋は真っ暗。
その中でダビング作業中のテレビのブラウン管だけがぼやーと光を放っている。
その画面に映っていた映像を見て、俺は卒倒しそうになった。
ところどころノイズが入った粗い画質の中、目を見開き、口を大きく開けたまま首を横に傾けた女の顔が画面いっぱいに映し出されているのだ。
その瞬間、俺は録画に失敗した日のことを思い出した。翌日以降の録画には何も問題がなかったのですっかり忘れていたが、これはその時のビデオテープだ。
弟と暫し無言でその映像を眺めていた俺は、ハッと我に返った。
平静を装いつつ、
「あれー?何かダビング失敗してるわぁ」
とか言いながらビデオデッキのリモコンを取り上げ、停止ボタンを押す。
反応が無い。
ボタンをいくら押しても映像が止まらない。
デッキのカウンターは数字でも英字でもない表示が付いたり消えたりしている。
DVDのリモコンも同様に無反応。
のみならず、チャンネル変更や電源ボタンなどのあらゆる操作を一切受け付けない。
俺はコンセントに刺さったコードを、タコ足プラグごと引っこ抜いた。
ブツンという音と同時に部屋の中のあらゆるAV機器の電源が落ちる。
ブラウン管の灯りだけで照らされていた部屋は途端に真っ暗になり、俺は慌てて部屋の電気を付けた。
すっかり気が動転してしまっている弟。
俺も心臓バクバクだったが、
「とりあえず飯食おうぜ」
と平静を装ってリビングに戻った。
その後は大変だった。
件のビデオをデッキから取り出そうとすると、ヘッドにテープが絡まって全然出てこない。
強引に引き抜いたものの、ビロビロと吐き出されたテープをデッキから取り除くのに悪戦苦闘。
ドライバーやら何やらで何とか作業を完了させた後、テープはまとめてゴミ箱へ。
その後、DVDの方を確認。
ダビング作業は途中で中断されてるだろうけど、内容が気になる。
そこでまた仰天。
チャプター画面のサムネイル画像が、先ほど映ってた首を傾けた女の顔。
しかも10数個に分割表示された全ての画像が、同じ女の顔で埋め尽くされている。
すぐさまDVDデッキの取り出しボタンを押す。
ビデオとは違ってスムーズに出てきてくれたそれを、両手で思いっきり力を込めて真っ二つに。
先ほどゴミ箱に捨てたビデオテープと共に紙袋に詰めた上で小さく折りたたみ、ガムテでグルグル巻き。
台所に居た母に
「これ捨てといて」
と言って手渡した。
以来あんなにハマっていた番組への熱がすっかり冷めてしまい、録画はおろか視聴すらしなくなってしまった。
その後しばらくして再び引っ越しをしたため、今はあの番組の放送局を受信できない地域に住んでいるけど、こっちでもネット放送か何かで深夜に放映されているので、何の気無しのザッピングでチャンネルが合うたびにドキッとしてしまう。
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突然の失踪
バイト先の店長から聞いた話。
その店長の兄が、10年ぐらい前に経験した話らしい。
その兄は、当時とある中小企業に勤めてたんだけど、まだ2月の寒いある日、同期の女の子が無断欠勤した。
休むとの連絡も無いんで、上司がその子の自宅(アパートで一人暮らし)に電話をしても出ないし、携帯にかけても出ない。
次の日も欠勤したんで、普段まじめな彼女が2日続けての無断欠勤とはおかしい、という事で彼女の実家に電話した。
電話に出たのはその子の母親だったが、娘からは何の連絡も無いと。
とりあえずご両親が、その子のアパートに行って見るという事になった。
その子のアパートは実家から電車で1時間ほどなので、後でまた会社に連絡くれるとのこと。
で、その日の夕方、会社にその子の父親(以後Aさん)から電話があったんだが、大家さんに鍵を開けて貰い部屋に入った所、娘は居ないとの事。
部屋も別に荒らされている様子も無いし、書置き等も無いし、ご両親もかなり困惑している様子で、警察に届けるべきかどうか迷っているらしい。
電話の対応をした会社の上司も、誘拐等の犯罪に巻き込まれたんじゃないかと不安になったが、とりあえずご両親に会社に来て頂いて、そこで話し合って対応を決めようという事に。
暫くしてご両親が来社し、社長交えて話し合った結果、やはり警察に通報した方が良いと言う事になり、警察に電話した。
そして警察が来るまでの間、彼女の机やロッカーを調べて何か手がかりが無いか探そうという事になり、まずは机を調べたところ、引出しから一枚の写真が出てきた。
写真には、人で賑わうスーパーの前で半袖のTシャツとジーンズ姿でこちらを向き、ピースサインで微笑んでる彼女が写っていた。
いつ撮られた写真かもわからないし、今回の事に関係あると思えないんだけど、Aさんは何故か知らないけど違和感を覚えたみたいで、しきりに写真を見つめ考えこんでいたらしい。
そうこうしている内に警察がやってきたんで事情を説明し、社員への軽い事情聴取の後(店長の兄はその子の同期で、結構仲も良かった為に疑われたのか、聴取が長くて凹んだらしいw)
ご両親と社長が署に同行し、捜索願いを出すことになった。
先程の写真も、警察に事情を説明したところ、何かの手がかりになるかも知れないと言うことで預かってもらった。
で、小さな会社がちょっとした騒ぎになりつつも何とか業務をこなし、それから2日経った日、Aさんから会社に電話があった。
娘らしき人物が警察に保護されたようなので、今から病院に行くと。
病院は彼女の実家から電車で3つほど先の駅の近くにあって、とりあえず社からは上司と店長の兄がその病院に向かう事になった。
病院に到着した上司と店長の兄が、病院の待合室に居た母親から話を聞いたところ、保護された人は娘で、目立った外傷も無く、やや衰弱しているだけで意識はハッキリとしているとの事。
母親もホッとしたのか、涙ぐみながら
「本当にご迷惑おかけしてすいません」
と平謝りだったらしい。
今ちょうど警察の人が娘に事情を聞いている最中で、面会はまだ出来ないとの事なので、上司と店長の兄も無事で良かったとホッとして社に戻った。
その数日後、Aさんがお礼とお詫びをかねて来社し、今までの経緯を報告してくれた。
それによると、彼女は保護されるまでの記憶が全く無いらしい。
仕事の後、帰宅して食事を取り、入浴後睡眠したところまでは憶えているが、それからの記憶が全く無く、気が付いたら見知らぬ住宅街の歩道を歩いていて急に恐ろしくなり、道端で座り込んで泣いている所を近所の人が通報して保護されたとの事。
精密検査の結果も、暴行された痕跡は勿論、目立った外傷も無く、脳にも異常は見られないが、とりあえずあと2~3日は大事をとって入院するらしい。
まぁでも、とにかく無事で良かったと社長含め一同で話をしていたが、Aさんが
「でもちょっとおかしな事があるんですよ」
と切り出した。
娘らしき人が保護されたと警察から連絡があったので、病院に急いで車で向かったんだけど、その途中で思わず
「あっ!」
と声を上げてしまったと。
あの写真に写っていたスーパーが通り沿いに見えた。
立ち寄って確認したかったが娘の安否が気にかかるし、とりあえずその場は病院に急いで、夜に妻を娘の病室に置いて一人で確認しに行った。
スーパーの前の路肩に車を止め、降りて確認すると時間も遅く閉店してるし夜で景色は違うけど、あの写真のスーパーに間違いない。
住所を確認し、急いで病院に戻り警察に電話して担当の刑事さんに調べて欲しいと訴えたけど、今回の事については、室内で争ったり拉致された形跡も無く、異性との交友トラブルも無い等、事件性が薄い上に、あの写真も今回の件との関連性は薄いので難しいとの事。
警察の対応にやや憮然とはしたけど、やはりあの写真には気になることがあったので、娘にそれとなく聞いてもそんな写真は知らないし、何の事かわからないという。
んで、翌日そのスーパーをもう一度尋ねてみたが、そこで見た光景に背筋が凍ったらしい。
写真では小さく写っていてわからなかったけど、スーパーの入り口にのぼりが立っていて、そこには『2月○日~△日まで、OPEN記念セール中!』みたいな事が書かれてあった。
○日といえば、彼女が行方不明になった日。
店内に入り店員に話を聞くと、そのスーパーは間違いなく4日前に開店したばかりだと言う。
そんな馬鹿な話がと思いつつ、その時点でAさんが写真に覚えた違和感がわかってハッとしたんだって。
あの写真、彼女は半袖だけど、写ってる周りの人は皆ジャケットなりセーターなりの防寒服着てたと。
んで、止めが、あの写真・・・一体誰が写して、いつあの子の机に入れたのか・・・と。
その場の一同、唖然を通り越して絶句。
スーパーを訪れた翌日、警察署に立ち寄って事情を話したけど殆ど相手にされず、例の写真も返却してもらった。
んで入院中の娘にその写真を見せても、やはりと言うかこんな写真は知らないし、こんなスーパー行った事も無い。
それに、こんな服はあたし持ってないと。
もう一家揃ってかなり気味が悪くなったので、写真は燃やして捨てたそうな。
ちなみに、彼女はその後元気になり無事に退院したけど、小さい会社でこういう騒ぎになったので、流石に居づらくなり辞め、父親の家業を手伝っているとの事。