怖っ!怖っ?怖い話

いろんな怖い話を集めています。

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死んだ幼児を抱いて歩く女

死んだ幼児を抱いて歩く女 

<あれ、あの女の人、いったい誰?>

社宅の前の公園で、おなじ社宅に住む主婦仲間と話に夢中になっていた私は、少し離れた場所でしゃがんで土をいじっている三歳のひとり娘・まなみのほうに目をやった時に、心の中でそうつぶやきました。

見知らぬ女性が、まなみを見下ろすように横に立っているのです。
女性は後ろ姿でしたが、なんとなく初めて見る人だと思いました。
また、まなみもその女性のほうに目を向けたまま身動きひとつしないことに気づき、おかしいなと不安をつのらせました。

「ねえ・・・・・あの人、誰かしら?」

私は主婦仲間の友達にそう尋ねてみましたが、誰一人として、その女性のことは知らないようでした。

「ごめん、ちょっと、まなみをつれてくるわ」

私は心配になり、娘を連れにいきました。
まなみのほうに近づくにつれ、ますます不安感は増していきます。
女性を見ているまなみの顔が真っ青に青ざめています。
そして、母親の私が近づいていくにもかかわらず、娘は視線を動かそうとしません。
私は足早にまなみのところに駆け寄り、抱き上げました。
その身体は、まるでプールから出てきたばかりのように冷えきっており、ガタガタと小刻みに震えていました。

「どうしたの、まなみ・・・・・・大丈夫?」
と、まなみの背中をさすりながら、その女性のほうに振り返った時でした。
私は、自分の見ているものがすぐには把握できませんでした。
あまりにも現実と隔たりがあり、それがいったい何を意味するのかわからなかったのです。

その女性は、腕に幼児を抱えていました。
それも死んだ幼児です。
全身が血まみれで、手や足は枯れ枝のように細く、血でべったりと濡れた頭とともに女性の腕から力なくだらりと垂れ下がっていました。
半開きの目には白目しかなく、口からあふれだした血がポタリポタリと地面に落ちています。
私は、この穏やかな晴れた日の午後に、こののんびりした公園に、なぜこんな光景が存在するのか、この女性がどこから現れたのか、混乱と恐怖が入り交じって、どうしていいのかわからなくなりました。
そして、しだいに恐怖心に大きく全身を包み込まれ、ブルブルと身体が震えだしました。
私は、とにかくその場を離れようと、主婦達のいるほうへ逃げるように駆けていきました。

「どうしたの、そんな真っ青な顔して」

と、私の表情を見た主婦達が心配そうに聞いてきました。

「あの女の人・・・・・・あの女の人、へんなの・・・・・抱えてる子供がね・・・・・・」

そういいながら、女性を指さそうと私は振り返りましたが、その女性の姿はどこにもありません。

「あれ?ねえ、さっきまであそこに立ってた女の人・・・・・どこ行っちゃったの?・・・・」

主婦達は、その女がどこに行ったかなど気が付かなかったといいます。
私は、その女性が抱いていた子供のこと詳しく主婦達に話しましたが、みんな、ただ笑うだけで信じてくれる人は誰もいませんでした。
「玲子さん、ちょっと疲れてるんじゃない?」
と、苦笑いされるだけです。
私は娘のまなみに何もなかったことにホッとしましたが、しばらくあいだ、その女性の腕に抱えられた子供の姿が忘れられませんでした。

ところが、それから数日後、私は再び、その女性と出会う事になったのです。
ある日の夕方、娘を部屋に置いたまま近くのクリーニング店まで夫のワイシャツを取りに行き、帰ってきたときのことです。
クリーニング店から十分ほどで戻ってきた私は、まなみが居間にいないのに気づきました。
娘の名前を呼んでみましたが、返事は返ってきません。

「まなみ?・・・・ねえ、どこにいるの? 隠れてないで出てきて」

急に心配になった私は、奥の寝室まで探しに行きました。
そして、寝室のドアを開けたとき・・・・・。
私は冷や水を浴びたかのような恐怖とショックを受けて、その場に立ち尽くしました。

きちんと鍵をかけて外出したはずだったのに、いつのまにか例のあの女性が入り込み、まなみと一緒にそこに立っていたのです。
この前と同じように左手には死んだ幼児を抱えており、そして右手ではまなみの手を握って、窓の外に連れ出そうとしています。
女は私のほうに振りかえりましたが、顔はまったくの無表情でした。
私は、まなみをなんとか奪い返さなければと、ガタガタと震える身体を無我夢中で動かして、その女に体当たりしていきました。
女は思わずまなみの手を放し、壁にもたれかかりました。
私は、放心状態のまなみを素早く抱えあげると、台所のほうに逃げるように出て行きました。

台所からその女性のほうを見ると、無表情なまま、壁の中にスーッと消えていったのです。

私は、その後すぐにその社宅を出て、賃貸マンションに引っ越しましたが、その後、その女性が社宅周辺に現れているのかどうかは知りません。

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お母さんのお守り

お母さんのお守り 

貧しい母子家庭ながらも仲が良く、助け合って生活していた母娘。
母親は娘を育て、大学を卒業するまで一所懸命に働き、娘は家事の手伝いをしながら勉強を。
そして大学受験の時、母親は手作りのお守りを娘にプレゼントしました。

母「頑張ってね。これはお母さんからのお守り」
娘「ありがとう。大事に持っていくね」
母「気をつけて。お守りって中身を空けると効果がなくなるから空けちゃだめよ」

娘は母親を心から感謝しました。そして大学にも合格し、その後も勉強を怠ける事なく大学生活を終え、就職。
やっと社会人になり、初任給で母親へ旅行をプレゼントしました。
ところが何と、その旅行途中で大切な母親は、不慮の事故で突然この世を去ってしまいました。

いきなり一人ぽっちになってしまい、悲しみに暮れた娘には母の形見すらない。
その時、受験の時にもらったお守りを思い出し、娘は母親の「空けるな」という言いつけも忘れ、急いでお守りを開けてみた。
中には紙切れが。そしてその内容は…

「お前がいなければもっと楽な生活が送れるのに。大学なんて…
お前なんか死んでしまえばいいのに。シネシネシネシネシネ」

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赤い部屋

赤い部屋 

深夜、タクシーが赤いコートを着た女を乗せた。
女が頼んだ場所はここからとても離れている山奥だった。
バックシートに座る女はうつむいて表情がまったく読み取れない。
運転手は怪しんだが、言われたところへ女を運んだ。
あたりは人の気配などはまったくなく、あたりはうっそうとした森のようなところであった。
女は料金を払うと木々の間に消えていった。
「なぜこんなところへ…?もしや自殺では?」 運転手は不安になり、好奇心にかられ女の後をつけた。
しばらく行くと目の前に一軒家が現れた。
そこへ女が入って行った。
自殺の線はなくなったが、運転手はこんな一軒家で女が何をしているのだろうと別の興味を持った。
悪いことと知りながらも、鍵穴から中を覗き込んだ。

家の中は真っ赤だった。女も見当たらない。
何もかもが真っ赤で他の部屋への扉も見えない。

なんだか奇妙なその光景に恐ろしくなった運転手は急いでその場を立ち去った。
おなかも空いていたので、山を降りてすぐのさびれた定食屋に入った。
運転手はさきほどの奇妙な女のことを店主に話すと、店主も女のことを知っていた。
「彼女はね、あそこで隠れるように住んでいるんですよね。 かわいそうに、病気か何かわかりませんが彼女眼が真っ赤なんですよ。」

ということは運転手が鍵穴からのぞいた時、女も同じように鍵穴を覗き込んでいたのだ。

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かの国

かの国

何処とは言わぬが、うちの近くの護国神社は(ピー)国人によるいやがらせが凄まじい。

社殿にハン○ル文字による落書きがされたので警戒を強めていたら、ある日の夜。

放火未遂で一人の(ピー)国人青年を逮捕、落書きの件の犯行も認めた。

が、凄いのはそこからで。

それ以来、社務所に同一文面の脅迫状が月何千通も組織的に送付されたり、参拝者がその筋の方々から危害を加えられたりと、まさになんでもあり状態。

終いにゃ当時青年を取り押さえた神主さんを『差別主義者』・『好戦ファシスト』としたビラが町中にばら撒かれたりしたもんで、その神主さん入院しちゃったよ。

いまだにその姿を見ることができないし。

んで、そのこと危惧して町中のみなさんが集まっていろいろ協議してたんだけど、三日後にはその主催者が自殺。

ご丁寧な遺書まで用意されて…。

まさに伊丹十三監督の死を彷彿させるような出来事だったよ。

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得体の知れない

得体の知れない

はじまりは今年の初めに修学旅行があったことからはじまります。

もともと私立なので修学旅行が豪華なのですが新型インフルエンザのせいで国内の京都と大阪になになったため今年は秋にも泊まりがけの旅行にいきました
このときの話なんです。

まあ、もともと年のはじめに修学旅行などのお金をわたします。
しかし、うちの校長は頭が固く、返金をいやがり二回いくことにしました
それは担任にすれば迷惑な話なんですけど逆らうわけにもいかず結局いくことになりました。

経費もほとんどつかえないため山のぼり一泊二日になったまではいいのですが
なによりお金がないためホテルというよりボロ旅館に泊まることになりました。

これがこの話の始まりです。

行ってみれば空気が綺麗ということ以外は、特に良い所もなく、
持ってきたゲームをやっていました。
これは初日が雨だったのでやくにたちました。

問題はこの日の夜怪談会をやったことで
やることがないので晩御飯を食べた後にクラス単位でやろうと言うことになりました。

中でも怖かった話が一つありました。

ある登山家がこの山を独自のルートで行こうとして失敗し、その人は数日後に何とか生きて帰ってきました。
登山家の話を聞いてみると『あるもの』に襲われて逃げたら遭難したそうです。
その『あるもの』が何かはわかりません。
しかし、この話は次の日わかりました。

順をおって話すとまず班行動になり、5人一組でジョギングコースをのぼって行くという、まあよくある、ことなんですけど、この時、2つの班が行方不明になりました。

その一つが僕の班でした。
先生ももしもの時のために班にGPSをもたせておいたので幸いすぐ発見されました。

この時、偶然か昨日あんなことを聞かされたからかわかりませんが、ある場所につきました。
そこは雑木林の開けている丸い広場みたいなところで、
先生がくるまでここで待とうと言う話になり待つ事にしました。
しばらくすると「おーいおーい」という声が聞こえました。
最初は、先生が探しに来てくれたんだと思っていたのですが、どうも声が違います。
しかもドンドン近づいてきているようでした。
声が近づいてくるにつれ、心臓が止まるかと思うほど鼓動がうるさく感じました。
恐怖に震えながらじっとしていると、ついにそれが現れました。

それは、もう一つの班の人たちでした。
しかし、びっくりしたのはそれではなく、その体についた泥でした。
雨もふっていなかったのに、顔や服のいたるところについていて
はじめ見たときは何かのバケモノかと思いました。

事情を聞くとここより上の方からみた時に人が見えたので
合流しようとしてまた道に迷い何分も歩いて。やっと合流できたそうです。
でもこれおかしいんです。
ここにきたのがついさっきなんです。
でも人をみたのは事実だというんです。
それから30分ぐらいたって先生たちがきてくれました
この時、山登りのインストラクターの清水さんが妙なことをいったんです。

ここはちょうど遭難した人たちが発見されたとこなんだよと。

いくつかわからないとこがあるんですけどこれで話自体は終わりです。
あの他の班の見たものは、いったい何なんでしょうか。
それは何か得体の知れない物なのか。
それとも山の守り神なのか。
それと、何故そんな距離がない位置から降りてきてあんなにどろだらけになったのかまったくわかないんです。

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