「 自宅での怖い話 」 一覧
-
-
家にいる
私の実家には電話に出る『何か』がいる。
家に誰も居ないとき限定で、家の固定電話に電話をかけると『何か』が電話に出る。
それが無言でもなくノイズでもなく、ごく普通に「はい(苗字)です」と、若い男性(印象としては20前後ぐらい)の声で。
で、『何か』に用事を頼むとしっかりこなしていてくれる。
・お風呂沸かしておいて
・○○の電源切り忘れたから切っておいて
・何時になったら洗濯物を取り込んでおいてなどなど、敷地内限定、かつ人に出会わないもの(宅配受け取って、などはNG)
私が生まれた頃から始まったので、かれこれ数十年になるんだけど、いまだに『何か』は家にいるらしい。
この間、試しに「母に○○と伝言お願い」と頼んだら、母が帰宅したらテーブルの上にメモ書きとして置かれていたそうな。
-
-
パンク
昔、当時の彼女と、同棲してた時の話。
同棲に至った成り行きは、彼女が父親と大喧嘩して家出。
彼女の父親は、大工の親方してる昔気質。
あまり面識はなかったが、俺も内心びびりまくりの存在だった。
仕方ないから、彼女と俺の有り金かき集めて、風呂無しぼろアパートで同棲。
しかし最悪のアパートで、ゴキブリは出るし、畳は湿気ですぐ腐るし、上の階に住むバンドマン風の若者は、毎晩、大声で歌の練習するし、隣に住む老人は薄気味悪いし、、、
まぁそんな最悪な環境にも、だんだん適応しながら同棲生活を送り、俺は建築現場でバイト、彼女はカラオケボックスの夜勤で生計を立てていた。
住み始めて半年くらいして、変なことが起こり始めた。
ある朝、バイトに行くために自転車に跨ったんだが、違和感を覚えてタイヤを確認するとパンクしていた。
その日は歩いて仕事に行き、休日に自転車屋に行って修理してもらった。
その店のパンクの修理は、タイヤに穴が多い程、金額が上乗せされるんだが、確か5~6箇所は穴があいてたと思う。
自転車屋に、誰かのイタズラだろうねって言われた。
クギか何かで刺したらしい。
それから風呂無しアパートなんで、毎晩、彼女と近くの銭湯に通っていたんだが、自転車の二人乗りで銭湯まで行って、風呂入ってまた二人乗りで帰ってくる。
ある日の銭湯からの帰り、二人で銭湯の前に止めてある自転車まで来て、サドルに座ると、また違和感が。
案の定、パンクしてた。
後日、自転車屋さんに修理してもらうと、また凄い数の穴があいていた。
また別の日、彼女が自転車に乗って、一人で夕飯の買い物に行った時も買い物中にパンク。
重い自転車を押して帰宅。
他にも、二ケツで駅まで行って、自転車を駐輪場に止め、電車で遊びに行った時も、遊び終えて駐輪場に戻るとパンク。
いずれも多数の穴。
そんな事が定期的に続き、パンク修理のしすぎで、タイヤがボコボコになってしまい買い替え。
最後の方は、もう3台目くらいの自転車になってたかな。
自転車屋曰わく、タイヤごと外して新品のタイヤに変える作業に費用払うのと、安い自転車買うのとでは金額的にあまり変わらないって事だったんで、タイヤがボコボコになって乗れなくなったら買い換えていた。
それにしても、無差別のいたずらにしては被害に遭う回数が多すぎるし、ストーキングでもしない限り、こんなに何度も何度も俺たちの自転車を狙えない。
俺も彼女もイラつきのピークだった。
二階のバンドマン、隣の部屋の薄気味悪い老人、誰も彼も疑って疑心暗鬼。
極めつけが、レンタカー借りて、二人で遠くまで旅行に行った帰り道での事。
高速道路のサービスエリアにあったレストランで夕食を食べた。
食べ終えて、車に乗り込み、、、ん?と、また違和感を覚えた。
何かこの車、傾いてない?
車から降りて、恐る恐るタイヤを確認すると、右前後、二つのタイヤがパンク。
この時ばかりは、彼女も俺も、怒りよりも恐怖を覚えた。
犯人は、俺達の旅行の予定まで知っていて、タイヤをパンクさせる為に高速にまで乗る。
いったい、どんだけ恨まれてるんだよ俺達と。
盗聴器を疑い、部屋中のコンセントを分解した事もあったが、それらしき物は何もなかった。
そんなある日。
建築現場のバイト中に、俺は怪我をした。
不注意で、クギを思いっ切り踏んでしまって、病院へ。
クギが錆びていた可能性もあるって事で、結構な事態になってしまった。
家に帰り、彼女に一連の事を話した。
彼女は俺の傷を心配した後に、何かに気付いて急に暗い顔に。
しばらくして、暗い顔のまま言った。
●●君がもしタイヤだったらパンクしてたね、、、
俺もそれを聞いて初めて、この怪我と一連のパンクを結びつけた。
それまで考えてもいなかった。
しかし万が一、俺の怪我も一連のパンクと関係あるとしたら、犯人はもはや人間ではないのでは?
そうなったら、もう呪いや悪霊の類だ。
彼女は、今にも泣きそうな顔をしてる。
「考えすぎだろ」と俺は言った。
言ったものの、内心、怖くて仕方なかった。
嫌な事ばかり考えてしまう。
例えば、このぼろアパートが呪われてるのでは?とか。
けど、一番怖いのは、彼女に被害が及ぶ事。
俺は今回、怪我をしたが、幸い彼女の身にはまだ何もない。
数週間考えて、話し合い、彼女は家出した実家へと戻る事になった。
一人で、このぼろアパートに住むのは怖かったが、俺の実家は遥か地方だし帰れない。
新しいアパートを借りる余裕もない。
足の怪我で、ろくに仕事もできない。
仕方なかった。
しかし意外なことに、彼女が実家に帰ってから、なぜか自転車のパンクは全くなくなった。
同棲生活は終わっても彼女との交際は続いていたし、彼女も首を傾げていた。
それからは何事もなく月日が経っていったが、ある日、葬式があった。
彼女の父親の葬式。
その葬式の時に、彼女と彼女の母親と俺の三人で話す機会があり、その席で妙な話を聞いた。
死んだ父親は、俺の事を相当憎んでいたらしい。
大事な娘を奪った男という認識だったようだ。
彼の仕事は大工。
大工という仕事は、木材にクギを打ち付ける機会が多い。
彼は俺への恨みを込めて、木材にクギを打ち込んでいたらしい。
わら人形にクギを打つように。
「そうすると、気分がスッキリするって、あの人、言ってたわ」
そう言って彼女の母親は笑った。
ブラックジョークのつもりだったのか?
彼の行動と、自転車のパンクや俺の怪我に因果関係があるとは思えないが、それを聞いてからは彼の遺影を直視出来なかった。
-
-
怖いCM
ずっと同じ県に住む俺が、小学3年~6年の冬の時期に体験した話。
当時、学校から帰ってきたら午後4時にやる再放送の時代劇を見るのが楽しみだった。
親が出かけていて、家で一人だったある日。
いつものように番組が始まるのを楽しみにテレビを見ていたら、始まる5分ぐらい前にバック?背景?に大きな天秤がぐわんぐわん動いていて、イチゴの被り物をした某芸能人に似てる女性がBGMに合わせてダンスしているCMが流れた。
なんだこれ?
見たこと無いCMだけど、この人かわいいなぁと思っていたのだが、15秒、30秒、1分、2分経ってもCMが終わらない。
女性は何も言わずに、ただ踊ってるだけ。
だんだん怖くなってきて電源切ろうとしたり、音量下げようとしてみたのだが、何も反応しない。
そのうち天秤の動きに合わせて音量が大きくなったり無音になったりして、女性の顔が見えないぐらいの速さで頭を振り始めた。
これは何かやばいやつだと思った瞬間、
「お前は死ぬんだよおおおおおお!!!」
と、叫んでゲラゲラ笑い始めた。
それ聴いて、泣きながらコタツの中に隠れて女性の声が聞こえないように叫びまくった。
10分以上続いたと思う。
そうしたらテレビが消えた感じ(電磁?的なのが消えた)がして、コタツから出たらちょうど時間が4時ぐらいで、テレビが点いたまま時代劇が始まっていた。
その数年後の小学校5か6年の頃、今度はメロンの被り物をした同じ女性のCMも見た。
この話を中学、高校、大学で怖い話をする時に友達に話しても、誰もそんなCM見たことが無いと言うし、ニヤニヤされる。
他にも似たようなものを見た人はいるのか・・
あのCMが流れた県はあるのか・・・
今もずっと気になっている本当にあった出来事。
-
-
嫌な一軒家
もうかれこれ10年前の話。
まだ自分は9歳だった。
諸事情で祖母と二人暮らしをしていたが、小学生半ば、母親とも一緒に暮らすことになった。
祖母とは小さな漁師町に住んでいたけれど、転校するのは嫌だったが、母親が住んでいる町に引っ越す事にした。
母親は団地に住んでいたので三人で暮らすには手狭、ということで一軒家を借りることになった。
少しして、町の不動産さんに紹介され、家族三人で内見に行った。
小学校からも遠くない、道路にも面しているし小さいながらも物置がある。
駐車場もあった。築20年位に感じた。
まだその家には人が住んでいて、契約が決まり次第退去、引っ越しの手筈だった。
しかし、玄関に入ると不気味な仏像が100体以上並べられていた。
「どうぞ自由に見てくださいね…」
中から出てきたおばさんの目は明らかにおかしく澱んでいた。
仏像からして自分は怯えてしまい、内見どころではなかった。
「早くこの家から出なきゃいけない」
何故かそう感じていました。
母は2階を見ると言い、自分もついて行きましたが、後悔をしました。
2階は不思議な作りで、大きな部屋に衝立でかろうじて仕切って部屋らしき物を形造っていました。
そして何より、窓が沢山あり南向きなのに寒い。
そして暗い。
黒いモヤが部屋中に綿ぼこりのようにいて、母にモヤは何なのか聞こうとした瞬間、
「家から出るまで喋ってはいけない。悪い物だから。お前について来たがってる。」
そう小声で言われ、自分はもうパニックでした。
黒いモヤはゆらゆら、ふわふわ浮いたりして、何となく私達に近づいている気がしました。
それに気づいたのか、母は陽気に喋りまくる不動産屋にもう内見は止めて帰る旨を伝え、一階に向かいました。
玄関で靴を履きながら、ちらりと居間を見ると夥しい数の仏像が所狭しとあって…もう駄目だと思いました。
玄関を出て、不動産屋さんはしきりに母に契約を迫っていました。
しかし母は断り続けていました。
ちなみについて来た祖母は、私達の車の中から出ては来ませんでした。
そして母は不動産屋さんに言ったのです。
「あんた知らないって思ってるでしょ?ここで首吊った爺さん二人もいるじゃない。なんて物件紹介してくれてんのよ。」
全く意味が分からない私は、
「何が?!何が?!」
と母に詰め寄ると母は駐車場を指さし、
「ここで吊ってる。元はここ物置でしょ?自殺があったから壊して隣に物置を建てた。そういうこと。契約は無かったことにして。こんな家にいたら住んでる人みたいにおかしくなっちゃうわ。」
そう吐き捨てるように言い、母に手を引かれ車に乗り不動産屋さんを尻目に車を走らせました。
祖母は、
「なんて家だろうね…土地がよくない。首吊り自殺した爺さんぶら下がってあんたたち見下ろしてて、不気味ったらありゃしないわよ。」
その言葉に母も返しました。
「爺さん二人だけじゃないよ。家の中でも少なく見積もっても二人は死んでるよ。2階なんて最悪。***(難しい言葉で聞き取れませんでした)がいっぱいいるのよ?不動産屋なんて普通にしてるの。見えないって得だね。この子は引き寄せ易いから、家帰ったらあれしなきゃね。」
そんな会話をしながら母の団地に着き、すぐさま私は日本酒が入ったお風呂に入るように命ぜられました。
あれとは、お清めだったようでした。
その後、祖母により何かお祓いのようなものをされた記憶があります。
私の家系は視えるようです。
払い方なども一通り習いました。
その一件後、知り合いのつてで一軒家を借り、無事引っ越しせました。
その家にも何体かいたのですが、母は、
「歩き回るばあさんと子供だけだから可愛いもんだよ」
と言っていました。
ちなみにその爺さんが首吊ってる家は、本当に爺さんが首を吊ってました。
新しく引っ越した家のお隣りさんから詳しく聞きましたから…
有名な家を紹介されたみたいです。
-
-
母親の顔
昨日起きた話なんだけど、友達の家に泊まって(4人)で夜中だけどめっちゃ騒いでた。
そしたら泊まってた友達の母さんから、
「もう父さんも寝てるし、静かにしなさい」
って言われた。
そしたら友達が、
「じゃあ、布団敷いて部屋暗くしてPS3で怖いやつみるか」
って事になった。
で、結構ヤバイのとかあって盛り上がってた。
そんな感じで3時くらいまで見てて、めっちゃ怖いのを見てすっげー皆でビビって3時なのにうるさいくらい盛り上がってたら、いきなりドアが開いて、
「うるさい、静かにしろ」
って言われた。
で、俺らシーン。
ドアが閉まりもう1人の友人が、
「お前の母さん、ものすげー怖い顔してなかった?暗くてよくわかんなかったけど、めちゃビビったわww」
と言い、俺も、
「俺もあせったわー」
って言ってその友達見たら、なんか怖がってる顔してた。
で、何かの冗談かと思って、なにしてんだよwみたいなノリで話しかけたら、
「あれ、ちがう、俺の母さんじゃない…」
って言ってて、俺ら唖然。
最初は皆信じて無かったけど、もうそいつ涙目。
しかもずっと震えてた。
で、朝になって詳しく聞いてみたら、もう母さんとは別の顔、物凄い形相。
髪型も違かったらしい。