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母親の顔
昨日起きた話なんだけど、友達の家に泊まって(4人)で夜中だけどめっちゃ騒いでた。
そしたら泊まってた友達の母さんから、
「もう父さんも寝てるし、静かにしなさい」
って言われた。
そしたら友達が、
「じゃあ、布団敷いて部屋暗くしてPS3で怖いやつみるか」
って事になった。
で、結構ヤバイのとかあって盛り上がってた。
そんな感じで3時くらいまで見てて、めっちゃ怖いのを見てすっげー皆でビビって3時なのにうるさいくらい盛り上がってたら、いきなりドアが開いて、
「うるさい、静かにしろ」
って言われた。
で、俺らシーン。
ドアが閉まりもう1人の友人が、
「お前の母さん、ものすげー怖い顔してなかった?暗くてよくわかんなかったけど、めちゃビビったわww」
と言い、俺も、
「俺もあせったわー」
って言ってその友達見たら、なんか怖がってる顔してた。
で、何かの冗談かと思って、なにしてんだよwみたいなノリで話しかけたら、
「あれ、ちがう、俺の母さんじゃない…」
って言ってて、俺ら唖然。
最初は皆信じて無かったけど、もうそいつ涙目。
しかもずっと震えてた。
で、朝になって詳しく聞いてみたら、もう母さんとは別の顔、物凄い形相。
髪型も違かったらしい。
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線路
東京駅と高尾駅の間を往復する中央線は利用者が多く、とても混雑する路線であり、しょっちゅういわゆる『人身事故』で止まります。
私は、その運転をこの半年しているものですが、同僚の間で様々に噂をされている幽霊を見たことは1ヶ月前まではありませんでした。
しかし1ヶ月ほど前から、立川まで後少しの、とある駅の下りホーム手前に毎晩いるんです。
赤黒い色のワンピースを着ていて、長めの髪に少しウェーブがかかったような感じの若い女性で、最初はいつも線路脇からうつむいて線路を眺めていました。
最初に見たときは急ブレーキをかけましたが、すぐにすっと消えてしまいました。
ものすごく驚いて、何故かしびれた指先を眺めながら、しばらく呆然としていましたがすぐに我に返り、遅延に対するいくつかの処置をしながら駅へ電車を入れました。
その後も、夜間にその駅に侵入するときには必ずその人がおり、電車が近づくと消えてしまうというのを繰り返していました。
ただ、一昨日の夜は近づいても消えず、彼女は線路に向かって歩いてきたのです。
どうすることもできず、私はそのままその幽霊を轢きました。
そして昨晩彼女は、線路上から初めてこちらを見上げました。
電車の下に消えていきながら、かすかに笑ったように見えたその顔は、目の辺りがぼうっと暗くなっていて、そこには何も見えませんでした。
今日の休みが終われば、明日はまた勤務します。
私は明後日の朝を迎えることができるのか、よく分かりません。
乗客の皆さんを巻き込むような事故だけは起こさないようにと思っています。
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山の女
変な話かもしれないが、不思議な体験をしたので一応。
と言っても10年くらい前ですが・・・・
C学生の頃はラブホに行く金もなく、山で女の子と盛るのが日課になってました。
その山は、住宅街にぽつんとある比較的小さい山で、ドラえもんの裏山を思い浮かべてくれれば分かりやすいと思う。
まぁ今思えば近所の人が散歩代わりに使うこの山で、よくアンアンしてたとw
で、本題。
セ○クスの後、相手を家に帰してから、山頂のベンチで一人タバコを吸うのが楽しみでした。
この日も薄暮の中、タバコの煙を見つめていました。
自分が座ってるベンチの後ろは林になっているのですが、突然その林からガサ…ガサ…となにやら物音。
『やべぇ熊か!』と思って先輩譲りの警棒をスタンバイしてたのですが、姿を現したのは女の子。
年は高校生くらい、痩せ型、目が細い。
今までC学生の女しか知らなかった自分にとっては『大人の女』。
でもその時は予想外の出来事と、薄暮の不気味さで少しビビッてましたw
街灯の光、6月の生ぬるい風、ジーと言う虫の声、そして真っ暗な林から出てきた女。
逃げたくて、でも何故か逃げられなくて、沈黙のまま女と向かい合っていたら
「ねぇ・・・いつもここに来てるよね。女の子と。」
と、先に声をかけられました。
あぁ見られてたのか、と恐怖より恥ずかしさが先にたち、
「そ、、そうだよ」
としか返せませんでした。
その後も少し会話をして分かったこと。
・その子は同じC学の1つ上の学年らしい(見たことはないが)
・俺と女の行為を見ていた
・自分の家が近いので、よくこの山には遊びに来る
そして打ち解けて話せるようになったときに、
「ねぇ・・・うち親、夜遅くまでいないんだけど、来る?」
今なら美人局かなんかと警戒して断るのですが、
当時は『ヤレル!!』しか頭になく二つ返事でOKを出しました。
馬鹿ですこいつ。
階段ではなく、山の傾斜を降りていった方が早いらしく、外灯も何もない真っ暗な林の傾斜の中を二人で降りていきました。
真っ暗な斜面を木の感覚を頼りに小刻みに降りて行くと、そこには小さな村?がありました。
トリックに出てくるような、あんな感じの村。
あれ?こんな所あったっけ?
昔からこの山で遊んでるのに、こんな所初めてだ。
そう考えたのも一瞬、頭の中は女の喘ぎ顔の事でいっぱいでした。
「ここがうち」
と、指をさしたのは明らかに小さい小屋。
不自然なほどタテに細長い。
中に入ると、4畳半くらいでやけに天井が高い真っ白な部屋が一室。
その家(小屋?)の中で床に座りながら女と少し話してたんですが、なぜか圧迫感に似た違和感が強く、もうここにいたくない!
すぐヤってすぐ帰るだな・・・と思い、女の方を向いたら女の目の黒目が異様にでかく、しかも黒目が左右違う方向を向いていることに気がつき、あまりの不自然さと驚きで、
「ひぁ!!」
と、声を出してしまいました。
普通は、二つの黒目は同じ方向を向いてるじゃないですか。
でもこの子の目は、右目の黒目は右の目尻に、左の黒目は左の目尻にそれぞれくっついていて、しかもそれが目の半分を占めていました。
女の細い目の半分が黒目になっていたんでびっくりしました。
そしてその目に驚いて、
「ひぁっ」
と声を出した瞬間、女の細い目がガン!と見開き、
「フヒー!!フヒー!!」
と、甲高い声で叫び(鳴き)はじめました。
その瞬間、部屋の四方をドンドンドンドン!!と何人もが叩く音と、外から数人の男の声で『♪ドンドンドンドンドンドンドンドンドン』と歌う声が聞こえました。
中で目玉ひん剥いて、奇声を発しながら自分のまわりをぴょんぴょん跳ねる女と四方の壁を叩く音、そして変なリズムで歌われる『♪ドンドンドン』と言う歌。
もう怖くて怖くて泣きながら叫んでしまいました。
ドアを開けたら奴ら(歌い手)が襲ってくる、窓を突き破って奇襲を・・・とまわりを見渡すも、窓がない!!!
と、うろたえてたら、
「アベ?アベアベ?」
と、叫びながら女が首にまとわりついてきました。
もう必死で女を振り払い、外にダッシュ!
そして家の方を見ると、数十人の小さな男が家を囲んで叩いてました。
そして家から出る自分を見つけるや否や、男達は、
「ア゙~」
と叫び、両手を前に出してこっちに向かって手を振りはじめたのを見て更に怖くなり、真っ暗な闇の中を駆け抜け傾斜を上り、気がつくといつもの山頂に。
まぁそこからは普通に帰れましたが、帰って鏡を見た後の自分の泥々の顔に笑った思い出があります。
この話をしても『嘘だろ』としか言われずに、悔しい思いをしたので誰にも話してませんがw
てか、自分でも夢だと思っている。
思いたい。
後日、ツレ5人くらいでその辺を散策したのだが、何も変わった村もなく。
あれはなんだったのでしょう。
ちなみにその件から、その山をラブホ代わりにするのはやめました。
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引っ掻く手
出張だった時に泊まった郊外のビジネスホテルでの話。
飯は外で済ませてホテルにチェックイン。
深夜の1時を回ったくらいでホテルは静まりかえっていた。
6階の一番奥の部屋。
狭いけど小綺麗なユニットバスで体を流し、疲れていたのでテレビを見るでもなくすぐに寝ようと思い、2時には消灯。
「はぁ、今日は疲れたなぁ。」
と、独り言をつぶやいて目を閉じる。
うとうとしてきた時に、ふと『ザー ザー ザー』っと何かを引っ掻くような音が聞こえてきた。
やたらとハッキリと聞こえる。
真っ暗な部屋。
見える光と言えばドアの下の、廊下の電気のわずかな光。
ドアの下の光に目をやると 人間の手のようなものが床のじゅうたんを爪を立てて引っ掻いている。
『ザー ザー ザー』っと。
しかも、その手はドアの外ではなく、明らかにドアの内側で動いている。
今自分に見えるのは、手の影とドアの下のわずかな光。
電気のスイッチはドアの横にある。
何があるか確かめたいが、怖くて動けない。
我慢できなくなり、とうとう
「誰だ!」
と、叫んだ。
すると手は引っ掻くのをやめ、手も消えた。
幽霊…?と思ったが、取り合えず電気をつけて状況を確かめたかった。
ドアまで走って電気をつける。
振り替えって部屋を見渡す。
窓がいつの間にか開いていて、そこから真っ黒な床まである長髪を引きずりながら何かが飛び降りていった。
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祭り
怖くは無いと思いますが、不思議だった話をしたいと思います。
小学校に上がった私は、見えない者を見ては泣き、逃げ回っていた頃です。
祭りがあるからと、親と一緒に縁日に出かけました。
その縁日は田舎なので広くもなく、出店が10店舗程しかないものでした。
出店にワクワクしていた私は、親と手を繋ぎつつキョロキョロと辺りを見回していました。
ふと、手を振っているお婆さんがいました。
目線はこっちを向いてニコニコ笑っています。
でも、誰もそのお婆さんの側に行く人も手を振り返す人もいません。
田舎なので人がまばらなんです。
そのまま親に手を引かれ、そのお婆さんが見えなくなってしまいました。
ある程度出店を覗き、食べ物やオモチャを買い、その場で食べられる場所に座り花火を待っていました。
『ねぇ…』
と声を掛けられ振り返ると、先程のお婆さんがそこにいたのです。
真っ白い着物を着て、座っている私に目線を合わせる様にしゃがんでいました。
表情は変わらずニコニコしています。
知らない人に話かけられた!!っと恐くなりましたが、親がすぐ横の席にいるのでそのままお婆さんの方を見ていました。
すると、
『ねぇ、何歳になったの?』
と、唐突に聞いてきました。
私は、8歳だよと言うと、
『そうかぁ~…もうそんなおっきくなったんだ。小百合(仮名)おばさんもそりゃ年取るわなぁ。』
と言われ、
「小百合おばさんって言うの?」
と何気なく聞くと、
『そうだょぉ~ちっちゃい時に抱っこしてあげたべさ。赤ん坊だったから覚えてないかなぁ?』
変わらずニコニコしながら話しています。
そんな名前、知らないので横にいた母に、
「小百合おばさんいるよ。」
と言った所、母はえっ!?と一言。
ここに…と振り返るともうそこには誰もいませんでした。
母の話では、私が産まれてすぐに癌で亡くなった小百合おばさんという方がいて、毎日私の話を聞いていたそうです。
自分の子のように心配して、一度だけ母が私を抱いて見せに行ったらニコニコ笑って私を抱いていたそうです。
私は全く覚えておらず、小百合おばさんの存在自体知りませんでした。
母は、
「気になってしかなかったんだね。」
と言っていました。
それから小百合おばさんは見ていません。