怖っ!怖っ?怖い話

いろんな怖い話を集めています。

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「 幽霊 」 一覧

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風俗店の女性

私の会社の上司の話です。

その方はもともと霊感が強いようで、過去にも何回か見た事があると聞いていますが、約2年前に名古屋へ出張し、客と軽く飲んだ後にJR名古屋駅前のヘルスビル内にあるヘルスへ行ったそうです。

深夜11時頃で12,000円ポッキリとなかなか安い店だったようですが、部屋に入ると1人の女性が愛想良く出迎えてくれたそうです。

ところが部屋を開けた扉の隣に、もう1人の女性が座ってこちらを見つめていたそうです。

もちろんこの店は3Pコースはなく、2人いるとは考えにいのですが…

しかし、このとき上司は不思議とその女性に話しかける気がおこらず、愛想の良い女性と2人ですぐシャワーに入ったそうな。

すると…もう1人の女性がすでに風呂釜で立っているのです。

さすがに驚いたそうですが、そのときは『見習いの娘かな?』と思い、シャワーを出てすぐに愛想の良い女性に

「あの娘なんなん?研修?それかサービスで3P?」

と聞くと

「はぁ?何言ってはるん?」

と真顔で言われたそうです。

上司も驚いて、すぐにシャワー室を覗き込んだのですが誰もいなかったそうな....。

過去に何度か見た事はあるというものの、これだけはっきり見えたのは初めてだったそうです。

酔ってただけでは?

もしくは3Pがあったんでは?

と言いましたが、軽く飲んだくらいで酔うような人でもなく、又その女性とは全く話もしておらず、普通なら言葉の一言二言はかわすはずとしており、できるなら夢であってほしいと上司も話してました。

ちなみにその店はまだあります。

JR名古屋前のビッ●カメラの裏手通りあたりのビルです。

店の名前は覚えていなくてすいません。

今度もう一度聞いときます。

【愛テク】

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廃虚の神社

これは五年程前からの話です。

当時、私は浮浪者でした。

東京の中央公園で縄張り争いに敗れて危うく殺されかけ、追放されたあと各地を転々とし、最後に近畿地方の、とある山中の神社の廃墟に住まうようになりました。

ふもとに下りては、何でも屋と称して里の人の手伝いをし、手間賃を頂いて食いつなぐ身の上でした。

その生活の中で一番恐ろしかったのは、人間です。

「何でも屋です。何が御用はございませんか」

と言っただけで、いきなり猟銃を向けられた事も御座います。

「一度弾を込めたまま、人間に向けてみたかったんだ。ほらよ」

と、口止め料まがいの大金(恐怖に慄いた代金は一万円でした)を渡されましたね。

付近を走る暴走族に、

「お前に人権はねえ」

と追い回され、棒切れで叩かれた挙句、足が折れたこともございます。

その時は、よく手伝いに行くかわりに野菜を分けて頂いてた農家の方が様子を見に来てくださり、あやうく歩けずに餓死するところを救われ、病院にかかる代金までもって頂きました。

その農家の方からは、さまざまな恩を受けました。

「手に職はあったほうがいい。うちじゃ雇ってやれないから、せめて作物を育ててみて」

そのように仰り、色々な苗や種を分けて頂きました。

荒れた境内の砂利を少しよけて、硬い土を耕し、近くの川からへたくそな水路をひいて引き入れ、ちょっとした農園を造るに至りました。

ある時、何度かに分けて訪れた茶髪の廃墟探検の人たちに、この農園は大量の除草剤を撒かれて全滅させられました。

私はこういう団体が来る度、暴走族の一件を思い出して隠れるようにしていたのですが、このときほど角材でも持って殺してやりたいと思った事は御座いません。

そこでの生活は、どなたかから恩を受け、それをどなたかに奪われることの繰り返しでした。

こうした生活をしていると、不思議と心が澄んできます。

所詮人間は悪徳の持ち主ばかりだ、と悟るのです。

そして、徳の高く優しい人たちにあこがれるようになります。

そういう風になってくると、別に幽霊を見ても必要以上に恐くはなくなります。

実はこの神社、社務所にほんとに幽霊が出たんです。

髪がぼさぼさで、白着物に朱袴の女性でした。

生活し始めの頃に気づき、以来おびえて社務所には近づかず、物置小屋で暮らしておりました。

しかし、悟ってしまった頃から頻繁に社務所に出入りするようになり、大工の親方とも知り合い、古くなった工具を分けてもらった四年前、仕事を覚えてみるついでに社務所の修理を始めました。

『出て行けっ!たたり殺すぞ』って具合に睨まれましたよ。

何度かちびりました。

でもね、修理をして雑巾がけをしてとしていくうちに、だんだん付き合い方を覚えました。

まず、必要以上にうるさくしない。

次に神さんじゃなくて、その人に挨拶をしてから入り、出るときも挨拶して出る。

社務所が綺麗になる頃には、幽霊のお嬢さん、出てきても穏やかな表情をするようになりました。

たまに、さらさら音が聞こえたような聞こえてないような時は、決まって髪を櫛擦ってる。

そして二年前。

前に私の足を折った暴走族が、また境内へとあがってきましてね。

私、逃げ切れずに捕まって袋叩きにされました。

頭も殴られて、ぐわんぐわんいってましてね。

足なんか痙攣してて、立ち上がって逃げようにもすぐ転ぶ。

深夜の話なんで、昼間よりもっと助けも望めず。

こりゃあ巫女さんのお仲間になるなと思いました。

若者達はへらへらと笑っているし、私がもう命の限界に近いなんて理解もしてないようでした。

すると驚いた事に、境内をかけあがってくる足音がするじゃないですか。

暴走族たちも、私を殺そうとする手を休めてそちらを見ました。

すると、ふもとの危ない猟銃持ちのおじさんがやってきて、いきなり銃を暴走族達に向けるじゃありませんか。

しかも発砲したんですよ。

わざと外したようですがね。

暴走族が慌てて逃げ出したのをみて、私、意識失いました。

病院で目を覚ました後、見舞いにやってきたおじさん。

聞けば、巫女の幽霊に夢の中で脅かされ、飛び起きたら目の前に血走った目をした巫女の幽霊がいた、なんて肝の縮まる思いをしたそうで。

幽霊撃つためにとった銃も、銃床で殴りつけても、そりゃ素通りだったそうですよ。

あまりの恐さに逃げ出したら、追っかけられて神社まで追い立てられたと。

だから私ね、

「実は、あの廃墟にゃ巫女の幽霊が出るんだよ」

って切り出して、社務所の修理と、巫女の幽霊が恐くなくなったとこまで話してやったんです。

そしたらおじさん、

「そりゃあんた、幽霊と内縁の夫婦になってるよ」

と真顔で。

退院して真っ先にお礼しましたよ。

以来、ちょっと生活苦しくても巫女さんの為に一膳のご飯用意してね。

嫁の飯も用意できないんじゃ男廃りますし。

多分あれはただの夢ですが、巫女さんと何度も一晩中貪りあった。

祝言もあげましたよ。

神主もいない神社ですが、まあ神前結婚の気分でね。

そして一年前。

この神社の廃墟を含む山の所有者って方がやってらっしゃいましてね。

元々は、この神社の神主の一族だって話してらっしゃいました。

この神社、別に霊験あらたかでもないし、歴史的に由緒あるわけでもなし、終戦後の神道の混乱期に神主不在となって以来、荒れ放題だったとか。

ところが、みすぼらしいのは同じでも、神社がすっかり生気溢れてることに感激したって泣き出しましてね。

私に神社のある山と、ふもとの農地ををくださったんです。

どうせ二束三文の土地なら、活用してくれる人に持っててほしいってね。

農地は、よくしてくれた農家の方に安く貸し出し、私は今東京に出稼ぎにでてます。

なかなか家には戻れんので嫁が夢に出てくることが多いですが、いつかこっちもくたばって、その後ずっと一緒にいれるんだから我慢してもらわないと。

今は金を貯めて、私らが死後暮らすあの神社をもっとちゃんと修繕し、もう一度ちゃんと神社として神主を迎えられる状態にしないといけない。

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嫌な一軒家

もうかれこれ10年前の話。

まだ自分は9歳だった。

諸事情で祖母と二人暮らしをしていたが、小学生半ば、母親とも一緒に暮らすことになった。

祖母とは小さな漁師町に住んでいたけれど、転校するのは嫌だったが、母親が住んでいる町に引っ越す事にした。

母親は団地に住んでいたので三人で暮らすには手狭、ということで一軒家を借りることになった。

少しして、町の不動産さんに紹介され、家族三人で内見に行った。

小学校からも遠くない、道路にも面しているし小さいながらも物置がある。

駐車場もあった。築20年位に感じた。

まだその家には人が住んでいて、契約が決まり次第退去、引っ越しの手筈だった。

しかし、玄関に入ると不気味な仏像が100体以上並べられていた。

「どうぞ自由に見てくださいね…」

中から出てきたおばさんの目は明らかにおかしく澱んでいた。

仏像からして自分は怯えてしまい、内見どころではなかった。

「早くこの家から出なきゃいけない」

何故かそう感じていました。

母は2階を見ると言い、自分もついて行きましたが、後悔をしました。

2階は不思議な作りで、大きな部屋に衝立でかろうじて仕切って部屋らしき物を形造っていました。

そして何より、窓が沢山あり南向きなのに寒い。

そして暗い。

黒いモヤが部屋中に綿ぼこりのようにいて、母にモヤは何なのか聞こうとした瞬間、

「家から出るまで喋ってはいけない。悪い物だから。お前について来たがってる。」

そう小声で言われ、自分はもうパニックでした。

黒いモヤはゆらゆら、ふわふわ浮いたりして、何となく私達に近づいている気がしました。

それに気づいたのか、母は陽気に喋りまくる不動産屋にもう内見は止めて帰る旨を伝え、一階に向かいました。

玄関で靴を履きながら、ちらりと居間を見ると夥しい数の仏像が所狭しとあって…もう駄目だと思いました。

玄関を出て、不動産屋さんはしきりに母に契約を迫っていました。

しかし母は断り続けていました。

ちなみについて来た祖母は、私達の車の中から出ては来ませんでした。

そして母は不動産屋さんに言ったのです。

「あんた知らないって思ってるでしょ?ここで首吊った爺さん二人もいるじゃない。なんて物件紹介してくれてんのよ。」

全く意味が分からない私は、

「何が?!何が?!」

と母に詰め寄ると母は駐車場を指さし、

「ここで吊ってる。元はここ物置でしょ?自殺があったから壊して隣に物置を建てた。そういうこと。契約は無かったことにして。こんな家にいたら住んでる人みたいにおかしくなっちゃうわ。」

そう吐き捨てるように言い、母に手を引かれ車に乗り不動産屋さんを尻目に車を走らせました。

祖母は、

「なんて家だろうね…土地がよくない。首吊り自殺した爺さんぶら下がってあんたたち見下ろしてて、不気味ったらありゃしないわよ。」

その言葉に母も返しました。

「爺さん二人だけじゃないよ。家の中でも少なく見積もっても二人は死んでるよ。2階なんて最悪。***(難しい言葉で聞き取れませんでした)がいっぱいいるのよ?不動産屋なんて普通にしてるの。見えないって得だね。この子は引き寄せ易いから、家帰ったらあれしなきゃね。」

そんな会話をしながら母の団地に着き、すぐさま私は日本酒が入ったお風呂に入るように命ぜられました。

あれとは、お清めだったようでした。

その後、祖母により何かお祓いのようなものをされた記憶があります。

私の家系は視えるようです。

払い方なども一通り習いました。

その一件後、知り合いのつてで一軒家を借り、無事引っ越しせました。

その家にも何体かいたのですが、母は、

「歩き回るばあさんと子供だけだから可愛いもんだよ」

と言っていました。

ちなみにその爺さんが首吊ってる家は、本当に爺さんが首を吊ってました。

新しく引っ越した家のお隣りさんから詳しく聞きましたから…

有名な家を紹介されたみたいです。

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線路

東京駅と高尾駅の間を往復する中央線は利用者が多く、とても混雑する路線であり、しょっちゅういわゆる『人身事故』で止まります。

私は、その運転をこの半年しているものですが、同僚の間で様々に噂をされている幽霊を見たことは1ヶ月前まではありませんでした。

しかし1ヶ月ほど前から、立川まで後少しの、とある駅の下りホーム手前に毎晩いるんです。

赤黒い色のワンピースを着ていて、長めの髪に少しウェーブがかかったような感じの若い女性で、最初はいつも線路脇からうつむいて線路を眺めていました。

最初に見たときは急ブレーキをかけましたが、すぐにすっと消えてしまいました。

ものすごく驚いて、何故かしびれた指先を眺めながら、しばらく呆然としていましたがすぐに我に返り、遅延に対するいくつかの処置をしながら駅へ電車を入れました。

その後も、夜間にその駅に侵入するときには必ずその人がおり、電車が近づくと消えてしまうというのを繰り返していました。

ただ、一昨日の夜は近づいても消えず、彼女は線路に向かって歩いてきたのです。

どうすることもできず、私はそのままその幽霊を轢きました。

そして昨晩彼女は、線路上から初めてこちらを見上げました。

電車の下に消えていきながら、かすかに笑ったように見えたその顔は、目の辺りがぼうっと暗くなっていて、そこには何も見えませんでした。

今日の休みが終われば、明日はまた勤務します。

私は明後日の朝を迎えることができるのか、よく分かりません。

乗客の皆さんを巻き込むような事故だけは起こさないようにと思っています。

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引っ掻く手

出張だった時に泊まった郊外のビジネスホテルでの話。

飯は外で済ませてホテルにチェックイン。

深夜の1時を回ったくらいでホテルは静まりかえっていた。

6階の一番奥の部屋。

狭いけど小綺麗なユニットバスで体を流し、疲れていたのでテレビを見るでもなくすぐに寝ようと思い、2時には消灯。

「はぁ、今日は疲れたなぁ。」

と、独り言をつぶやいて目を閉じる。

うとうとしてきた時に、ふと『ザー ザー ザー』っと何かを引っ掻くような音が聞こえてきた。

やたらとハッキリと聞こえる。

真っ暗な部屋。

見える光と言えばドアの下の、廊下の電気のわずかな光。

ドアの下の光に目をやると 人間の手のようなものが床のじゅうたんを爪を立てて引っ掻いている。

『ザー ザー ザー』っと。

しかも、その手はドアの外ではなく、明らかにドアの内側で動いている。

今自分に見えるのは、手の影とドアの下のわずかな光。

電気のスイッチはドアの横にある。

何があるか確かめたいが、怖くて動けない。

我慢できなくなり、とうとう

「誰だ!」

と、叫んだ。

すると手は引っ掻くのをやめ、手も消えた。

幽霊…?と思ったが、取り合えず電気をつけて状況を確かめたかった。

ドアまで走って電気をつける。

振り替えって部屋を見渡す。

窓がいつの間にか開いていて、そこから真っ黒な床まである長髪を引きずりながら何かが飛び降りていった。