「 職場での怖い話 」 一覧
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保険会社
病院勤務の私が保険会社の話を書きますよ。
高齢でも簡単に入れるとCMで呼びかけている某保険会社。
高齢者の多い病棟勤務で、あそこの保険に入っている患者さんがかなり多い。
でも、いざとなると、あそこの保険会社はゴネてゴネて、難クセつけて実際にお金を払った例をほとんど見たことない。
他の払わないことで有名な保険会社なんて、比べものにならないくらい払わない。
老人だから保険が降りないと金銭的にも本当にヤバいんだけど、とにかく払わない。
今朝も一人、お金の心配をし続けたおばあちゃんが亡くなりました。
年をとって唯一入れた保険に喜びすがって、お金を積み立てているのに酷い会社ですよ。
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おっさんの妖精?
リクルートスーツを見る季節になると、毎年思い出す話。
今から10年以上前、俺は就職活動してた。
正確な年は言えないんだけど、バブル崩壊後の冷水ぶっかけられた氷河期世代あたりだと思ってくれ。
俺は理系で一応研究職希望だったけど、求人自体がほとんどなくて、滑り止めに受けた営業や販売すら落ちまくりだった。
そんな中で、一つだけ最終面接まで進んだ会社があった。
ノルマなしの営業で、しかも待遇がめちゃくちゃいいところだった。
OBも
「お前が来たいなら採用出してもらう」
と協力的。
そのOBから最終面接の前日に、
「お前は合格確実、ていうか合格決定だから。一応面接だけ受けてもらってから入社承諾書に判子持って来い」
と連絡もらった。
最初は滑り止めって思ってたけど、他は全然受かんないし、こんなに熱心に誘われたらどんどん気持ち傾いて、本当に承諾書出されたら判子捺して入社しようかなと思ってた。
最終面接の日。
控え室で待機してると、40過ぎくらいのおっさんが入ってきた。
最初会社の人かな?と思ったら、受験者みたいな素振りで俺の隣に座った。
そしていきなり場を弁えずに、大声で俺に話しかけてきた。
面接は待機から見られてるなんて常識だから、びびって最初は諌めたり無視したりした。
でも、おっさんは何も気にしないで、
「この会社、きれいなのは見えてるところだけだぞ!」
「トイレとかすげー汚かった!この会社もうダメだな!」
「あと○○(会社の商品)もだめだ。もうここは先無いぞ!」
周りもチラチラ見るだけで助けてくれない。
俺がいや…あの…とか、ろく返事もできないでいると、
大声は外まで聞こえていたらしく、すげー怒った顔で会社の人が入ってきて、
「社長室まで聞こえてたぞ!ふざけるな!出て行け!」
と、2人で追い出された。
俺、しばらくポカーンとしちゃって、その後で当たり前だけど急速に怒りが湧いてきた。
おっさんに
「どうしてくれるんだよ」
って掴みかかったけど、おっさん平然としてんの。
うまく言えないんだけど、馬鹿にしてるとか基地害とかじゃなくて、普通に平然とした顔で
「大丈夫だよ~。君は大丈夫、大丈夫~」
と言って頷いてた。
俺も何か怒りがすっと引いて、よく考えたら別にそんな入りたい所じゃなかったなって冷静になった。
おっさんの胸元掴んでシワシワになってたんで、
「すんませんでした」
と謝ったら、おっさんはまた普通の顔で
「大丈夫だよ~」
と言って去っていった。
OBからは連絡なかったけど、本命じゃなかったのに流されそうになってしまったその会社の熱意?というか強引な口説き方が、遅まきながら怖くなったから俺からも連絡しなかった。
それから2ヶ月後。
ちょっとだけ条件を譲歩したら、元々の希望だった研究職の内定もらえた。
俺はおっさんに感謝した。
でも本当に驚いたのは、それから3年後だった。
昼休みに食堂で見たニュース。
俺とおっさんが追い出された会社が、謝罪会見やってた。
詳しくは書けんが、会社ぐるみで犯罪やって社長以下、幹部はほとんど逮捕。
平社員もノルマの名の元に犯罪行為させられてて、かなりの人が客から訴えられたそうだ。
一緒に飯食ってた同僚に、
「もしかしたら自分は、ここではなくこの会社に入るかもしれなかった。いや、おっさんが邪魔してくれなかったら、確実に入ったと思う」
と話したら、
「もしかしてそのおっさんって、幸福の妖精じゃねーの?」
と言われた。
小太りでダサくて、しかもハゲてるおっさんの妖精かwww
でも本当に感謝してる。
いつか会ったら礼を言いたいけど、あれ以来会ってない。
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道頓堀、角座
角座と言えば、怪談ライブで松竹芸能中堅芸人から聞いた話を思い出したので書いてみます。
今から22年前、まだ道頓堀に角座があった頃の話。
角座のその日の興行が終わり、若手芸人数人が居残って夕方から打ち合わせや稽古をしていた。
しばらくしたら、大御所ベテラン芸人専用の楽屋から三味線の音が聞こえてきた。
他の先輩芸人はすでに帰り、角座には自分達しかいないはずなのに?と不思議に思い、二人ぐらいで恐々その楽屋を覗いてみた。
だが、三味線はあるけど誰もいない。
でも、確かに皆が三味線の音を聞いた。
皆でおかしいな~と言いつつ、その夜は解散した。
翌日、朝刊を見たら、松竹芸能の某女性音曲漫才三人組のリーダー(三味線担当)が琵琶湖で入水自殺して死亡した記事が。
実は、楽屋にあった三味線は自殺したリーダーが使っていた物だった。
そして、死亡推定時刻が昨夜楽屋から三味線の音が聞こえた時刻とほぼ同じだった。
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裸足
十年以上前の話。
自分は男。
地元で有名な自殺の名所といわれる滝に、バイト仲間男女八名ほどで肝試しに行った。
午前3時過ぎ。
完全に真っ暗で、明かりは自分が持っていた懐中電灯がひとつだけ。
山道を100メートルほど歩くと滝があった。
手前に低い柵があり、そこから先は大きな岩盤が滝つぼまで20メートルくらい。
なだらかな階段状になっていた。
自分はひとりで柵を越え、岩場を降り、水をさわるとすぐにみんなの元に引き返した。
懐中電灯で2、3メートル先を照らしながら濡れた岩場を上っていると、怖かったのか、ひとかたまりになって待っているみんなの足もとが光の中に見えたのだが、そのなかにひとり裸足の奴がいた。
ごつい男の足がはっきり見えた。
季節は秋。
結構寒かったので『なんでこいつ裸足??』と思って、懐中電灯の光をなめるように少し上げると、テロテロの安っぽい灰色のスラックスが見えた。
中年オヤジっぽいセンスのやつ。
その瞬間、つまずいて懐中電灯の光がぶれた。
すぐに同じ場所を照らしたが、裸足はいなかった。
「裸足になってる奴は誰だ?」と、みんなに聞いたが、もちろん誰もいなかった。
気持ち悪い冗談言うなと怒られたので、もうそれ以上なにも言わなかった。
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初デート
短期のバイトで知り合い、好きになってデートに誘った彼女。
初デートのとき、待ち合わせ場所でドキドキしてた。
そしたら彼女がやってきたんだ。
黒塗りのベンツで。
んで中に入ると日本刀とか置いてあるの。
『○○組』とか書かれたステッカーとかもあるの。
彼女「初デートだね。キンチョーするよね、なんか。」
はい、物凄く緊張しまっス。
「これお父さんの車なんだ。運転してみる?」
いえ結構です。
「あ、ごめん。財布ダッシュボードん中に入れといてくれる?」
財布の中身、エライ分厚いですね。
「あのバイト疲れたね。マジ○○(上司)ムカつく!殺していいかな?w」
君の場合ダメです。
もう後は覚えてない。